コラム

2024.06.14

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)の正しい外し方と装着方法!お手入れや保管の仕方も

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

マウスピースを外している女性

マウスピース型矯正装置(当院ではインビザラインを採用しています)の効果を最大限に引き出すためには、マウスピースの正しい外し方や装着方法を知ることが重要です。また、マウスピースのお手入れや保管も適切に行うことで、清潔さを保ちトラブルの発生を避けられます。

この記事では、マウスピースの外し方と装着方法、お手入れや保管のポイントについて詳しく解説します。

マウスピースを正しい外し方で外さないとどうなるの?

インビザラインを正しい外し方で外さないとどうなるかイメージ

マウスピースを正しい方法で外さなかった場合、以下のようなトラブルが生じる可能性があります。

マウスピースが変形する

マウスピースを正しい方法で外さないと、マウスピースが変形することがあります。変形すると装着が難しくなり、歯列から浮いてしまう可能性があります。無理に装着すると歯に過剰な力がかかり、歯茎を傷めるかもしれません。

意図しない方向に力がかかり、歯が計画通りに動かず治療期間が延びることもあります。適切な方法でマウスピースを外し、治療効果を最大限に引き出しましょう。

マウスピースが破損する

無理に外すと、マウスピースが割れたりヒビが入ったりすることがあります。破損したマウスピースは装着せず、すぐに歯科医院に相談しましょう。

正しい外し方を守り、トラブルを防ぐことが大切です。

アタッチメントが取れる

マウスピースを正しい方法で外さないと、歯の表面に付けたアタッチメントが取れることがあります。アタッチメントは歯に加わる力を調節する重要な役割を果たしています。

外れてしまうと十分な矯正力が歯にかからなくなるでしょう。マウスピースを無理に外すと破損のリスクも高まるので、治療計画が狂う原因にもなります。

マウスピースの正しい外し方

インビザラインの正しい外し方を教えてもらっている人

以下にマウスピースの正しい外し方を解説します。変形や破損などのトラブルを避けるためには、正しい外し方を身に着けることが大切です。

奥歯の内側に人差し指の爪を引っかける

まず、左右どちらかの奥歯の内側に人差し指の爪を引っかけます。慣れるまでは鏡を見ながら行い、必ず奥歯から外しましょう。

前歯から外すとマウスピースが変形したり、アタッチメントが取れたりする可能性が高くなります。

音が鳴るまでゆっくり外す

マウスピースを外す際、爪を引っかけたら上顎は下に、下顎は上に引っ張ります。外れる際に「パコッ」と音がなります。勢いよく外すと変形や破損、歯茎損傷の原因となるため、慎重に外しましょう。

反対側の奥歯も外す

片側の奥歯を外せたら、次に反対側も同様に外します。片方の奥歯だけ外してから前歯に進まないように注意しましょう。

両手を使って奥歯から前歯に向かって外す

マウスピースの奥歯の部分を親指と人差し指でつまみ、奥歯から前歯の順番で外しましょう。必ず両手を使って奥歯から前歯に向かって外すことで、マウスピースの変形を防ぐことができます。

マウスピースの外し方のポイント

インビザラインの外し方のポイントイメージ

マウスピースを外す際は、以下のポイントに注意しましょう。

必ず奥歯から外す

インビザラインのマウスピースを外す際は、前歯ではなく奥歯から外しましょう。奥歯にしっかりとはまっているため、前歯からは外せません。

装着時は前歯からはめますが、外す際は必ず奥歯から行うようにしましょう。間違えないように注意してください。

必ず両側を外す

インビザラインのマウスピースは、半円を描くように外してはいけません。例えば、右の奥歯から前歯、左の奥歯の順に外すなど、順番を間違えるとマウスピースの変形やアタッチメントの脱落を引き起こす可能性があります。

両方の奥歯部分を片方ずつ外してから前歯部分を外すようにしましょう。

必ず内側に爪をかけて外す

マウスピースの表側から外さないことも重要です。表側から無理に外そうとすると、マウスピースが壊れたりアタッチメントが取れたりする恐れがあります。

アタッチメントに注意する

インビザラインのマウスピースを外す際、アタッチメントがついている箇所は内側から外しましょう。外側からだと外れにくく、アタッチメントが取れる恐れがあります。

アタッチメントが取れた場合は、速やかにクリニックで付け直してもらわなければなりません。

アライナーリムーバーを使用する

爪が長い方は、インビザラインのマウスピースの取り外しに苦戦しやすいです。必要に応じてアライナーリムーバーを使用しましょう。

アライナーリムーバーは取り外しを補助する器具で、1,000円前後で購入できます。

輪になっている部分に指を入れ、フック部分をマウスピースのふちに引っかけて引っ張って使用します。反対側も同様の方法で外します。

アライナーリムーバーを使えば、爪が長くてもスムーズに取り外すことが可能です。

マウスピースの正しい装着方法

インビザラインの正しい装着方法を教えている歯科医師

マウスピースは外し方だけでなく、装着する際も正しい手順があります。以下に、マウスピースの正しい装着方法をご紹介します。

前歯から装着する

歯列にマウスピースを合わせたら、前歯部分から指で押し込んで装着します。前歯部分を装着できたら、奥歯部分もはめ込みましょう。

マウスピースの内側に注意する

装着時にマウスピースの内側が折れ曲がりやすいため、特に内側に傾斜している歯の部分はマウスピースのふちを巻き込まないように注意しましょう。ゆっくりと慎重に装着してください。

指でしっかり押して確認する

マウスピースが歯に隙間なくはまったかを確認するために、指でグッと押してください。マウスピースを途中まで装着して、噛み込んで密着させることは避けてください。歪みや破損の原因になりますので、必ず指で最後まで装着しましょう。

マウスピースチューイーを使用する

装着が完了したら、マウスピースチューイーを数十秒間しっかりと噛みます。奥歯から順に、特に浮きやすい前歯部分はゆっくり噛みましょう。前歯の先端に垂直に力がかかるように、下の前歯を少し前に出してギューっと噛むと密着させられます。

マウスピースのお手入れ方法

マウスピースと洗浄用の歯ブラシ

マウスピース型矯正装置による矯正治療ではマウスピースの取り外しが可能です。食事や歯磨きの際に外したら、同時にお手入れしましょう。

お手入れを怠ると虫歯や歯周病のリスクが高まり、矯正治療を中断しなければならないことがあります。

歯ブラシでマウスピースを清掃する

口腔内の汚れや唾液、食物残渣を取り除くために、マウスピースは毎日洗浄しなければなりません。マウスピースのお手入れには柔らかめの歯ブラシを使用し、歯垢や汚れを除去しましょう。

軽くこするようにして表面や内側を清掃し、隅々までしっかりと清潔にすることが重要です。強く擦ったり、熱湯や洗剤を使用しないように注意してください。

マウスピース用の洗浄剤を使用する

マウスピース専用の洗浄剤を使用すると、より効果的に洗浄できます。指示に従って洗浄剤を使用し、マウスピースを浸けて汚れを落としましょう。

使用後は、必ずよくすすいでから装着してください。

マウスピースの保管方法

マウスピースと保管ケース

マウスピースは必ず専用のケースで保管しましょう。袋などに入れてしまうと、破損するリスクが高まります。

専用ケースに保管する

マウスピースは食事や歯磨きの際に外し、専用のケースに収納しましょう。専用ケースは紛失や破損を防止するだけでなく、菌や汚れから守る役割も果たします。

さまざまなデザインのケースがあるので、自分のスタイルに合ったタイプを選びましょう。

マウスピースを乾かしてからケースに入れる

マウスピースが濡れたままだと細菌が繁殖しやすくなります。洗浄後は、しっかり乾かしてから専用ケースに収納しましょう。通気性の良い場所で自然乾燥させることが望ましいです。

高温になりやすい場所を避ける

マウスピースは熱に弱いため、直射日光が当たる場所や高温になりやすい場所で保管するのは避けましょう。また、小さな子供やペットが触れないよう、手の届かない安全な場所に保管してください。

まとめ

インビザライン矯正をしている人

マウスピース型矯正装置による矯正治療(インビザライン)の効果を最大限に引き出すためには、正しい取り扱い方法を身につけることが重要です。片側の奥歯から始めて反対側の奥歯も外し、最後に前歯部分を外すようにしましょう。無理に外すとマウスピースが変形したりアタッチメントが取れたりする恐れがあります。

装着する際は、前歯部分から行います。装着後にアライナーチューイーを数十秒噛めば、アライナーがしっかり密着します。

お手入れは、柔らかめの歯ブラシで軽くこすって行いましょう。定期的に洗浄剤を使用するとより清潔に保てます。洗浄後は水分をしっかり拭き取り、清潔なケースに保管しましょう。

マウスピース型矯正装置による矯正治療(インビザライン)を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

*完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

2024.06.14

歯の発育時期と形成異常

歯が成長している子どもの写真

○歯の発育段階

歯の発生は、胎生6週頃に上顎突起と下顎突起の口腔粘膜上皮が増殖して肥厚し、間葉組織中に陥入して歯堤をつくることから始まります。この歯堤が成長して歯胚を形成することになるが、歯胚の形成状態により、歯の発育段階は次のように分類されます。

➀成長期

1)開始期

胎生6~8週の間に口腔粘膜上皮の陥入、増殖、肥厚が起こり、その直下に未分化な間葉細胞が集まってきます。これにより、歯堤の形成が始まります。この歯堤が増殖して、上下顎にそれぞれ10個の歯胚を形成します。蕾状期(らいじょうき)と呼びます。

2)増殖期

細胞の増殖によりエナメル器が発生する時期のことをいいます。特に辺縁部の増殖が著しく、帽子のような形に変わるため、帽状期(ぼうじょうき)とも呼ぶこともあります。帽状期の凸部分を外エナメル上皮、凹状部分を内エナメル上皮といいます。

3)組織分化期

細胞が分化する時期のことをいいます。内エナメル上皮はエナメル芽細胞になります。内エナメル上皮を取り巻いている間葉性の細胞が歯乳頭をつくり象牙芽細胞になります。

4)形態分化期

将来のエナメル質と象牙質の境界に沿って細胞が配列し、歯冠と歯根の大きさや輪郭を決定する時期です。組織分化期と併せて鐘状期(しょうじょうき)と呼びます。

5)添加期

エナメル質基質および象牙質基質が規律的に添加していく時期です。

6)石灰化期

エナメル質基質や象牙質基質が石灰化する時期です。

歯の構造図イメージ

 

