マウスピース型矯正装置(インビザライン※)矯正中に口臭が?原因と対策を解説!
こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。
マウスピース型矯正装置(マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、金属を用いない矯正として人気が高まっている方法です。
しかし、マウスピースを長時間装着することによる弊害として、口臭が発生・悪化するケースもあります。矯正している人は、していない人より口臭が発生・悪化しやすいとされているのです。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療で口臭がする原因には、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の管理不足や、唾液がうまく機能しないことが挙げられます。
この記事では、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療で口臭がする原因と対策について解説します。口臭の原因と対策が分かれば、口臭を気にすることなく生活できるようになるかもしれません。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正中に口臭がひどくなる原因
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)によって口臭がひどくなるのは、口腔内で細菌が繁殖するためです。細菌が繁殖する理由は、以下のとおりです。
・唾液が機能しない
・マウスピース型矯正装置(インビザライン※)に傷がついている
・マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が汚れている
・口腔ケアが不十分である
それぞれ解説していきます。
唾液が機能しない
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を装着していると、歯に唾液が触れないため、唾液がもつ自浄作用が働かなくなります。自浄作用とは、唾液が口腔内の細菌などを流すことで、口腔内を綺麗に保つ作用のことです。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は歯にピッタリと密着するため、唾液が汚れを流せず歯や歯茎に食べカスが留まることがあるのです。食べカスが長い期間口のなかに残ると、口臭に繋がります。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)に傷がついている
矯正器具に傷がつくと、汚れが溜まりやすくなります。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)はプラスチックで作られているため、目に見えない小さい傷がつきやすいです。
細かい傷に食べかすが付着したり、汚れが溜まったりすると菌が繁殖して口臭につながる可能性があるでしょう。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が汚れている
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が不清潔だと、口臭に繋がるかもしれません。他の矯正器具と違って、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は取り外して洗えます。
清潔に保ちやすいですが、1〜2週間で交換するからと清掃を怠る方もいます。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を洗浄しないと食べかすや汚れが蓄積されるので、細菌が繁殖しやすいです。
また、濡れたまま保管して菌が繁殖し、口臭につながっているケースもあるでしょう。
口腔ケアが不十分である
歯に残った汚れも口臭の原因となります。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を着用すると唾液の自浄作用が働かないため、汚れが残りやすいです。
とくに、歯と歯の間や歯茎の間に汚れが溜まりやすく、この部分は歯ブラシだけで清掃するのは困難でしょう。汚れが残った状態でマウスピース型矯正装置(インビザライン※)を装着すると、口臭が発生するかもしれません。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)矯正中の口臭を放置すると
口臭を放置していると、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正を中断することになるかもしれません。口臭の元になっている細菌が歯周病を引き起こした場合、矯正治療を継続できなくなることがあるのです。
歯周病が進行すると、顎の骨が溶かされて歯が不安定になります。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)によって矯正力が加えられると、歯の動揺が大きくなったり、力に耐えられずに抜けたりする可能性があるでしょう。
また、細菌によって口臭が発生しているということは、細菌が繁殖しやすい口腔環境であるということです。虫歯などのほかの口腔トラブルのリスクも高まるでしょう。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正中の口臭対策
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正中の口臭対策として、以下の方法が挙げられます。
食事中はマウスピース型矯正装置(インビザライン※)を外す