➁萌出期

口腔内に歯が移動する時期です。顎骨内で歯冠が完成すると継続的に咬合面方面へ移動していきます。顎骨内での移動(骨内萌出)と、口腔内に出てから機能を営む咬合位に達するまでの移動(口腔内萌出)とがあります。

○歯の発育時期と形成異常

歯胚の発育は、エナメル質をつくるエナメル芽細胞と象牙質をつくる象牙芽細胞が隣接し、相互に影響しあいながら行われます。したがって、この時期の相互作用は異常が生じると、歯の発育や形成が障害されることになります。

1)歯数の異常

歯の開始期や増殖期の異常によって起こります。

➀歯数の不足

歯が先天的に欠如している場合を歯症といいます。全部の歯が欠如している場合を完全無歯症といいます。1本あるいは数本が欠如している場合を部分的無歯症といいます。これらは、歯胚の形成あるいは増殖が行われなかったために、歯として発生せず先天欠如となったものです。乳歯の先天欠如はその後継永久歯の先天欠如をもたらす場合もあります。

乳歯および永久歯の全歯あるいは多数歯が欠如した場合は、全身疾患との関連が強く、外胚葉異形成症や色素失調症などにみられます。少数歯の欠如の出現率は切歯群や臼歯群ともに後方歯に高い(中切歯よりも側切歯に多く、第一小臼歯よりも第二小臼歯に多い)ので、系統発生学退化現象であるとされています。先天欠如は乳歯よりも永久歯に多く発生します。

系統発生学退化現象:生物のある器官・組織が、進化の途上で次第に衰退・縮小する現象。

➁歯数の過剰

正規の数を超えて過剰に形成された歯を過剰歯といいます。過剰歯は正常の歯数より歯胚が多く形成された場合に生じます。形や大きさは正常歯に似たものから結節状、円錐状などさまざまあります。乳歯の過剰歯はほとんどみられません。好発部位は乳歯列では上顎前歯部、永久歯列では上顎正中部(正中歯)と下顎の臼歯部に多いです。

2)構造の異常

歯の組織分化期、添加期、石灰化期の異常で起こります。組織分化期のエナメル芽細胞の障害はエナメル形成不全を生じます。また、象牙芽細胞の障害は象牙質形成不全を生じます。いずれも遺伝性疾患です。さらに、添加期の障害がエナメル質に起こすとエナメル質減形成を、石灰化期の障害はエナメル質低石灰化を引き起こす。原因はフッ化物の過剰摂取、熱性疾患、外傷、放射線、ビタミン欠乏症、内分泌障害、周産期性障害などです。全身的原因の場合には、その障害が起こっていた時期に形成されていた歯のすべてに減形成が生じ、線状エナメル質減形成を呈します。

局所的原因の場合として、乳歯の根尖性歯周組織炎により、後継永久歯歯胚が影響を受けることがあります。そのときの歯胚の発育程度と加わった障害の強さによって、形成障害(エナメル質の白濁などの石灰化不全も含む)を受け、後継永久歯の歯冠部に形成不全が生じます。これを、ターナー歯といいます。また、乳歯の外傷により後継永久歯の歯冠部エナメル質に形成不全が生じることがあります。

3)形態の異常

形態分化期に障害があると、歯の大きさや外形の異常となって現れてきます。

  • 矮小歯:歯冠部の大きさが平均値よりも著しく小さい歯のことをいい、円錐状(円錐歯)や円柱状(円柱歯)の形態などがあり、上顎の側切歯(前から2番目)にしばしばみられます。
  • 巨大歯:著しく大きい歯。
  • 癒合歯:隣り合う歯胚が発育途中で融合して象牙質を含めて一体化したものです。下顎の乳切歯でみられることがあります。
  • 切歯結節:上顎切歯の裏側の基底結節(きていけっせつ)が大きく発達したものである。
  • 中央結節:舌側や咬合面に生じる結節のことで、切歯では切歯結節、臼歯の咬合面では咬合面中央結節といいます。下顎の第二小臼歯(前から5番目)に多く出現します。
  • 介在結節:上顎の第一小臼歯(前から4番目)および上顎の第一大臼歯(前から6番目)の近心辺縁隆線上(正中部から近い側で線状に隆起した部分)にみられる小結節のことをいいます。
  • 臼傍結節:上顎の第二大臼歯(前から7番目)・第三大臼歯(親知らず)の頬側面にみられる過剰結節のことをいいます。下顎の大臼歯の近心頬側面(頬に接する面)に出現する結節のことを   プロトスタイリッドといいます。
  • カラベリー結節:上顎第二乳臼歯、上顎第一大臼歯の近心口蓋側(口蓋に接する面)に出現する結節のことをいいます。
  • タウロドント歯:臼歯の歯頚部から歯根分岐部までの部分が異常に長くなり、長胴になったものを
    • タウロドント(長胴歯)といいます。
  • 棘突起(きょくとっき):上顎の前歯の裏側に1~3個の小突起があり、上顎の中切歯(前から1番目)、犬歯によくみられます。
  • シャベル切歯:上顎切歯(特に側切歯)にみられ、歯の裏側が深くくぼんでいるものをいいます。
  • 双生歯:正常な歯と過剰歯胚が癒合したもので、歯髄、象牙質を一部共有した歯をいいます。
  • 樋状根(といじょうこん):下顎の第二大臼歯(前から7番目)にしばしばみられ、近・遠心根の頬側が癒合したもので、頬側からみると単根だが、舌側からみると深い縦溝で二分されています。

4)色調の異常

歯胚の石灰化期に無機結晶と親和性のある物質が体液中にあると、歯質に取り込まれて歯の着色を生じることがあります。この着色歯(変色歯)の原因には、内因性と外因性があります。

1.歯質の着色

➀内因性の着色

重篤な新生児黄疸を経験した小児では、ビリルビンの沈着により乳歯が緑色または淡黄色を示すことがあります。青緑色歯は新生児メレナや胎児赤芽球症のときに現れます。ピンク・赤色歯は肝性ポルフィリン症という疾患が原因である。

➁外因性の着色

歯の形成期間中にテトラサイクリン系の抗菌薬の投与を受けると、黄色、灰白色、暗褐色歯に変色することがあります。

2.歯の表面の着色

萌出後に飲料(紅茶やコーヒーなど)に含まれる色素により、歯に着色がみられることがあります。

歯の裏が汚れているイメージ

2024.06.07

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で過蓋咬合を治療する方法とは?期間と費用も解説

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

インビザラインのマウスピース

インビザラインは、透明なマウスピース型の矯正装置を使用して歯並びを整える治療法です。過蓋咬合(ディープバイト)にお悩みの方のなかには、インビザラインで治療できるのか気になっている方もいるでしょう。

この記事では、インビザラインで過蓋咬合(ディープバイト)は治療できるのか解説します。治療期間や費用についても解説しますので、インビザラインで過蓋咬合を治療したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

過蓋咬合(ディープバイト)とは

過蓋咬合(ディープバイト)のイラスト

過蓋咬合(ディープバイト)とは、噛み合わせたときに下の前歯が見えなくなるほど深く噛み合う状態です。奥歯を噛み合わせたときに上の前歯が下の前歯を2〜3mm程度覆うのが正常な状態ですが、過蓋咬合の場合は上の前歯が下の前歯を半分以上覆っている状態です。下の前歯が見えなくなるケースもあるでしょう。

前歯が噛み合っていないため、下の前歯で上顎を傷つけたり、顎関節に負担がかかったりなど、多くのリスクがあります。

過蓋咬合(ディープバイト)になる原因

過蓋咬合になる原因イメージ

過蓋咬合(ディープバイト)になる原因は歯や顎の状態による先天的なものと、日常生活における癖などで誘発される後天的なものがあります。

歯の生え方に問題がある

歯の生え方に問題があると過蓋咬合(ディープバイト)になる可能性があります。具体的には、上の前歯が前方に傾いている、下の前歯が後方に傾いている、前歯が伸びすぎている、奥歯の成長が乏しく十分な高さがないなどです。

上の前歯が前に、下の前歯が後方に向かって生えていると、噛み合わせが深くなるでしょう。また、下の歯を覆うほど前歯が伸びているとガミースマイルにもなりやすいです。さらに、奥歯が十分に成長せず高さがないと、噛み合わせが深くなり過蓋咬合の原因となります。

顎の大きさが不均衡である

不均衡な顎の大きさも、過蓋咬合の原因の一つです。上顎が著しく発達して下顎よりも大きくなった場合や、下顎の発達が未熟で十分な大きさにならなかった場合に、過蓋咬合になることがあります。

顎の位置に問題がある

過蓋咬合は、上顎が前方に位置している場合や、下顎が後方に位置している場合にも起こりえます。特に上顎が下顎より著しく前にあると、上の前歯が下の前歯に大きく被さり、過蓋咬合になる可能性があるのです。

歯並びに影響を与える癖がある

以下のような癖によって、過蓋咬合になることもあります。

・口呼吸
・食いしばりや歯ぎしり
・指しゃぶり
・頬杖をつく
・唇を噛む

口呼吸が習慣になっていると、口元の筋肉のバランスが乱れて歯並びや噛み合わせが悪くなります。食いしばりや歯ぎしりの癖があると奥歯が削れて噛み合わせが低くなるため、過蓋咬合の原因になるのです。

また、幼少期の指しゃぶりは上の前歯を押し、過蓋咬合や出っ歯の原因になります。頬杖をついたり、唇を噛んだりすると、下の前歯が内側に、上の前歯が前方に傾きやすくなります。

奥歯が虫歯になった

奥歯の虫歯を放置すると歯の高さが失われることがあります。また、奥歯を削ったあとに詰め物や被せ物をしないと高さがなくなるため、噛み合わせが深くなることがあるのです。

さらに、抜歯後に適切な治療を受けず放置すると、同様の理由で過蓋咬合になることがあります。

過蓋咬合(ディープバイト)を放置するリスク

過蓋咬合(ディープバイト)を放置するリスク

過蓋咬合(ディープバイト)を放置すると、以下のようなリスクがあります。

歯を失う可能性がある

過蓋咬合の場合、奥歯に負担がかかるため、歯の磨耗が進みやすいです。奥歯の磨耗が進むと、エナメル質の下にある象牙質が露出し、知覚過敏の症状が現れる可能性があります。歯が欠けたり割れたりする可能性もあるでしょう。

歯冠(歯が歯茎から見えている部分)が損傷した場合は修復可能ですが、歯根破折が起こると歯を失うことにつながりかねません。このようなリスクを避けるためにも、過蓋咬合の早期治療が重要なのです。