食事のときは、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を必ず外すようにしましょう。着用したままだと、歯とマウスピース型矯正装置(インビザライン※)の間に食べ物が挟まったり、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)に傷がついたりするからです。
毎回付け外しすることを面倒に思う方もいるかもしれませんが、口臭を防ぐためにも外して食事しましょう。
歯をしっかり磨く
食事や間食のあとは、歯磨きをして口腔内の汚れを除去しましょう。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を外したときは、毎回歯を磨くのが理想です。
普通の歯ブラシだけではなく、以下のアイテムも使用しましょう。
・ワンタフトブラシ
・歯間ブラシ
・デンタルフロス
歯と歯の間、歯と歯茎の間は特に意識して磨いてください。磨き方が分からない場合は、歯科医院で正しい歯磨きの方法を教えてもらいましょう。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を清潔に保管する
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、常に綺麗な状態で保管するようにしましょう。基本的に1日20〜22時間は装着した状態で、汚れたままつけると細菌が繁殖します。
取り外すタイミングで水洗いするだけでは、充分に汚れを落とせないかもしれません。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を清潔に保つポイントは、以下の通りです。
・柔らかいブラシで擦る
・ティッシュやタオルで水分を拭きとる
・濡れたまま保管しない
・保管用のケースを使う
・高温になる場所に置かない
・定期的に洗浄剤を使用する
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)専用の洗浄剤も市販されているので、使用を検討すると良いでしょう。入れ歯用とは成分が異なるため、マウスピース専用の洗浄剤を選んでください。
歯のクリーニングを行う
歯医者でクリーニングを受けると、歯磨きでは落とせない汚れを落としてくれます。自宅での歯磨きだけでは、完全に汚れを落とすことは難しいです。歯石や歯垢は、プロに専用の器具を使って除去してもらうのが良いでしょう。
定期的に口腔内を確認してもらえれば、口腔内のトラブルに早期に気づいて対処することも可能です。2〜3ヵ月に1回はクリーニングを受けて、歯の汚れをおとしてもらいましょう。
こまめに水分を摂取する
水分をこまめに飲むと、口腔内の乾燥を防げます。口内が乾燥すると、細菌が繁殖しやすくなるため、口臭につながる可能性があるでしょう。
水分をこまめに摂取して口内を潤せば、口臭予防につながります。
リラックスする
ストレスを減らしてリラックスした状態になると、口臭予防につながるかもしれません。交感神経が優位になると唾液の分泌量が低下し、口が乾燥しやすくなるとされています。
緊張で口が乾くといった経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療中は自浄作用がうまく機能しないので、唾液の分泌量が低下するとさらに細菌が繁殖しやすくなります。
副交感神経が優位なリラックスした状態であれば、口腔内を清潔に保ちやすいでしょう。7時間以上の睡眠をとる、趣味でリフレッシュするなど、ストレスを溜めないように生活してください。
まとめ
この記事では、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の装着中に口臭がする原因や対策について解説しました。
口臭の原因としては、歯に汚れが残ったり、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が不清潔だったりすることが挙げられます。細菌がマウスピース型矯正装置(インビザライン※)と歯の間で繁殖することで、口臭に繋がるのです。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による口臭を放置すると、矯正を続けられない可能性があります。口臭の原因である細菌が増えて歯周病になった場合、治療を優先したほうがいいでしょう。
対策としては、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の管理を徹底すること、口腔ケアを丁寧に行うこと、リラックスすることなどが挙げられます。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の失敗例と、失敗しないためのポイント
こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、口元が目立ちにくいため人気の治療法です。
しかし、マウスピースの自己管理が必要なため、マウスピースの装着方法やお手入れ方法によっては、治療が失敗することがあります。
この記事では、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の失敗例と、失敗しないためのポイントについて解説します。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とは
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とは、マウスピース型矯正装置を使った矯正治療法の一種です。ワイヤー矯正と違い、取り外しのできるマウスピースを使用するため食事や歯磨きの妨げになりません。
また、薄く透明なマウスピースのため、口元が目立ちにくいのがメリットです。矯正治療中の見た目が気になる方や人前に出る機会の多い方に選ばれています。
ただし、自由にマウスピースを取り外しできる分、患者様自身で装着時間やお手入れを自己管理する必要があります。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の失敗例