歯茎を損傷する可能性がある

過蓋咬合が重度の場合、噛んだときに下の前歯が上の歯茎に接触し、傷がつくことがあります。咀嚼や歯ぎしりによって歯の先端が繰り返し接触すると、傷の治癒が遅れることや、悪化して潰瘍になることもあるでしょう。

顎関節症を引き起こすリスクが高まる

過蓋咬合の場合、顎関節症を引き起こすリスクが高まります。下顎は本来、上下左右に自由に動かせますが、過蓋咬合では上の前歯が深く被さるため、顎の動きが制限され、顎関節に負担がかかるのです。

顎関節症になると、口を開きにくくなったり、口を開ける際にカクッと音が鳴ったりすることがあります。

エラが張ることがある

過蓋咬合を放置すると、噛む力が強くなるため、咬筋(咬む筋肉)が緊張し、エラが張ることがあります。さらに、咬筋の緊張が強いと、顎の周囲の筋肉に疲労感やこわばりが生じることもあるでしょう。

出っ歯になるリスクがある

過蓋咬合の場合、下の前歯が上の前歯に強く接触するため、上の前歯が突き上げられて前方に傾き、出っ歯になる可能性があります。歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼし、不正咬合がさらに悪化するリスクが高まるのです。

下顎の成長が阻害されるリスクがある

子どもの場合、過蓋咬合を放置すると、下顎の成長が阻害されるリスクがあります。10歳〜15歳は下顎の成長が活発な時期ですが、この時期に過蓋咬合だと、上の前歯に覆い被さることで下顎の前方への成長が妨げられるのです。

その結果、下顎後退(かがくこうたい)や上顎前突(じょうがくぜんとつ)などの骨格性の不正咬合が引き起こされやすくなります。

インビザラインで過蓋咬合(ディープバイト)は治療可能?

過蓋咬合はインビザラインで治療できるか考える人

インビザラインで過蓋咬合(ディープバイト)を治療できるケースもあります。過蓋咬合の重症度や症例によっては、インビザラインだけでなくワイヤー矯正との併用が必要になることもあるでしょう。場合によってはワイヤー矯正のみで治療することもあります。

インビザラインで過蓋咬合を治療する場合は、バイトランプという突起をマウスピースの上の前歯の裏側に設置します。下の歯がバイトランプに当たることで、奥歯が深く噛み合うことを防ぐのです。

治療は、奥歯の挺出(ていしゅつ)と前歯の圧下(あっか)の2つの動きによって行われます。奥歯の挺出は、マウスピースによる圧力で奥歯を引っ張り、歯に高さを出す動きです。

一方、前歯の圧下は、前歯を歯茎の方向に押し込み、噛み合わせを浅くする動きです。この2つの動きにより、過蓋咬合の改善を目指します。

インビザラインで過蓋咬合(ディープバイト)を治療する場合の期間

過蓋咬合をインビザラインで治療する際の期間イメージ

インビザラインで過蓋咬合(ディープバイト)を治療する場合の期間は、一般的に2年〜2年半程度です。過蓋咬合の治療は歯の動かし方が複雑であるため、治療期間が長くなる傾向があります。

ただし、治療期間は患者さんの歯並びの状態によって大きく異なるので、具体的な治療期間や治療計画については、歯科医院で確認しましょう。

インビザラインで過蓋咬合(ディープバイト)を治療する場合の費用

過蓋咬合をインビザラインで治療する際の費用イメージ

インビザラインで過蓋咬合(ディープバイト)を治療する場合の費用相場は、約80万〜90万円です。インビザライン*を含めマウスピース型矯正治療矯正は自費診療のため、費用は歯科医院や治療内容によって異なります。具体的な費用については、歯科医院で確認しましょう。

まとめ

過蓋咬合をインビザラインで治療した人

過蓋咬合(ディープバイト)は、噛み合わせが深く、下の前歯が上の前歯に隠れてしまう状態です。歯の生え方や顎の位置に問題があったり、口呼吸や食いしばりなどの癖があったりすると過蓋咬合になる可能性があります。

放置すると、歯を失ったり、顎関節症を引き起こしたりするリスクが高まるため、治療したいと考える方もいるでしょう。

過蓋咬合はインビザラインで治療できる場合もあります。症例によってはワイヤー矯正との併用が必要になることもあるでしょう。

無料でカウンセリングを受けられる歯科医院もあります。まずはインビザラインで治療できるか確認してもらうとよいでしょう。

インビザラインを検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

*完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

2024.06.07

歯の萌出異常

歯の萌出異常には、時期の異常、位置の異常および方向の異常などがあります。その多くが局所的な原因によりますが、時期の異常では全身的な原因によることもあります。

○歯の萌出

歯の萌出とは、歯が顎骨内から歯肉を破って口腔内に出現する過程をさし、歯根の形成が開始されると、まもなく始まり、歯が口腔内に現れた後も一生継続します。対合歯と咬合してからも萌出運動は続き、咬合運動によって生じた咬耗による歯冠の短縮を補っています。

➀乳歯の萌出時期と順序

乳歯は平均生後8か月ごろに下顎乳中切歯(前から1番目)が萌出を開始します。2歳半ごろに上顎第二乳臼歯が萌出して、20本の全乳歯が萌出を完了します。萌出の時期は個体差が大きく、また、人種差、性差があり、3~4か月の差異は異常ではありません。萌出順序は、ばらつきがあります。

乳歯の萌出時期と順序

 

➁永久歯の萌出時期と順序

永久歯は生後6歳ごろに下顎中切歯あるいは第一大臼歯が萌出を開始します。12歳ごろに上顎第二大臼歯が萌出して、28本の永久歯が萌出を完了し、永久歯列が完成します。

萌出順序については、乳歯よりもばらつきが大きいです。

上顎の犬歯が生えてくるのは、10~12歳ごろが一般的ですが、ほかの歯が生えた後、高い位置から顔を出す犬歯は、生えきるまでの移動距離が長いため、通常、先に生えている側切歯の歯根の縁を沿うようにして降りてくると考えられています。しかし、最近では犬歯が正しい位置に生えてこない子どもが増えています。その理由は、最近の子どもたちは昔に比べて頭の大きさが小さく、顎の幅も狭いのに対して、歯の幅が大きいためです。食生活などの変化に伴って、顎が細くなり、永久歯が生えるスペースが不足し、最後に生えてくる犬歯が萌出スペースを失い、萌出障害(正しい位置に生えない)を起こします。

犬歯は咬み合わせを安定させる重要な歯となり、その歯が正しい位置に生えない場合、臼歯に対する力のコントロールが不安定になるため、長期的にみて臼歯の咬み合わせに負担がかかったり、歯列の乱れの原因にもなってしまいます。

 永久歯の萌出時期と順序永久歯の萌出時期と順序

○歯の萌出時期の異常

➀早期萌出

普通よりも異常に早い萌出のことをいいます。まれに出生時にすでに萌出している歯を先天歯といいます。生後1ヵ月以内に萌出してくる歯を新生歯といいます。先天歯のほとんどが下顎乳中切歯(前から1番目)で、過剰歯が先天歯であることはまれです。

この先天歯は、歯根がほとんど形成されていないため、動揺が著しく、エナメル質の形成が不良なため、切端が鋭利な形態となり、哺乳時に舌の裏に潰瘍を形成することがあります(リガ・フェーデ病)。

このような場合は、先天歯の鋭角部を円滑にするだけで潰瘍は消失します。症状が悪化する前に、早めに歯科医院へ受診しましょう。また、唇裂・口蓋裂がある場合には、授乳指導を行う必要があります。

➁萌出困難

萌出方向の異常あるいは萌出場所の不足により、正常な萌出が妨げられる場合をいいます。

乳歯の場合、萌出性嚢胞が原因であることが多いです。

また、萌出経路に過剰歯や歯牙腫などの障害物があるとき、歯の萌出が困難になることもあります。

③萌出遅

乳歯では4ヵ月、永久歯では1年以上、通常の萌出時期を過ぎても萌出してこない場合を萌出遅延といいます。多数歯の著しい萌出遅延があるときには、成長ホルモンの異常や甲状腺・副甲状腺機能異常などの全身的疾患を原因として考える必要があります。局所的なものとして、歯胚の位置異常や形成異常、歯肉の肥厚、萌出余地の不足、先行乳歯の晩期残存、早期抜歯などがあります。乳歯の萌出遅延は、早産の小児にみられることがあります。

○萌出方向の異常

➀異所萌出

正常な位置より離れて萌出するものを異所萌出といいます。原因は永久歯胚の位置異常、小さな顎骨、顎骨と歯の大きさの不調和、過剰歯の存在、乳歯の晩期残存により起こってきます。下顎中切歯の異所萌出では、乳中切歯の舌側から萌出するもので、ほとんどの小児でみられることから異常とは考えられていません。上顎第一大臼歯の異所萌出では、多くの場合、隣在歯である第二乳臼歯の遠心根を吸収しながらも萌出する(ジャンプ型という)。まれに、第二乳臼歯に引っかかった萌出できず(ホールド型という)、第二乳臼歯の抜歯でようやく萌出できることもあります。また頻度は少ないが、上顎犬歯の異所萌出では、近心にある側切歯さらには中切歯の歯根吸収を引き起こすことがあります。

○萌出不全

➀低位乳歯

咬合を営んでいた乳歯、特に乳臼歯がなんらかの原因により周囲歯槽骨との骨性癒着を引き起こし、低位を示すようになったものです。左右対称的に、また、家族的に発生する傾向がありますが、原因は明らかになっていません。顎の発育に伴い低位の程度が強まり、開咬をもたらすため、完全に埋入する前に抜歯し、保隙装置を装着することを勧めます。

➁埋伏

一定の萌出時期を過ぎても歯冠の一部あるいは全部が口腔内に萌出してこないものをいいます。乳歯の埋伏は永久歯に比べて頻度は少なく、低位乳歯を放置することにより起こる埋伏とは異なります。1歯または数歯の場合は、局所的な原因で発生するが、多数歯の埋伏は鎖骨頭蓋異骨症など全身性疾患に伴って現れます。

  • 鎖骨頭蓋異骨症

鎖骨の全部または部分的欠如と頭蓋の異骨症が合併した奇形で、常染色体優性遺伝で骨系統疾患である。

〈口腔内の特徴〉

・多数の過剰埋伏歯

・乳歯の晩期残存、永久歯の萌出遅延

・化骨障害による上顎発育不全→相対的な反対咬合

○乳歯の早期脱落

乳歯の歯根吸収が何らかの理由で早まり、乳歯が早期に脱落することで咀嚼や発音などの口腔機能に影響を及ぼすことがあります。さらに、乳歯の早期脱落により、隣在歯の傾斜・移動と対合歯の挺出が起こることがあります。また、乳歯歯列の乱れにより、永久歯の埋伏や叢生、顎の偏位を惹起することがあります。

○乳歯の脱落遅延

乳歯の歯根吸収が遅延あるいは停滞すると、後続永久歯の萌出遅延、永久歯の埋伏、萌出部位の異常などが起こります。また、永久歯歯胚の位置異常により乳歯の歯根吸収が遅延する場合もあります。ときとして、代生歯の先天欠如により、乳歯歯根の吸収が起こらず、乳歯が晩期残存することもあります。

2024.05.31

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)の交換頻度とは?タイミングと決まり方を解説

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

インビザラインのマウスピース

インビザライン*での治療を検討しているけれどマウスピースはどれくらいの頻度で交換するのか気になってはいませんか。

本記事では、インビザライン*で使用するマウスピースの交換頻度について解説します。マウスピースの交換頻度の決まり方や治療期間が延びる要因についても解説しますので、インビザライン*を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

インビザライン*の交換頻度とは

インビザラインの交換を持っている人

インビザライン*では12週間に1回のペースで新しいマウスピースに交換します。インビザライン*では、11枚形が異なるマウスピースを装着・交換して歯並びを整えます。計画どおりに歯を移動させるためには適切なタイミングでマウスピースを交換しなくてはいけません。

歯列矯正で1か月に移動できる歯の距離は1mm程度です。1枚のマウスピースで動かせる歯の距離は最大で0.25mmなので1週間前後での交換が適切といえるでしょう。

ただし、歯の動きには個人差があるため、患者さんによって適切な交換時期は異なります。交換時期は歯科医師の指示に従いましょう。

インビザライン*の交換頻度の決まり方

インビザラインの交換頻度の決まりイメージ

インビザライン*で使用するマウスピースの交換頻度は一人ひとり異なります。マウスピースの交換頻度はどのようにして決まるのでしょうか。

インビザライン*で使用するマウスピースの交換頻度は、以下の3つを確認して総合的に歯科医師が判断します。

・装着時間
・年齢
・歯列不正の状態

それぞれ詳しく解説します。

装着時間

インビザライン*はマウスピースと実際の歯並びのズレを利用して歯を動かす治療法です。そのため、マウスピースを装着している間しか矯正力がかかりません。マウスピースを装着している時間が長いほど歯が早く動くため、治療もスムーズに進む可能性が高いでしょう。

マウスピースの装着時間は120時間以上といわれています。マウスピースの装着時間が短かったり、装着を忘れる日が多かったりすると、治療計画どおりに歯を動かせません。装着時間が短いケースでは、マウスピースの交換時期を延ばして対応します。

年齢

矯正治療では、顎の骨の吸収と再生を利用して歯を動かします。歯に押された側の骨は吸収され、引っ張られた側の骨は再生を繰り返すことで少しずつ移動させていくのです。

代謝がいい方ほど骨の吸収と再生がスムーズに進むため、歯の動くスピードも早いです。代謝は年齢とともに低下するため、若い方ほど歯の移動するスピードも早く、マウスピースの交換時期も短くなる可能性が高いでしょう。

歯や顎の骨に過度な負担がかからないように移動させる必要があるため、一人ひとりの代謝のペースに合わせて交換時期を調整します。

歯列不正の状態

マウスピースの交換時期は歯並びの状態によって異なります。歯の移動方法は大きく歯体移動と傾斜移動にわけられます。歯体移動は、歯を根本から平行に移動させる方法で、歯と歯の隙間を埋める際におこなわれる方法です。

一方、傾斜移動は歯の生えている位置は変えずに、角度を変えて歯の向きや傾きを改善させる方法です。傾斜移動の場合、歯の根の位置はほとんど変わらないため、早く歯が動くという特徴があります。

そのため、傾斜移動が多い方は歯体移動が多い方よりも短い期間で歯並び・噛み合わせを整えることができるでしょう。

インビザライン*の交換のタイミングとは

インビザラインの交換頻度イメージ

マウスピースの交換のタイミングは骨の代謝のスピードや生活習慣、歯並びによって異なります。

インビザライン*開始直後は、骨の代謝スピードやマウスピースを用いた生活習慣に慣れていないため12週間に1回のサイクルで交換するよう指示されるケースが多いでしょう。

歯科医師は、治療を進めながら代謝スピードや1日の装着時間など総合的に判断して一人ひとりに合った交換時期を決めていきます。代謝が早くマウスピースの装着時間がしっかりと確保できている方は、交換時期が短くなる傾向にあります。

また、矯正が終盤になり歯の移動距離が短くなると交換のタイミングも早くなることがあるでしょう。交換のタイミングは自己判断せずにかならず歯科医師の指示に従うことが大切です。

インビザライン*の治療期間を早めることはできる?

インビザラインのマウスピースを持っている人

インビザライン*で早くきれいな歯並び・噛み合わせを手に入れたいと考えている方は多いと思います。

しかし、インビザライン*の治療期間を早めることは基本的にはできません。インビザライン*の治療期間は事前にシミュレーションなどを行って歯科医師が総合的に判断します。計画どおり治療を完了させることが、早く終わらせる近道といえるでしょう。

以下に、インビザライン*による矯正治療をスムーズに終わらせるポイントを3つご紹介します。

・マウスピースの装着時間・交換時期を守る
・通院期間を守る
・チューイーを使用する

それぞれ詳しく解説します。

マウスピースの装着時間・交換時期を守る

インビザライン*による矯正治療をスムーズに進めるためには、歯科医師に指示された装着時間と交換時期を守ることが重要です。

マウスピースの交換時期を自己判断で短縮すると、歯が十分に動いていない状態で次のマウスピースを装着することになります。歯や顎の骨に過度な負担がかかるほか、計画どおりに歯を動かせなくなるリスクも高くなるでしょう。

実際の歯の動きと治療計画にずれが生じた場合、リファインメントでマウスピースを追加するケースもあり、治療期間もその分延びてしまいます。

通院期間を守る

インビザライン*による矯正治療中の通院頻度は2か月に1回で、ワイヤー矯正と比較すると少ないです。自分で新しいマウスピースに交換して治療を進めることができるため、通院を面倒に感じて先延ばしにする方もいるでしょう。

しかし、通院期間が大きく空いてしまうとトラブルが生じていても発見が遅れる可能性があります。トラブルによっては、矯正期間が延びてしまう可能性もあるため、歯科医師に指示された時期に通院する必要があるのです。

チューイーを使用する

インビザライン*では、マウスピースと歯がしっかりと密着することで十分な効果が得られます。

新しいマウスピースに交換した直後は、実際の歯並びとマウスピースの形にズレがあり、手指だけではしっかりと密着させることが難しいでしょう。治療計画どおりに歯を移動させるためには、マウスピースが浮かないように装着する必要があります。

チューイーとは、マウスピースを歯に密着させるために使用するロール状の器具です。マウスピースを装着する際にチューイーを噛むことで、マウスピースを歯にしっかりと密着させることができます。結果として歯に適切な矯正力が働くため、スムーズに治療を進められるでしょう。

インビザライン*の交換についての注意点

インビザラインの交換の注意点イメージ

インビザライン*のマウスピースを交換する際に注意するべきことはあるのでしょうか。事前に注意点を理解しておけばトラブルを回避できる可能性が高くなるでしょう。

インビザライン*のマウスピースの交換についての注意点は、以下の2つです。

・自己判断でマウスピースを交換する
・紛失・破損に気を付ける

それぞれ詳しく解説します。

自己判断でマウスピースを交換する

マウスピースの交換時期は、一人ひとりの生活習慣や代謝スピードを確認して歯科医師が判断します。

また、歯列矯正で1か月あたりに動かせる歯の距離は1mm前後といわれています。なかには早く矯正治療を終えるために、自己判断でマウスピースの交換時期を早めることを考える方もいるでしょう。

しかし、無理にマウスピースの交換時期を早めると過度な力が加わり、歯や周辺組織にトラブルが生じるリスクがあります。上述のとおり、歯の動きが治療計画から外れると、リファインメントが必要になり治療期間が延びるケースが多いです。

トラブルを回避するためにも自己判断でマウスピースの交換時期を調整しないようにしましょう。

紛失・破損に気をつける

インビザラインのマウスピースは0.5mmと薄いため、変形や破損するリスクが高いです。着脱の際には過度な力がかからないように両手で丁寧に扱うようにしてください。また、外した際は外部からの衝撃や紛失を防ぐために専用のケースに入れて保管しましょう。

マウスピースが紛失・破損した場合は再作製が必要になります。再作製には2週間前後かかるため、その分治療期間も延びるでしょう。計画どおり治療を進めるためには、マウスピースの取り扱いにも十分注意する必要があります。

インビザライン*の治療期間が延びる要因

インビザラインの治療期間が延びる要因イメージ

インビザライン*の治療期間が延びる主な要因は、以下のとおりです。

・マウスピースの装着時間・交換時期を守れていない
・虫歯・歯周病に罹患した
・マウスピースを破損・紛失した
・指示どおり歯科医院を受診していない

それぞれ詳しく解説します。

マウスピースの装着時間・交換時期を守れていない

インビザライン*ではマウスピースを装着することで歯に矯正力が働きます。そのため、マウスピースの装着時間・交換時期を守らないと計画どおりに歯を動かすことができず、治療期間が延びる要因になるでしょう。

虫歯・歯周病に罹患した

矯正治療中に虫歯や歯周病に罹患することも治療期間が延びる原因です。

食事とブラッシングの際にはマウスピースを取り外すことができます。ワイヤー矯正と比較して歯の衛生管理はしやすいですが、唾液の自浄作用などの働きが弱くなるため、普段以上にブラッシングをしっかりおこなわないと虫歯や歯周病になるリスクが高まります。

矯正治療中に虫歯や歯周病になると、矯正治療を一時中断するケースもあります。虫歯や歯周病の治療を終えてから矯正治療を再開するため、治療期間は延びるでしょう。

マウスピースを破損・紛失した

マウスピースを破損・紛失すると、作り直しが必要になるケースがあります。マウスピースの作り直しには時間がかかり、その間は矯正治療を進めることができません。

新しいマウスピースが手元に届いてから治療を再開することになるため、治療期間が延びる可能性があるのです。

指示どおり歯科医院を受診していない

歯科医師の指示どおりに歯科医院を受診していないことも治療期間が延びる要因のひとつです。歯科医院での定期検診では、トラブルなく治療が進んでいるか、また虫歯や歯周病になっていないかなどを確認します。

歯科医師の指示どおりに歯科医院を受診していないと、お口の中にトラブルが起こっていても発見・対処できず、治療期間に影響を及ぼす可能性があります。そのため、インビザライン*による矯正治療中は歯科医師の指示どおりに受診することが重要なのです。

まとめ

インビザラインのマウスピースをはめようとしている人

インビザライン*による矯正治療中は1〜2週間に1回のペースで新しいマウスピースに交換します。交換頻度は患者さんによって異なり、もともとの歯並びや噛み合わせ、顎の骨の代謝、生活習慣などを確認して適切なタイミングを歯科医師が判断します。

早く治療を進めたいからと交換時期を早めてはいけません。スムーズに治療を進めるためには、マウスピースの交換時期を早めるのではなく、歯科医師の指示どおりにマウスピースを装着・交換することが重要なのです。

歯科医師の指示を守って、計画どおりに矯正治療を進めましょう。

インビザライン*を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

*完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

2024.05.24

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれは治療できる?治療期間や費用も紹介!