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は目立ちにくさや手軽さから人気な治療法ですが、失敗することがあるのも事実です。ここでは、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の失敗例をご紹介します。
噛み合わせが悪くなった
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、見た目だけでなく噛み合わせも整えられる治療法です。
しかし、見た目は良くなったものの、噛み合わせが悪くなることもあります。見た目がきれいになっても、噛み合わせが悪ければ失敗したと感じるでしょう。
歯並びが整わなかった
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)では治療前にシミュレーションを行うため、理想とする歯並びを確認してから矯正治療を始めます。
しかし、マウスピースの装着時間や交換時期を守れなかった場合、理想の歯並びにならないことがあります。また、歯の重なりが大きい重度の叢生や出っ歯の場合、歯を移動させるスペースを確保するために抜歯やIPR(歯の側面を削る処置)をするのが一般的です。
「歯を抜きたくない」「健康な歯を削りたくない」と処置を避けた場合、歯を並べるスペースが足りなくなります。その結果、歯列が悪化したり出っ歯になったり、失敗したと感じる原因になるのです。
歯茎が下がった
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を含めた矯正治療では、歯に力をかけることで顎の骨の吸収と再生を促し、歯列を整えます。歯に無理な力をかけすぎると、顎の骨の吸収と再生のバランスが崩れて歯茎が下がることがあるのです。
歯茎が下がると、歯が長く見えて見た目が悪くなったり、歯と歯の間にブラックトライアングルという隙間ができたりします。
虫歯や歯周病になった
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中は、食事や歯磨きの際にマウスピースを取り外す必要があります。マウスピースを装着したまま飲食したり、歯磨きせずにマウスピースを装着したりすると、虫歯や歯周病の原因になるかもしれません。
マウスピース型矯正装置による矯正中に虫歯や歯周病になると、優先的に治療が必要になり矯正が進まない可能性があります。
治療の中断により大幅に治療が延期したり、マウスピースの作り直しが必要になったりすることで、失敗したと感じることがあるでしょう。
予定よりも治療期間が長くかかった
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療前にはシミュレーションを行いますが、マウスピースの装着時間や交換時期を守っていることが前提です。そのため、マウスピースの取り扱いが不適切な場合、当初の予定よりも治療期間が延びることがあります。
「結婚式までに歯並びをよくしたい」「留学前に治療を終わらせたい」など、治療のゴールを決めていた場合、治療期間が延びると失敗したと感じるでしょう。
後戻りした
矯正治療と聞くと、歯を動かす矯正期間を重視する方が多いですが保定期間も重要です。マウスピース型矯正装置による治療後だけでなく、どのような方法でも矯正後はリテーナーをつけなければ後戻りするリスクがあります。
「歯並びがよくなったから」と自己判断でリテーナーの装着をやめてしまうと、徐々に歯が後戻りし、失敗したと感じるかもしれません。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)で失敗する原因
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)で失敗する主な原因は、マウスピースの管理方法に問題があることです。ここでは、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の失敗の原因について解説します。
装着時間を守れていない
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療の最大のメリットは、自由にマウスピースを取り外しできることです。
しかし、着脱回数が多いことで装着時間が短くなると、歯列が整わず治療の失敗につながるでしょう。治療中も後戻りすることがあるため、長時間マウスピースを装着しなければ、マウスピースが入らなくなる場合もあります。
1日20時間を下回らないよう、マウスピースを装着しましょう。
装着方法が間違っていた
マウスピースを使用する矯正治療では、マウスピースの形にそって歯を移動させます。マウスピースを正しく装着できていなければ、歯並びや噛み合わせが悪化する可能性があるでしょう。
特に、新しいマウスピースを装着する際は、奥までマウスピースが入りにくいことがあるので注意が必要です。
お手入れが不十分だった
マウスピースは取り外しできるため、虫歯や歯周病になりにくいといわれています。
しかし、歯磨きがきちんとできていなければ、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、マウスピースのお手入れが不十分であれば、細菌が繁殖し、マウスピースが劣化するかもしれません。
マウスピースが劣化すると矯正力が低下し、治療の失敗を招くかもしれません。マウスピース型矯正装置による治療を成功させるためには、お口とマウスピースのケアをしっかりすることが大切です。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)で失敗しないためにできること
ここでは、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)で失敗しないためにできることを解説します。
装着時間を守る
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療が失敗する最大の原因は、マウスピースの装着時間が守れていないことです。マウスピースを装着していなければ治療が進まないため、マウスピースの装着時間が20時間を下回れば失敗することがあります。
「装着せずに寝てしまった」「外出先でつけ忘れた」などマウスピースの装着自体を忘れると、予定通りに歯が移動せず、噛み合わせや歯並びが悪化してしまうかもしれません。
装着方法を守る
マウスピースを正しく装着できなければ、予期していない方向に歯が移動し失敗につながることがあります。そのため、チューイー(マウスピース装着時に噛むロール状の補助具)を使用して、正しくマウスピースを装着することが大切です。
また、マウスピースが変形・破損すれば治療期間が延びる可能性があるため、正しい方法で着脱することも意識しましょう。
歯やマウスピースのお手入れの徹底
1日のほとんどの時間マウスピースを装着して過ごすため、歯磨きがきちんとできていなければ、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
歯磨きの際は、1本1本の歯を丁寧に磨きましょう。歯ブラシの毛先が入りにくい歯と歯の間は、フロスや歯間ブラシを使用してください。
また、マウスピースに汚れが付いたまま放置していると、虫歯や歯周病の原因になったり、マウスピースにカビが生えたりすることもあります。マウスピースを外した後は、すぐに流水で洗い、清潔に保ちましょう。
汚れや臭いが気になる場合は、マウスピース専用の洗浄剤を使用してください。
抜歯やIPRを行う
歯並びを改善する場合、歯を並べるスペースがあれば抜歯やIPRの必要はありません。
しかし、八重歯や叢生、出っ歯の主な原因は、顎の小ささや歯のサイズが大きいことです。健康な歯を傷つけたくないと処置を避けると、歯を並べるスペースが足りず歯並びが整わないかもしれません。
必要な場合は、抜歯やIPRのメリット・デメリットを理解して検討することが大切です。
リテーナーの正しく装着する
矯正治療後、自己判断でリテーナーの装着をやめると歯が後戻りする可能性があります。リテーナーの装着は、治療後の歯並びを長期的に安定させるために欠かせません。
歯科医師の指示を必ず守り、適切にリテーナーを装着するようにしましょう。
定期的な検診を怠らない
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療の失敗を避けるためには、定期的に歯科医師のチェックを受けることも大切です。矯正中のトラブルは、自身で気づくことは難しいといわれています。
治療がうまくすすんでいると思っても、マウスピースの調整が必要だったり、アタッチメントが外れていたりすることがあるのです。
トラブルを防ぐためには、定期的に歯科医院に通い、歯科医師のチェックを受けることが欠かせません。
まとめ
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療を成功させるためには、マウスピースの管理を徹底することが大切です。マウスピースの装着時間が守れていなければ、歯並びや噛み合わせが悪くなったり、治療期間が延びたり、失敗につながるかもしれません。
そのため、マウスピースの装着時間を守り、正しく装着するようにしましょう。また、毎日の歯磨きやマウスピースのお手入れで、清潔に保つことも重要です。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正治療を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
妊婦さんでも矯正治療はできる?パート2
妊娠中の歯列矯正治療のリスク
①妊娠中のレントゲン撮影のリスク
妊娠していると、レントゲン撮影時の放射線の被ばくが気になる方もいるのではないでしょうか。
歯科でのレントゲン撮影には、胎児にほとんど影響はないとされているのでレントゲン撮影は可能です。ですが、心配な場合は担当の歯科医師に相談をすると良いでしょう。
歯科のレントゲン撮影ではお口の中を撮影するため、赤ちゃんのいるお腹と距離があります。また、放射線を遮断する鉛の防護エプロンを着用してレントゲン撮影を行います。
近年のレントゲンはデジタル化が進み、放射線被ばく線量は格段に減少しています。
【歯科でのデンタルレントゲン撮影の被ばく量】
・ 歯科用CT :0.06m㏜
・ お口全体のレントゲン写真 (パノラマ):0.02m㏜
・ 歯の一部のレントゲン写真 (デンタル):0.001m㏜
例えば、飛行機で東京とニューヨーク間を往復すると約0.2m㏜の被ばく量があります。これは、歯科のデジタルレントゲン撮影の被ばく量と比べると多いということが分かります。
私たちは、普段の生活で自然放射線を世界平均だと年間2.4m㏜の放射線を被ばくしています。日本平均だと2.1m㏜になります。
お腹の中の赤ちゃんに影響あるとされている放射線量は50m㏜です。
これらの事から、歯科でレントゲン撮影を行っても赤ちゃんへの影響は少ないと考えられています。
ですが、100%安全とは言い切れません。妊娠中は、レントゲン撮影を控えておいた方が良いという先生もいます。大丈夫だと言われても不安に思う方もいると思います。担当の歯科医師とよく相談をしてからレントゲン撮影を行うのか決めましょう。
特に歯列矯正開始前は歯や骨の状態を見るために、レントゲン撮影は必ず必要になります。レントゲン撮影を行わないと歯列矯正を始めるのは難しいです。もしかすると、レントゲン撮影を行わなくても歯列矯正を始めることができるという歯科医師もいるかもしれません。レントゲン写真が無い場合だと、適切な診断が行えず歯列矯正治療が失敗してしまう可能性があります。
もし、妊娠中に歯列矯正を始めたいという方はお腹の中の赤ちゃんに影響が出やすい妊娠初期を避けてレントゲン撮影を行うようにしましょう。