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

前歯がねじれている人

インビザライン*は、透明なマウスピース型矯正装置を用いた矯正治療の1つです。装置が目立ちにくいことから多くの方に選ばれています。

前歯のねじれが気になり、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で治療したいと考えている方もいるでしょう。では、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれは治療できるのでしょうか。

この記事では、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれは治療できるのか解説します。インビザライン*で前歯のねじれを治療するメリットや治療期間、費用についても解説しますので、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

前歯がねじれる原因とは

前歯がねじれている人

前歯がねじれる原因は、以下のとおりです。

歯の生えるスペースが不足している

前歯がねじれる主な原因は、永久歯が並ぶためのスペースが不足していることにあります。

特に、乳歯が抜けて永久歯が生えてくるときにスペースが不足していると、歯がねじれることがあります。また、成人になってからの歯のねじれは、親知らずが他の歯を押し出すことで起こることが多いです。

日常生活における癖

日常生活の癖によって前歯がねじれることもあります。特に、幼少期の指しゃぶりは、歯並びに影響を及ぼす癖のひとつです。

また、舌を歯に押し付ける癖も、前歯に負荷をかけ、ねじれやすきっ歯の原因となります。これらの癖は、特に前歯の翼状捻転(よくじょうねんてん)を引き起こしやすいといわれています。

乳歯が虫歯になった

乳歯の虫歯も、前歯がねじれて生える原因の一つです。乳歯が虫歯になると、その影響で永久歯が正常な位置に生えずにねじれてしまうことがあります。

重度の虫歯になると、歯の根から細菌や汚染物質が発生し、これを避けるように永久歯が移動することでねじれることがあるのです。大きく歯列からずれると、見た目だけでなく噛み合わせにも影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。

乳歯が抜ける前の虫歯治療は、のちの歯並びに大きく関わるため、適切なケアが求められます。

前歯のねじれを放置するリスク

前歯のねじれを放置にするリスクのイメージ

前歯のねじれを放置すると見た目だけでなく、機能面でも不都合が生じる可能性があります。

以下に前歯のねじれを放置するリスクについて解説します。

コンプレックスになる

前歯のねじれを放置すると、見た目がコンプレックスになる可能性があります。前歯は顔の中でも特に目立つ部分であり、少しのねじれでも外見に大きな影響を与えます。

前歯のねじれが気になって口を開けて笑えなかったり、手で口元を隠したりする方も少なくありません。

噛み合わせが悪くなる

前歯のねじれを放置すると、噛み合わせが悪くなることもあります。噛み合わせが悪くなると、歯や歯茎、顎の関節に過剰な負担がかかり、摩耗症や歯周病、顎関節症などを引き起こすリスクが高まります。

食べ物を噛みにくくなる

正常に並んだ歯は、食べ物を効率よく噛み切り、すり潰す機能を果たしますが、歯がねじれているとこの機能が低下します。上下の歯が正しく噛み合わないと、噛む力が均等に分散されず、食べ物を十分に咀嚼することが難しくなるのです。

しっかり咀嚼できないまま飲み込むと、消化不良を引き起こすリスクも高まるでしょう。

虫歯や歯周病になりやすい

前歯がねじれていると、歯を磨くことが難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。歯が内側や外側にねじれていると、歯ブラシが届きにくくなります。歯ブラシが行き届かず、磨き残しが生じると、結果的に虫歯や歯周病のリスクが高まるのです。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれは治療できる?

インビザラインのマウスピースを持っている人

軽度〜中程度の前歯のねじれであればマウスピース型矯正装置(インビザライン*)で治療できます。マウスピース型矯正装置(インビザライン*)には全体矯正と部分矯正があり、前歯だけに問題がある場合は、部分矯正で治療できる場合もあるでしょう。

しかし、重度のねじれや骨格に問題がある場合は、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)だけでは対応が困難なことがあります。その場合は、マルチブラケット装置を用いた矯正治療、いわゆるワイヤー矯正などの他の矯正方法と併用することもあります。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれを治療したいとお考えの方は、ご自身の歯並びがインビザラインの適応となるか、カウンセリングを受けて相談するとよいでしょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれの治療するメリット

インビザラインで前歯のねじれ治療をするメリットイメージ

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれを治療するメリットは、以下のとおりです。

矯正器具が目立ちにくい

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)では、透明なマウスピースを使用します。そのため、目立ちにくいです。マウスピースは装着していても気づかれにくいため、見た目を気にする方や、接客業・営業職など人前で話す機会が多い方に選ばれています。

取り外しができる

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で使用するマウスピースは取り外しができます。そのため、矯正開始前と同じように食事や歯磨きができるのです。マウスピースを取り外して歯磨きができるため、虫歯や歯周病のリスクを低減できます。

日常生活において大きな制約なく、清潔な口内環境を保ちながら効果的に歯並びを整えることができる治療法なのです。

金属アレルギーのリスクがない

従来のマルチブラケット装置を用いた矯正治療いわゆるワイヤー矯正では金属を使用した矯正器具が使われることが多く、アレルギーのために治療を断念しなければならないケースもありました。

一方、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)のマウスピースはポリウレタン製で、金属を使用していません。そのため、金属アレルギーの方でも安心して治療を受けることができます。

痛みや違和感が少ない

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)では、120〜22時間マウスピースを装着し、1〜2週間ごとに新しいものに交換することで歯を徐々に移動させます。少しずつ歯を動かすため、痛みが少ないのです。

また、マウスピースは薄く表面が滑らかであるため、装着時の違和感も少ないでしょう。

通院回数が少ない

通院回数が少ないこともマウスピース型矯正装置(インビザライン*)のメリットです。ワイヤー矯正では、装置の調整のために1か月に1回程度通院しなければなりません。

しかし、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)では患者さん自身がマウスピースを管理して治療を進めるため、多くの場合2か月に1回程度の通院でよいのです。忙しい日常を送る方にとって、通院回数が少ないという点は大きなメリットといえるでしょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれの治療するデメリット

インビザラインで前歯のねじれ治療をするデメリットイメージ

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)は多くのメリットがある治療法ですが、デメリットもあります。

以下に、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれを治療するデメリットについて解説します。

すべての症例に対応できるわけではない

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)はすべての症例に対応できるわけではありません。軽度〜中程度の前歯のねじれであればマウスピース型矯正装置(インビザライン*)で治療できますが、重度の前歯のねじれや骨格に問題がある場合には対応できない可能性があるのです。

歯を削る可能性がある

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれを治療する際、歯を削らなければならないことがあります。歯の側面を少し削ることで、ねじれを治すためのスペースを確保し、治療を効率的に進めることができるのです。

歯を削るだけでスペースを確保できない場合には、抜歯が必要になることもあります。歯を削ったり抜歯したりする方法は効率的ではありますが、健康な歯を傷つける可能性や失う可能性がある点は考慮しなければなりません。

歯を削る処置や抜歯が必要になるかは状況によって異なるので、患者さんの歯並びや希望を考慮して歯科医師が判断します。そのため、治療方針を決定する前に、歯科医師とよく相談することが重要です。

装着時間を守らなければならない

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)を用いた矯正治療を計画通りに進めるためには、マウスピースの装着時間を守ることが不可欠です。自由なタイミングでマウスピースを取り外すことができますが、1日の装着時間が20時間未満だと効果が得られない可能性があります。

治療が計画通りに進まないと、治療期間が延長になる可能性があります。マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による治療を計画通りに進めるには、患者さん自身がマウスピースの装着時間などを管理する必要があるのです。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれの治療する際の注意点

インビザラインで前歯のねじれ治療をする際の注意点イメージ

上述のとおり、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)を用いた矯正治療中はマウスピースの自己管理が重要です。マウスピースは1日に2022時間装着し、歯科医師に指示された時期に交換しましょう。これを守らないと治療に影響を及ぼす可能性があります。

自己判断で交換時期を変更せず、しっかりと歯科医師の指示に従いましょう。自己管理を徹底することで、計画通りに治療が進められます。

また、食事や歯磨き時にマウスピースを外す際は、専用のケースに保管してください。ケースに保管せず、ティッシュなどに包んでおくと紛失・破損する可能性があります。

マウスピースを紛失・破損し、作り直しが必要になると、治療期間が延長になる可能性があります。また、追加で費用が発生する可能性もあるでしょう。このような状況を避けるためにも、マウスピースを取り外したら専用のケースに保管することを徹底してください。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれの治療するためにかかる期間

インビザラインで前歯のねじれ治療をするためにかかる期間のイメージ

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれを治療する場合にかかる期間は、12年程度が目安です。治療期間は、歯の状態やねじれの程度などによって異なります。

また、事前のシミュレーションに基づいた治療計画はあくまで予測であり、実際の歯の動きによっては治療期間が変動する可能性もあります。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれの治療するためにかかる費用

インビザラインで前歯のねじれ治療をするためにかかる費用のイメージ

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)で前歯のねじれを治療する場合にかかる費用は、症例の難易度や治療期間などによって異なりますが、30万〜100万円程度が相場です。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)は自費診療なので、全額自己負担になります。また、歯科医院によって費用は異なるため、事前に複数の歯科医院で相談し、比較することが重要です。

まとめ

インビザラインのマウスピースをはめている人

軽度〜中程度の前歯のねじれであればマウスピース型矯正装置(インビザライン*)で治療できますが、重度のねじれはマウスピース型矯正装置(インビザライン*)だけで対応できないことがあります。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)では、透明なマウスピースを使用するため、見た目を気にせず治療が進められるのがメリットです。また、取り外しも可能なので、普段通りに食事や歯磨きができます。

しかし、マウスピースの装着時間を守らないと、期待する治療結果が得られない可能性があるのです。インビザライン*で前歯のねじれを治療したいと考えている方は、自己管理が必要であることを理解しておきましょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

*完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

2024.05.24

顎が小さいと歯ならびが悪くなる?