②妊娠中の抜歯のリスク
妊娠中は、抜歯(ばっし)のリスクも高くなりやすいです。
妊娠している間は、妊娠性高血圧や妊娠糖尿病になる可能性があり、これらが抜歯に悪影響を及ぼす可能性があります。
糖尿病の症状がある場合、抜歯後の傷の治りが悪くなりやすいです。高血圧の症状がある場合だと、局所麻酔の使用や抜歯中に血圧が上がり危険になることもあります。
抜歯後、なかなか痛みが引かない事や血がなかなか治らないなどのトラブルが発生した時に、服用することができる薬も限られます。なので、妊娠中の抜歯は出来る限り避けた方が良いでしょう。
③妊娠中のアンカースクリューのリスク
歯列矯正でアンカースクリューというチタン製の小さなネジを使用することがあります。アンカースクリューを用いることで、治療の進行が速くなる場合や難しい歯の動きが可能になり治療が行いやすくなります。
アンカースクリューを打つ時は局所麻酔を使用しますが、局所麻酔自体はその部分にのみ作用するものなので妊娠中でも心配の必要はほとんどありません。
抜歯と比べるとアンカースクリューを打ち込む時に必要な局所麻酔の量も少ないため、比較的に安全に行えるでしょう。
歯科医院で局所麻酔薬として主に使用されているのが、「リドカイン(キシロカイン)」です。産婦人科で、処置に内容によって局所麻酔を使用する場合があり、その際に使用されているものと同じ種類になります。リドカインはお腹の中の赤ちゃんへの影響は少ないと考えられています。
④歯肉炎や虫歯になるリスク
妊娠中は、唾液の分泌低下や女性ホルモンバランス、つわりなどの影響により妊娠性歯肉炎(にんしんせいしにくえん)や虫歯になるリスクが高くなります。
特にワイヤー矯正の場合、装置の間に食べ物がはさまったり、歯磨きが行い辛く磨き残しが溜まっていくと歯肉炎や虫歯になりやすいです。
妊娠中はつわりで歯磨きが出来ない方もいます。ワイヤー矯正中、つわりで歯磨きができないと、さらに食べかすやプラークが歯に溜まってしまいます。
妊娠中は、吐き気やめまい・疲労感など体調が安定しない事も多くあり、生活習慣が乱れがちになります。つわりがひどい方だと、歯ブラシがお口の中に入る刺激で吐いてしまう場合もあります。どうしても歯磨きが行えない場合は、お口の中を清潔に保つために次の方法をおすすめします。
- ○体調が安定しているときに歯を磨く
○ワンタフトブラシ(先が細く1本のブラシ)を使用する
○夜寝る前の歯磨きだけは丁寧に行う
○マウスウォッシュ(うがい薬)を使用する
○お水を飲む
歯列矯正をしていなくても、歯はきれいに保つことをおすすめします。
歯磨き不足で妊娠性歯肉炎になり、そのまま放置しておくと歯周病に進行し、低体重未熟児や早産のリスクが高くなります。
妊娠性歯肉炎は普段の歯磨きで改善することができます。
歯磨きをしっかり行い、お口の中を健康に保つことが大切です。
妊娠している場合、安全に使用できる痛み止めを服用する必要があります。
痛み止めだけに限らず、妊娠中は服用できない薬もあるため、自己判断をせず担当医師に相談するようにしましょう。
歯列矯正をするにあたり妊娠前に済ませておいた方がいい事
妊娠中に歯列矯正を始めることは可能です。
しかし、事前にしておいた方が良いこともあります。
①かかりつけの歯医者さんを探しておく
妊娠中は、妊娠性歯肉炎や虫歯になるリスクが高くなります。
女性ホルモンの変化で特定の細菌が増えやすくなったり、つわりの影響で歯磨きが行いづらくなることがあります。
お口の中のトラブルは母体だけでなくお腹の中の赤ちゃんにも悪影響を及ぼす可能性があるため、早めに治療することをおすすめします。
また、定期的に歯医者さんに通うことで虫歯などの早期発見・早期治療にも繋がります。
②レントゲン撮影を済ませておく
歯列矯正を始めるには、レントゲン撮影が必ず必要になります。
治療方針を考えるために、歯列矯正を行う前の歯や骨の状態を確認しなければなりません。
歯医者さんで行うレントゲン撮影の被ばく量は微量ですが、お腹の中の赤ちゃんが影響を受けやすい妊娠初期は控えたほうが良いでしょう。
まとめ
妊婦さんの方でも歯列矯正をすることは可能であり、実際に患者さまにもおられます。
ですが、妊娠をしていない時と比べるとさまざまなリスクや注意が必要となります。
妊娠中はご自身の体調を優先し、一時的に治療を中断するなど担当の歯科医師とよく相談をして無理のない範囲で治療を進めていくようにしましょう。
また妊娠中は、お口の中のトラブルが多くなります。そのため、お口の中のケアは妊娠前の時よりも気を遣う必要があります。体調が安定しない時もあると思いますが、お口の中を清潔に保てるよう心がけましょう。
歯列矯正治療に伴うリスクについて
今回は、歯並びや噛み合わせを治療する歯列矯正治療をする時に伴うリスクについてお話します。
ご自身やお子様の歯が気になったりしませんか?
例えば、歯の並びがガタガタしている・前歯が出ている・受け口・学校の歯科健診で指摘された・よく口の中を噛んでしまうなどを治療し、整った歯並びと正しい位置での噛み合わせにするように治療するのが歯列矯正治療です。もちろん治療には、メリットとデメリットもありますが、歯列矯正治療に伴うリスクもあります。歯並びが気になっていて矯正の治療をお考えの方も多いかと思いますが、リスクに対しても理解をしてから治療を行っていただくと良いと思います。
歯列矯正治療にはどんなリスクがあるのかそれぞれ説明させていただきます。
①痛みがある
歯列矯正治療は、お口の中に様々な装置をつけて歯を動かして治療していきます。症状や治療の内容によって装置は異なりますが、装置をつけていることによって感じる痛みと、歯が動いている時に感じる痛みがあります。一番多く聞かれる質問も「痛いですか?」です。矯正の治療の痛みは、歯が動いている時に感じる痛みが主ですが、毎日痛い訳ではなく、装置をつけた後や、ワイヤーを交換した時、アライナーを交換した時のあと、2~3日歯が痛みます。前歯でガブっと硬い物を食べづらくなります。痛みがあるときは、ぬるま湯にお塩を一つまみいれていただき口に含んでいただくと温湿布のような効果があり、少し痛みが和らぐことがあります。また、矯正装置が歯肉や粘膜にあたってその部分が口内炎になり痛みがでることがあります。お渡ししているワックスを使っていただくと痛みが楽になります。
②抜歯をすることがある
歯並びや噛み合わせを治療する歯列矯正治療では、より良い結果の治療をするための抜歯をすることがあります。親知らず・健全な歯を抜く、またはエナメル質の範囲内で歯を削ることがあります。当院では、親知らずの抜歯は、総合病院の口腔外科に、その他の抜歯は、かかりつけの一般歯科医院にご紹介させていただいています。ご希望の医院がありましたらスタッフにお声がけください。
③治療を中止することもある
当院は通報通りに矯正の処置を行っておりますが、その処置中に泣いてしまって治療が出来ない・装置の不快感や違和感による不満や痛みによって装置を外してしまう・装置をつけたことによっておこる各種アレルギー・治療をしていくなかでコミュニケーションがとれず困難な場合・患者様の経済的理由などで、当院の治療や処置方法が受け入れられない場合には、治療を中止することがあります。
④虫歯や歯周病になりやすくなる
矯正の装置をお口の中つけることによって、虫歯や歯周病になりやすくなります。これは、装置がつくことで歯磨きがしづらくなり磨き残しが原因なこと多いため、矯正の装置がお口の中についたら、今まで以上で丁寧な歯磨きが必須になります。虫歯になっていないか・歯周病が悪化しないためにも、定期的にかかりつけの一般歯科医院を受診していただくようお願いします。また、初期の虫歯でも、矯正の装置をとったあとに、歯に白濁が残ることがあります。虫歯や歯周病の治療は、矯正の治療よりも優先して行っていただきます。虫歯や歯周病の治療中は、矯正の治療を一時中断します。
⑤装置が外れてしまうことがある
矯正の装置が、治療中に外れてしまうことがあります。硬い食べ物を食べてしまって外れてしまう場合と、夜寝ている時の歯ぎしりや食いしばりが原因で外れてしまう場合がほとんどです。装置が外れたままだと、歯を動かす力がかからないため、装置を付け治す必要があります。装置が取れたり・外れてしまったら速やかにご連絡を願いします。また、取れてしまった装置は必ずご持参ください。
⑥歯根吸収を生じることがある
矯正の治療中に、歯根吸収(しこんきゅうしゅう)、歯を動かすさいに歯の根っこが短くなる現象がおこることがあります。歯根吸収は、予測困難で治療中に歯根吸収が判明した場合は、矯正治療を中断することがあります。
⑦歯肉退縮をすることがある
歯肉(歯茎)や歯槽骨(しそうこつ)が、退縮してしまうことがあります。歯肉が退縮すると歯の根っこ(歯根)が歯茎から露出してしまい、冷たい物や熱い物がしみる(知覚過敏)などの症状がでることがあります。一度退縮してしまった歯肉は元には戻らないため、歯磨きのときに強く磨かない・歯ブラシの毛先を柔らかくするなどして、それ以上の退縮を防ぐことが重要です。
⑧ブラックトライアングルになることがある
歯と歯の間に隙間が生じることをブラックトライアングルといいます。成人(特に年配)の方や、歯肉の状態が悪い(歯周病など)と、矯正治療後、ブラックトライアングルができてしまうことが多く、そのような歯と歯の隙間は、回復しづらいと言われています。隙間が気になるなど、矯正とは関係のない治療はかかりつけの一般歯科医院でご相談ください。
⑨その他のリスク
- ①ワイヤーで矯正治療をし、歯列矯正治療をおこなった場合、治療が終わりワイヤーとブラケットを除去するさいに、歯のエナメル質にクラックという細かい微小のひびが入ることがあります。普段は気づかないですが、歯が乾燥などで乾くと見えることがあります。
- ②歯の根っこの治療(根管治療)を受けている歯は、矯正の治療中に悪化したりし、化膿することがあります。再根管治療が必要な場合は、矯正の治療を一時中断をして、かかりつけの一般歯科医院で治療をしていただくことになります。
- ③矯正の治療中に、歯の骨性癒着(歯と骨が癒着していたために歯が動かなくなる)が判明することがあります。この骨性癒着は、矯正の治療前に鑑別するのは困難なため、判明した場合は、外科的に複数回の処置が必要になるか、抜歯の可能性もあります。
- ④矯正の治療中に、歯髄充血あるいは歯髄壊死がおきることがあります。歯髄充血・歯髄壊死ともに、予測は困難なため、矯正の治療を中断することがあります。根っこの治療(根管治療)が必要になった場合は、かかりつけの一般歯科医院で治療をお願いします。
- ⑤患者様、個人の全人状態や顎顔面骨格の形態、歯の大きさなどによっては、歯列矯正治療の限界が異なります。
- ⑥受け口などの、著しい骨格性不正咬合の場合は、歯並びや噛み合わせを治療する歯列矯正治療だけでは治療の限界があるため、外科手術を併用することで骨格を改善することが可能になります。
- ⑦歯を支える歯槽骨が少ないと、矯正治療中や矯正の治療後に歯の動揺(ぐらつき)が大きくなります。治療は必要な場合は、かかりつけの一般歯科医院で治療をお願いします。
今回は、歯並びや噛み合わせを治療する歯列矯正治療を行ううえでの、リスクについてお話しました。少し難しい言葉や不安になるような文章もあったかもしれませんが、あくまでもリスクのお話なので、矯正治療を受ける方全員におこるわけではありません。次回、それぞれのリスクいついてもう少し詳しく話していこうかと思います。矯正の治療に関して不安に思うことや疑問がありましたら、主治医やスタッフにお気軽にご相談ください。
歯科矯正のメリットとデメリットについて
長いマスク生活がやっと終わろうとしています。
今まで気にしていた口元が隠れていた分、マスクを外すと余計に気になる方もおられるのではないでしょうか。
ご自身の歯がもし、歪んでいたりガタガタしていたり噛み合わせが悪く食べ物が噛みづらいなどある場合、
歯科矯正(歯列矯正)について調べたりしているかと思います。
歯科矯正治療をすることで、見た目や健康の面で様々なメリットがあることをご存じでしょうか?