  • 顎が小さいと歯ならびに影響する?

歯ならびが悪くなる原因には、舌で歯を押す癖や指しゃぶり等の癖、もともとの骨格や歯の大きさといったいろいろな要因が考えられます。なので、一概に顎が小さいということだけが原因になるわけではありません。

しかし、顎が小さいことにより将来的に歯ならびが悪くなる可能性があります。なぜかというと、小さい顎に子どもの歯より大きい大人の歯が生えてくると、入るスペースがなく、本来生えてくるはずだった位置とは異なる場所から生えてきてしまう可能性があるからです。

また、上下どちらかの顎が小さい場合でも、バランスが崩れて噛み合わせが悪くなる可能性があります。噛み合わせが悪くなると、正しい位置で噛めません。そのため、お口の周囲の筋肉のバランスも悪くなってしまい、生えてくる大人の歯を正しい位置に導くことが難しくなります。

顎の大きさと歯ならびの関係

顎の骨は10歳頃~18歳頃まで成長が続きます。第2次成長期でピークを迎えます。歯列の全長より顎の骨が大きい場合、大人の歯がきれいに生えてくる可能性が高くなります。しかし、顎の骨が未発達の状態の時に大人の歯が生えてくる場合、大人の歯が生えてくるスペースが足りません。そうなると、歯ならびが悪くなってしまいます。

顎の骨には、上顎骨(じょうがくこつ)と下顎骨(かがくこつ)があり、上下で成長が異なります。上顎骨と下顎骨のどちらかが過剰に成長しても歯ならびに影響を及ぼします。

  • 顎が小さくなる原因

顎が小さくなってしまう原因は、先天性(せんてんせい)と後天性(こうてんせい)の2つに分けられます。先天性の要因というのは、遺伝のことを指します。後天性の要因というのは、普段の食生活・生活習慣・鼻や喉の病気のことを指します。

遺伝

骨格は遺伝性が高いと言われています。両親や祖父母の顎が小さいと子どもの顎も小さいという傾向があります。

遺伝性の不正咬合の場合、子どもの骨の成長を利用して顎を拡大することが可能になります。

食生活

毎日の生活において行っている『食べる』という行為は、顎の発育に影響を及ぼします。食べるという行為には、前歯で食べ物を噛みきる・唇をしっかり閉じる・食べ物を噛み砕く・食べ物をすりつぶす・舌を使って食べ物を奥歯へと移動させる・舌で食べ物を喉の奥へと移動させて飲み込むという動作が行われます。つまり、『食べる』ということで、唇・舌・頬・顎といったお口の周りの筋肉を鍛えることができます。

しかし、近年では調理技術が発達して、あまり噛まなくても食べることができる柔らかい食べ物が増えてきました。そのため、先ほどお話した動作がしっかりと行われる前に飲み込んでしまうことが可能になってしまいます。また、子どもの食べ物に対する好き嫌いで柔らかい食品を好む可能性もあります。

顎の発達を促すためにも普段からよく噛んで食べることを心がけましょう。

矯正専門医院では、お口の周りや舌のトレーニングを行っている所もあります。気になる方は、是非一度ご相談してみることをお勧めします。

  • 生活習慣

顎の骨がなかなか発達しない原因の1つに生活習慣があります。

特に、乳幼児期から幼少期にかけて著しい習慣が原因で顎の発達が遅れる可能性が出てきます。また、乳幼児に顎の骨は柔らかいため、生活習慣により変形してしまいそのまま成長すると歯列に影響してしまう可能性が高くなります。

例えば、お子さんをふと見たときにお口がポカンと開いていることがありませんか。これがいわゆるポカン口と言われる口呼吸をしているあらわれであり、顎の発達の妨げになってしまう可能性があります。口呼吸が続いてしまうとお口周りの筋肉が衰えてしまい、顎の成長に必要な刺激が加わりづらくなります。また口呼吸は舌の筋肉にも関係します。舌の筋肉が弱くなると、正しい位置に舌を収めることが出来なくなり上顎の発達に影響を及ぼします。

他にも生活習慣の1つに指しゃぶりがあります。幼少期に見かけられることが多い癖です。問題は、指の向きと歯の関係です。親指をお口に入れているとき常に前歯や上顎に触れている場合、歯に余計な圧力がかかります。そうなると上顎が突出するため、出っ歯になってしまう可能性があります。また、頬杖をつくことや猫背なども歯に影響を与えやすくなります。

子どもの癖を直すのはなかなか難しいため、専門家に一度相談してみるのも良いでしょう。

  • 鼻やのどの病気

アレルギー性鼻炎・扁桃腺肥大といった鼻やのどの病気を抱えていると、鼻で呼吸がしづらいため口呼吸を誘発してしまいます。

これらの病気は免疫機能の未熟な成長期の子どもにみられることが多くあり、口呼吸が習慣化する原因になります。

鼻やのどに気になる症状がある場合は早めに耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。

  • 顎の発達に重要なこと

顎の大きさを改善するためには、顎の発育を促す食事や生活習慣を意識する必要があります。おすすめの3つをご紹介します。

  • 歯ごたえのある食べ物を食べる

噛む回数が多ければ多いほど顎の発達によい影響をもたらします。

近年では、調理技術が発達してきていることもあり、あまり噛まなくても食べることができる柔らかい食べ物が増えてきました。

顎の発育を促すために、きのこ類・りんごなどの果物類・わかめや昆布などの海藻類・小松菜などの葉物野菜・にんじんや大根などの根菜類といった歯ごたえのある食べ物を意識して取り入れると良いでしょう。

  • 正しい姿勢で食べる

意外かもしれませんが、食べるときの姿勢は顎の発育に関係しています。

姿勢が不安定だと食べるときに十分な力が入らず、しっかりと噛んで食べることができません。また、姿勢が左右どちらかに傾いていると片方の顎だけに負担がかかってしまうため、顎をバランスよく育てることができません。

食事中に正しい姿勢をとることができているかチェックしてみて下さい。

  • ・ 椅子に深く腰をかけて座る
  • ・ 背筋をまっすぐ伸ばして座る
  • ・ 机とお腹の間にこぶし1個分入る
  • ・ いすと背中の間にこぶし1個分入る
  • ・ 足の裏がぴったりと床につく
  • ・ ひざ、腰、ひじが90°になっている
  • 椅子に座ったときに、足が床につかない場合は踏み台などを使用して高さの調整を行うとよいでしょう。
  • お口を使った遊びを行う

お子さんがポカンとお口を開けている様子が見られる場合は、お口を使った遊びを取り入れてみることをおすすめします。

例えば、シャボン玉を作ってみたり、風船を膨らませる遊びはお口の周りの筋肉を鍛えることができます。他には、にらめっこなどの遊びも効果的です。

  • まとめ

歯ならびが悪くなるにはさまざまな原因がありますし、顎の大きさも関係していることがお分かりいただけましたか。

お子さんの顎の大きさや歯ならびでお悩みがありましたら、歯科医院で相談してみるのもよいでしょう。

当院では、歯ならびの相談を初回無料で行っております。ご予約はweb、またはお電話で受け付けております。一度ご都合の良い日時にお越しください。

2024.05.17

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)矯正後に後戻りする原因と対処法を詳しく解説!

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

インビザラインのマウスピース

インビザライン*を用いた矯正治療後に後戻りするか不安になっている方もいらっしゃるでしょう。マウスピース型矯正装置を用いた矯正治療の1つであるインビザライン*による矯正治療後は、誰でも後戻りする可能性があります。

この記事では、インビザライン*による矯正治療後に後戻りする原因と、後戻りした場合の対処法を解説します。インビザライン*による矯正治療後の後戻りを不安に思っている方は、ぜひ参考にしてください。

後戻りとは?

インビザライン治療後後戻りをした女性

後戻りとは、矯正治療後に元の歯並びに戻ったり、再度歯並びが乱れたりすることです。矯正治療で歯並びをきれいに整えても、矯正治療後の骨はとても不安定な状態のため、矯正装置を外すと歯が移動します。

矯正治療で歯が移動する際は、歯の周りの骨や歯茎が新しくなっています。新しい状態で定着するのに時間を要するため、元の歯並びに戻ろうとするのです。

後戻りはインビザライン*を用いた矯正治療に限って起こる現象ではありません。「インビザライン*による矯正治療は後戻りしやすい」と言われることもありますが、インビザライン*による矯正治療だから後戻りしやすいわけではないのです。

他の矯正治療法であっても、矯正後の歯は動きやすい状態です。詳しくは後述しますが、さまざまな理由で元の歯並びに戻ることがあります。

インビザライン*による矯正治療後に後戻りする原因

親知らずを指している歯科医師

インビザライン*による矯正治療後に後戻りする主な原因は、以下の3つです。

・保定装置を十分に装着していなかった
・悪習癖がある
・親知らずの影響

これらが原因で後戻りが起こりやすくなるとされています。自分自身で気をつけられることなので、後戻りが起こらないようチェックしてみましょう。

保定装置を十分に装着していなかった

保定装置とは、リテーナーとも呼ばれ、矯正治療後の歯並びを固定するための装置です。矯正治療後は、すぐに何も装着せずに過ごせるようになるわけではありません。

歯の移動が終わったら、保定装置を装着して歯並びを安定させるための保定期間に入ります。矯正治療後の不安定な骨の状態を安定させるために、この期間は歯科医師の指示通りに保定装置を装着しなければなりません。保定装置の装着を怠ることで、きれいな歯並びの状態を固定できなくなり後戻りが起こるため注意が必要です。

悪習癖がある

頬杖をついたり、舌で歯を押したりするなどの日常生活の癖がある方は、きれいに整えた歯並びが乱れる可能性が高まるため気をつけたほうがいいでしょう。些細な力でも、加わり続けることで歯が動きます。

矯正治療後、装置を外した後は特に歯が動きやすいため、悪習癖がある方は要注意です。悪習癖がある場合、矯正治療を始める前、もしくは治療中に改善したほうがいいでしょう。