もちろん歯科矯正治療にはメリットもあればデメリットもあります。
ですが、矯正治療は医療行為なので、メリットだけでなくデメリットや注意する点というのもあります。
ご自身やお子様の矯正治療をお考えの方は、まずそのメリットとデメリットについて理解し歯科矯正治療を始めるかお考えください。
今回は、歯科矯正治療をするにあたってのメリットとデメリットについてお話していきたいと思います。
メリットについて
笑顔が!コンプレックスを解消し、イメージアップにつながる
歯並びが気になって、人前で話すとき、写真を撮る時や、不意に撮られた時に自分の口元が気になることはありませんか?
特にすきっ歯(空隙歯列)や出っ歯(上顎前突)など人目に付く前歯の歯並び(歯がガタガタなども)を気になっている方が多くおられます。歯並びの悩みを抱えていると、自分に自信を持つことができずに、つい口元を隠してしまうなど、ご自身でも気づかない癖がでたりします。矯正歯科での治療で歯並びが整うと、人前で歯を見せて笑うことや、お顔の印象が良くなりコンプレックスが解消され、自分に自信が持て笑顔に抵抗がなくなります。
また、歯並びというのは意外に他人から見られております。
歯がきれいに並んでいるだけで、清潔感のある、さわやかな印象を与えることができます。
虫歯や歯周病のリスクが減る
歯が重なっている部分の歯磨きはなかなか難しく時間もかかります。フロスや歯間ブラシを使用しても届かない場所があるので、虫歯や歯周病になるリスクがあります。
しかし歯並びが整うと、歯磨きがしやすくなり、お口の清潔を保つことができます。
また、噛み合わせが全体的に均等になることにより、食べにくかった食べ物が噛みやすくなり、噛むことで唾液の分泌が増え虫歯のリスクが減ります。
結果的に、矯正治療を行うことで、歯を将来的に健康で長持ちさせやすくなります。
食べ物が咀嚼しやすくなる
私達が日々当たり前に行っている「食べる」「飲み込む」ことは、歯並びや噛み合わせが関係しています。
矯正歯科治療で噛み合わせが整うと、食べ物をしっかり噛めるようになり、食べた物を細かくかみ砕けるようにもなり、しっかり噛むことで唾液量が増えて食べ物の消化を助けてくれます。唾液には自浄作用もあるため、口臭予防にもなります。
口臭が改善する
歯並びが悪いと、歯磨きをしてもどうしても歯ブラシが届かず磨き残しが多くなってしまいます。それによって歯周病も引き起こしやすくなります。
矯正歯科治療をすることで歯並びを治し、正しい歯磨きができることで清潔なお口の中を保ちやすくなるので口臭も改善されます。
体の不調が改善される
全体的な噛み合わせも整うメリットも大きいです。なぜなら歯並びの悪さは噛み合わせの悪さにつながっていることがあります。矯正歯科治療をすることで、歯が均一に接触するようになります。均一に接触すると歯にかかる力を分散できます。そして噛む筋肉がバランスよく働くことで、顎関節症や、様々な不定愁訴が改善されます。
矯正歯科治療によって噛み合わせが整うことで頭痛や肩こりといった体の不調が改善させる可能性もあります。
デメリットについて
装置がつくと違和感がある
矯正歯科治療では装置がお口の中に長時間装着されます。特に最初は違和感(話しにくさ、装置が舌にあたるなど)を感じる方が多いです。
食事の際などに気になることもあります。ただし違和感はずっと続くのではなく、徐々に慣れていきます。
マウスピース矯正の場合は食事や歯磨きの際に外せれるため、違和感は軽減されます。ただしマウスピース矯正は食事の際に矯正装置を毎回取り外す必要があり、その分手間がかかります。
治療中は矯正装置の見た目が気になる
矯正装置の見た目が気になる方も多くおられます。ワイヤー治療の場合、歯の表側に装置がつきますので話したり食べたり笑ったりするとどうしても装置が目立ってしまします。
気になるかたは目立たない白いワイヤーに変更か、可能であればマウスピースでの治療を選ぶことで見た目を気にせず治療することもできます。
口内炎ができる
矯正装置によって口腔内が傷つき口内炎ができる場合があります。
ワイヤー矯正ではブラケットという装置と舌や唇の裏側が擦れることで口内炎ができることがあります。