悪習癖は矯正治療中にも悪影響を及ぼし、計画通りに歯を動かせない原因になることもあります。そのため、矯正開始前に改善しておくのが理想です。

きれいな歯並びを目指すのであれば、早い段階で正しい舌の位置を覚え、歯並びに悪影響を及ぼす癖は改善することが大切です。

親知らずの影響

親知らずが斜めに生えていたり真横に生えていたりすると、前の歯を押して歯並びが乱れる可能性があります。このようなリスクがある親知らずは、通常矯正治療を始める前に抜歯します。

しかし、親知らずが生える前の子どもの頃に矯正治療を受けたり、前歯だけの部分矯正を行ったりした場合、親知らずを抜歯することなく矯正治療が終わるケースもあるでしょう。

歯並びに悪影響を及ぼす可能性がある親知らずは、適切な時期に抜歯する必要があります。親知らずが生える前に矯正治療が完了していても、定期検診を受けて親知らずの状況を確認してもらいましょう。

早期に抜歯するなどの対策が可能なため、後戻りを防げます。

インビザライン*による矯正治療後の後戻りを防ぐ方法

マウスピースをはめている女性

インビザライン*による矯正治療後の後戻りが心配な方は少なくありません。後戻りを防ぐためには、以下の4つのことを心がけましょう。

・歯科医師の指示通りに保定装置を装着する
・定期検診を怠らない
・悪習癖を改善する
・歯周病や虫歯にならないようにする

それぞれ解説します。

歯科医師の指示通りに保定装置を装着する

後戻りする原因の多くは、保定装置の装着不足です。

保定装置の装着時間が不足していると、きれいに整えた歯並びを固定できず歯が動きます。保定装置の装着期間は症例やお口の状態によって異なりますが、必ず医師の指示を守りましょう。

多くの場合、矯正治療でかかった期間と同等の期間、保定装置を装着する必要があるでしょう。いつまで保定装置の装着が必要か、保定装置は何時間装着するのかなど、矯正治療後に歯科医師から説明があるので必ず指示に従ってください。

長期間の矯正治療できれいになった歯並びが後戻りするのは、患者さまだけでなく歯科医師も避けたいと考えています。頑張って整えたきれいな歯並びを維持するために、保定期間も歯科医師の指示通りに装置を装着しましょう。

定期検診を怠らない

矯正治療後も、定期検診は必ず受けましょう。後戻りし始めていても、毎日歯を見ている自分自身では気付きにくいです。

定期検診を受けていれば、歯並びや噛み合わせの状態を確認してもらえます。何かトラブルが起きた場合も、早期に発見できれば簡単な治療で対応できるでしょう。

発見が遅れれば、大がかりな治療が必要になる可能性もあります。後悔しないためにも、定期検診を受けるようにしましょう。

悪習癖を改善する

矯正治療で歯並びを整えても、頬杖をつくなどの悪習癖があると歯並びが乱れやすいです。どんな小さな力であっても、日常的にかかり続けると歯は動くのです。

歯に圧力がかからないように、常に意識することが大切です。悪習癖がある方は、早い段階で歯科医師に相談しておくといいでしょう。

歯周病や虫歯にならないようにする

歯周病が進行すると、歯を支えている骨が溶けるため歯が動きやすくなります。結果的に、歯並びが乱れて後戻りにつながるかもしれません。

また、虫歯にも注意が必要です。虫歯になると、噛み合わせが変わる可能性があります。

歯が抜けたり噛み合わせが変わったりすると、歯並びに悪影響を及ぼします。歯並びの乱れを防ぐためにも、日々のセルフケアを徹底して歯周病や虫歯にならないよう気をつけましょう。

インビザライン*による矯正治療後に後戻りしたときは

インビザライン治療後後戻りし歯科医師へ相談している人

インビザライン*による矯正治療後に後戻りた場合は、適切に対処しなければなりません。軽度の後戻りであれば、リテーナーの装着を続けることで改善される場合もあります。

ただし「リテーナーが合わなくなってしまった」「リテーナーを装着すると窮屈に感じる」「装着できるけれど痛い」など、違和感があれば早めに歯科医師に相談しましょう。重度の後戻りの場合は、再度矯正治療が必要になります。

再びインビザライン*による矯正治療をするか、マルチブラケット装置を用いた矯正治療に切り替えるかは、歯科医師の考え方や判断、一人ひとりのお口の状態、患者さまの希望によって異なります。後戻りが少なければ少ないほど、簡単な治療で終われることは確かなので、必ず相談してください。

再治療が必要になった場合、元々の矯正治療ほど治療費はかかりませんが、治療費も治療期間も再びかかります。後戻りはご自身で意識することで予防できますので、矯正治療後も歯科医師の指示に従うようにしましょう。

まとめ

インビザライン治療をしている女性

矯正治療後は、インビザライン*による矯正治療に限らず誰でも後戻りが起こる可能性があります。

後戻りの主な原因は、保定装置の装着不足・悪習癖・親知らずの影響です。この中でも、特に保定装置の装着不足で後戻りが起きているケースが多くあります。

保定装置の種類や装着時間、装着期間は、症例やお口の状態によって異なります。そのため、歯科医師の指示通りにリテーナーを使用することが重要です。

保定装置の使用方法を守り、悪習癖を改善し、歯周病や虫歯にならないよう歯磨きを徹底することで、矯正後の後戻りを防げるでしょう。

また、矯正治療終了後も定期検診を受けることが大切です。自分では気付けないような小さなトラブルも早期に発見してもらえるでしょう。

後戻りの発見が遅れれば、再度矯正治療が必要になります。発見が早ければ早いほど、簡単な処置で終わらせられる可能性が高いです。

矯正治療で整えたきれいな歯並びを維持するためには、正しく対策しましょう。心配なことがあれば早めに歯科医師に相談してください。

インビザライン*による矯正治療を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

*完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

2024.05.14

歯科衛生士向けインビザライン・ハンズオンセッション

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者の「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

先日、当院スタッフの皆とインビザラインのセミナーに参加してきました。

セミナーの名称は、「矯正歯科クリニックスタッフ向けハンズオンセミナー大阪開催」

大阪の梅田で開催され、他府県の歯科医院のスタッフさんもおられました。

講師は、ご自身も歯科衛生士として現役ながら、全国各地で開催されるインビザラインのマウスピース矯正研修講師としてとても有名な方です。セミナーが終わってからも、会場の時間ギリギリまで当院スタッフ達の質問に答えてくれ良いアドバイスを沢山いただきました。

セミナーの内容

  1. 1. クリンチェック実習
    2. アタッチメント実習
    3. モニタリング実習
    4.
    初診カウンセリング

クリンチェック実習とは

クリンチェックとは、インビザラインでの治療計画を見られるシュミレーションソフトの名前のことをいいます。治療の前から治療終了までの治療の計画の検討と立案ができ、歯の移動のシュミレーションを詳細に動画で見ることができる画面のことをいいます。

ここでのポイントは、

クリンチェック治療計画の意味合いを理解する
(治療前の状態から治療後のイメージまでが操作できるようになる)

治療進行予定について確認ができるようになる
(ステージングバー、アタッチメント設置時間、IPR時期などの確認)

患者さんにクリンチェック治療計画を見せて説明ができるようになる
(二人一組で相互練習 スタッフ同士で練習)

当院で実際に使用しているタブレットを持参し、デモ用の画面を見ながら、表示されている内容を理解し、患者さんに説明できるように操作していきました。実際に表示したことなかった項目や見かた、説明の仕方なども知れて大変勉強になりました。

アタッチメント実習とは

アタッチメントがとは、診断しクリンチェック治療計画された歯に、専用のテンプレートマウスピースを用いてコンポジットレジン(CR)を歯面に装着する補助的手段で、歯にアライナーの力が効率的に与えられるよう一つ一つ設計され、「てこ」の役割を果たすものです。見た目的には歯の表面に白いポチポチがつき、歯の移動を補助する役割があります。

ここでのポイントは、

  1. アタッチメントとはなにか?

(アタッチメントの種類と役割を理解し、患者さんに説明ができるようになる)

  1. アタッチメントを設置できるようになる

(脱離しにくいアタッチメント設置のポイントを理解し、模型実習を行う)

  1. アタッチメントが取れた場合の様々な対応を学ぶ

(すぐに来院していただくべきか?の判断の仕方と、脱離の原因を考える)

アタッチメントは、患者さんの歯に歯科材料の白いCRと呼ばれるレジンを、治療計画にそってつけているポチポチしているもののことをいいます。インビザラインでの治療をする場合は、必ず装着しますが、歯面につけるためどうしても脱離(取れる)してしまうことがあります。しかし、このアタッチメントは、治療が終われば歯から取るものなので、最後に取れる歯科の材料でつけなければなりません。なので、マウスピースを取り外したとき、食事の際にアタッチメントがとれてしまうのは、仕方がないのです。よく、アタッチメントがとれてしまったと患者さんから連絡がきますが、今、積極的に動かしている歯の部分ではなければ、すぐにアタッチメントを付けなおす必要がないようです。アタッチメントは、あくまでも歯を動かすときの補助的な役割なので、アタッチメントがとれていることよりも、マウスピースの装着時間とチューイーの噛み方のほうが大事だと教わりました。

アタッチメントには、二種類あり

「通常アタッチメント」

歯面のアタッチメントの形状とアライナーのくぼみの形状は一致

「最適アタッチメント」

歯面のアタッチメントの形状とアライナーのくぼみの形状が異なる

この二種類のアタッチメントを、患者さんの治療計画にそって組み合わせて実際に歯に装着していきます。また、このアタッチメントは歯につけたあとに舌で触るとザラザラしているのが正解だそうです。

アタッチメントが脱離(取れる)しないためのポイントは、

  1. 1. 装着前にプラークをしっかり除去する
  2. 2. エッチングとボンディングをしっかりする
  3. 3. 防湿と乾燥をしっかりする
  4. 4. アタッチメントテンプレートの適合を確認する
  5. 5. コンポジットレジン(CR)の最適な量を理解する
  6. 6. アタッチメントテンプレートの圧接

 

また、アタッチメントを装着したあとは、はみでたバリを確実に除去をすることが大切だそうです。このバリが歯に残ったままだと、歯とアライナーの間に隙間ができてしまい、治療計画どおりに歯が動かない・歯の動きが悪くなる・歯のスペースだ足りなくなる・プラークがたまる・アライナーの浮きの原因になるなど、様々な影響がでることがあるようです。アタッチメントをつけたあとに、歯科衛生士が歯をカリカリしているのは、このバリを除去しているためです。歯を削っているのではないので安心してください。

モニタリング実習とは

インビザラインでの治療のさいに、患者さんの歯が治療計画の通りに確認をすることをいいます。患者さんが前回の治療から今回来院するまでに、困ったことやトラブルや気になったことがないか尋ね、装着時間やチューイーの噛み方、今何番目のマウスピースを装着しているか確認します。今回のセミナーに参加していた他院の歯科衛生士も数名インビザラインでの治療を今現在行っていましたが、皆さん今自分が何番目のマウスピースを装着しているか把握していました。当院でも、インビザラインでの治療をしている患者さんには必ず「今何枚目ですか?」とお聞きしておりますが、すぐに番号を言えるかたと、マウスピースを外してマウスピースに書かれている番号を見て確認するかたがおられます。治療に積極的だと、自分が今何番目の(何枚目)マウスピースをつけているかわかるそうです。逆に治療のモチベーションが下がっていると番号に興味がなく自分が何枚目を使っているか分からないそうです。インビザラインでの治療をしておられる方、今自分は何番目のマウスピースを装着しているかすぐに答えられますか??

初診カウンセリングとは

カウンセリングとは、個人のもつ悩みや不安などの心理的問題について話し合い、解決のために援助・助言を与えること  (大辞林 第三版)

ステップ①顔合わせ 問診票・カルテをチェック
ステップ②ヒアリング 問診

問診では、現状確認(どんなことが気になっているのか)問題発見(一番気になっているところ、痛み?期間?)意思確認(不安に思っていること、どの程度の仕上がりを求めているのか)など、三段階に分けて問診していくことが大事なようです。

まとめ

コロナのため、数年ぶりのセミナーの参加でしたが、とても勉強になりました。私自身、インビザラインでの治療をしていましたが、治療しているときに参加していたらもっと為になり役立つことが多かったな、と思いました。セミナー終了後、会場が閉まってしまうギリギリまで当院スタッフは講師の方に質問をし、いっぱいセミナーの内容以上に学んできました。今後、インビザラインでの治療以外にも今回の学びを生かしていきたいと思います。

*完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

2024.05.10

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)の治療期間が延長になる原因と予定どおりに終わらせる方法

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

インビザラインの治療計画イメージ

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による治療とは、透明で薄いマウスピース型矯正装置を使用した矯正方法の1つです。目立ちにくさと着脱可能な利便性から人気を集めています。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療を検討している方は、治療期間がどれくらいかかるか知りたいのではないでしょうか。マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による治療の治療期間は、歯を動かす本数や移動距離によって異なります。また、矯正後は、整えた歯並びを保持するための保定期間が設けられます。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による治療ではマウスピースの管理が非常に重要です。マウスピースの適切な管理や毎日の口腔ケアを怠ると、治療期間が延びる可能性があるでしょう。

この記事では、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による治療期間が延長になる原因と、予定通りに終わらせるための方法について詳しく解説します。マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による治療期間

インビザラインの治療期間のイメージ

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)の治療期間は、矯正する歯の本数や移動距離によって異なります。歯列矯正には、歯を目標の位置まで移動させる矯正治療期間と、その後の後戻りを防ぐための保定期間があります。

以下では、それぞれの期間について解説します。

矯正治療期間

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による治療では、矯正する範囲によって全体矯正と部分矯正に分かれます。

全体矯正は奥歯から前歯まですべての歯を整える矯正方法で、一般的には23年かかります。部分矯正は「上の前歯の隙間だけ矯正したい」など、特定の箇所だけを矯正する方法です。矯正治療期間は半年~1年程度で、全体矯正よりは短くなります。

保定期間

矯正治療が終了し矯正装置を取り外した直後の歯は、骨がまだ安定していないため動きやすい状態にあります。この状態で歯を放置すると、歯は治療前の元の位置に戻ろうとします。

この現象を後戻りと呼び、後戻りを防ぐためには歯並びを矯正した後に保定期間を設ける必要があります。保定期間は、通常矯正期間と同程度かかるとされています。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療の治療期間が延長になる原因とは?

インビザラインのマウスピース

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による治療に限らず、抜歯が必要な方や歯槽骨が硬い方は治療期間が長くなりやすいです。マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療とマルチブラケット装置を用いた矯正治療、いわゆるワイヤー矯正や外科手術を併用する場合も、治療期間の延長につながりやすいでしょう。これらの症例では、歯の移動量が大きくなるためです。

しかし、上記のような症例でなくても、治療期間が延長するケースがあります。インビザライン*の治療期間が延長になる原因について、それぞれ詳しく解説します。

マウスピースの装着時間が短い

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による治療期間が延長になる主な原因の一つは、マウスピースを指示通りに装着できていないことです。特に、マウスピースの装着時間が短いケースが多いでしょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療では、1日に20時間以上マウスピースを装着することが推奨されています。そのため、食事や歯磨きの時間以外はマウスピースを装着する必要があります。

マウスピースの装着時間が短いと治療計画通りに歯が移動しないため、期間が延長されます。マウスピースを交換した際に痛みや違和感が生じることもあるでしょう。

痛みや違和感が強い場合は1つ前のマウスピースに戻して数日間様子を見ることもあります。マウスピースを交換するタイミングが遅れるので、治療期間が延長する可能性が高まります。

マウスピースが浮いたまま装着している

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療の効果を最大限に引き出すためには、マウスピースを正しく装着することが不可欠です。マウスピースが歯に十分に密着していない場合、適切な力が歯にかからず治療計画通りに歯が移動しない可能性が高くなります。

特に、新しいマウスピースに交換した直後の23日間は、マウスピースが浮きやすいです。この期間は特に注意してマウスピースを装着するように心がけましょう。

虫歯や歯周病になった

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療中はマウスピースを長時間装着するので、唾液の自浄作用が低下します。そのため、虫歯や歯周病にかかるリスクが高まるのです。

食後に歯磨きをしないでマウスピースを装着したり、マウスピース洗浄しないで装着したり、マウスピース装着中に糖分を含む飲み物を摂取したりすると、虫歯や歯周病になるかもしれません。口腔ケアやマウスピースの取り扱いは適切に行う必要があります。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療中に虫歯や歯周病になると、矯正を一時中断して治療を優先することが多いです。虫歯の治療によって歯の形が大きく変わる場合、既存のマウスピースが合わなくなるため新しいマウスピースを作り直す必要があるでしょう。

 

マウスピースを破損・紛失した

マウスピースが破損・紛失した場合、新しいマウスピースを作り直す必要があります。このような場合、新しいマウスピースが完成するまでに数週間〜1か月ほどかかります。新しいマウスピースが完成するまでの間、矯正治療は進まないため治療期間が延長になるでしょう。

また、新しいマウスピースが完成するまでの間に、歯が元の位置に戻る後戻りが生じる可能性があります。後戻りした歯を再び動かす時間が追加されるため、治療期間がさらに延長する原因となります。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療を予定どおりに終わらせる方法

インビザラインをはめようとする人

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療を予定通りに終わらせるためには、治療する上でのルールを守ることが重要です。治療期間を延長させずに予定どおりに終わらせる方法は、以下のとおりです。

マウスピースの装着時間を守る

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療のメリットの一つは、自分でマウスピースを取り外せることです。

しかし、その代わりにマウスピースの装着時間を自分で管理する必要があります。通常、インビザライン矯正では、120時間以上マウスピースを装着することが推奨されています。

食事と歯磨きを除いて、常にマウスピースを装着しておく必要があります。マウスピースをつけ忘れないようにするために、食後にアラームを設定するなどしてマウスピースの付け忘れを防止しましょう。

マウスピースの交換日を守る

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療では、714 日に一度新しいマウスピースに交換して少しずつ歯を移動させます。マウスピースの交換は患者さまが行う必要がありますが、忘れると治療計画がずれる可能性があるため注意が必要です。

マウスピースの交換忘れを防ぐために、スマートフォンのリマインダー機能を活用したり、マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療の治療サポートアプリを導入したりするとよいでしょう。

マウスピースを正しく装着する

マウスピースを歯に密着させて正しく装着するための、チューイーという補助ツールがあります。新しいマウスピースに交換する際は、マウスピースの形がまだ歯に馴染んでいないため、手指だけではマウスピースを密着させることが難しいです。

その際にチューイーを一定時間噛むことで、マウスピースを歯に馴染ませ正しく装着することができます。

口腔ケアとマウスピースのケアを徹底して行う

口内やマウスピースの清潔を保てないと、虫歯や歯周病にかかるリスクが高まります。食後にマウスピース型矯正装置(インビザライン*)を装着する前には、必ず口腔ケアとマウスピースのケアを行いましょう。

食後は歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスを活用して虫歯や歯周病の原因となるプラークを丁寧に除去しましょう。マウスピースをそのまま装着すると、歯磨きをした後の口内に汚れを再び戻すことになります。

マウスピースを外した際には必ず流水で洗浄し、清潔な状態で装着しましょう。

マウスピースは専用のケースで保管する

マウスピースを取り外したら、すぐに専用のケースに入れて保管しましょう。特に、外食や旅行の際は紛失しやすいため、注意が必要です。

専用のケースに入れずティッシュに包んで保管して、誤って捨てたり踏んだり上に物を置いたりする方が非常に多いです。外した時は、必ず専用のケースで保管してください。

矯正後の保定をしっかり行って後戻りを防ぐ

矯正治療で移動させた歯は、マウスピースの矯正力から解放されると元の位置に戻ろうとします。理想の歯並びを保つためには、矯正で移動させた歯が後戻りしないように保定することが重要です。

個人差はありますが、保定期間は矯正期間と同程度かかります。矯正治療が終了した後も、指示通りに保定装置(リテーナー)を装着し、歯が後戻りしないように注意しましょう。

まとめ

インビザラインをはめようとする人

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療の矯正期間は、動かす歯の本数や距離によって異なります。一般的には約23年かかります。また、矯正後の歯が後戻りしないように歯を固定する保定期間も必要であり、矯正治療の期間と同程度かかります。

このように、

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療は数年に渡って行う治療です。治療上のルールを守らないと治療期間がさらに延びる可能性もあるため、注意が必要です。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療が予定通りに終わるかどうかは、患者さまの自己管理能力に左右されます。予定通りに治療を終わらせるために、マウスピースを適切に装着し、口内やマウスピースの清潔を保つなど、自己管理を徹底しましょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン*)による矯正治療を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

 

*完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

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