マウスピース矯正ではマウスピースの縁が尖って同じように口内炎ができることがあります。
治療中は虫歯や歯周病のリスクがある
ワイヤー矯正の場合、歯の表面に装置がつきますので、歯磨きがしづらくなります。
そのため、より丁寧なブラッシングを行わなければなりません。
もし十分なお手入れができない場合、虫歯や歯周病にかかってしますことがあります。
どの装置を使用する場合でも、時間をかけてしっかりと歯磨きを行う必要があります。
痛みや食事が不便になる
矯正歯科治療の場合、装置がつくことで食べられるものに制限があったりします。また、装置をつけた後は2~3日痛みで食事がしづらくなることがあります。
矯正歯科治療は歯に適切な力をかけて移動させるため、圧迫感のある痛みがでる場合があります。
ワイヤー矯正では、新しいワイヤーに変わった時、マウスピース矯正では新しいマウスピースに交換時2~3日痛みがあります。痛みは「歯が浮いたような感覚」や「ズーンとする感覚」「歯の根っこがズキズキする」と人のよって様々な痛みがでます。この痛みは矯正歯科治療を行っている間、常に痛いということはありません。徐々に慣れていきます。
歯茎下がりや歯根の吸収が起きることがある
矯正歯科治療で歯の重なりがなくなった場合、歯茎が下がったよう(歯茎下がり)になってしまうことがあります。また、稀にですが、治療中に歯根が溶けたように短くなる(歯根吸収)になってしますことがあります。でもこれは適正な力であれば起こることはほぼありません。
治療期間・費用の面でのデメリットがある
大人の矯正治療の場合、平均的な治療期間は2~3年くらいと長くかかります。また、保険適用外の治療(自費診療)ですので、治療費も安くはありません。またそれだけ長く通院していただく必要があります。
矯正治療に期間がかかるのは、歯や周囲組織にダメージを与えぬようにゆっくりと歯を動かす必要があるからです。
費用の面に関しては、保険適用外のため高いと思ってしまうかもしれませんが、矯正歯科治療を行うことで歯の健康を保ちやすくなります。また歯が健康なまま残る可能性が高くなり将来的に歯が長持ちします。
いかがでしょうか?歯科矯正治療にはいくつものメリットとデメリットがあります。
ふじよし矯正歯科クリニックでは、初めての方には無料で歯並びのご相談をしております。
今、ご自身の歯並びに関する不安や悩みをお持ちの方は、一度、ふじよし矯正歯科クリニックでご相談ください。
妊婦さんでも歯列矯正治療はできる?パート1
妊娠中でも歯列矯正治療はできる?
妊娠中でも歯列矯正はできます。
しかし、妊娠をしている方は妊娠をしていない方に比べて歯列矯正中の注意点やリスクが多くなります。
妊娠中はホルモンバランスの変化によって、身体だけでなく精神的に不安定になることがあるため、不安に感じることがあるでしょう。
妊娠している期間の歯列矯正は、担当の歯科医師と相談して進めていくことが大事になります。
②妊娠中の歯列矯正治療の注意点
歯肉炎や虫歯のリスクが高くなる
妊娠中は、唾液の分泌低下や女性ホルモンバランス、つわりなどの影響により妊娠性歯肉炎(にんしんせいしにくえん)や虫歯になるリスクが高くなります。
特にワイヤー矯正の場合、装置の間に食べ物が挟まったり、歯磨きが行い辛く磨き残しが溜まったりしていくと歯肉炎や虫歯になりやすいです。
妊娠中はつわりで歯磨きが出来ない方もいます。ワイヤー矯正中、つわりで歯磨きができないと、さらに食べかすやプラークが歯に溜まってしまいます。
妊娠中は、吐き気やめまい・疲労感など体調が安定しない事も多くあり、生活習慣が乱れがちになります。つわりがひどい方だと、歯ブラシがお口の中に入る刺激で吐いてしまう場合もあります。どうしても歯磨きが行えない場合は、お口の中を清潔に保つために次の方法をおすすめします。
- ○体調が安定しているときに歯を磨く
○ワンタフトブラシ(先が細く1本のブラシ)を使用する
○夜寝る前の歯磨きだけは丁寧に行う
○マウスウォッシュ(うがい薬)を使用する
○お水を飲む
歯列矯正をしていなくても、歯はきれいに保つことをおすすめします。
歯磨き不足で妊娠性歯肉炎になり、そのまま放置しておくと歯周病に進行し、低体重未熟児や早産のリスクが高くなります。
妊娠性歯肉炎は普段の歯磨きで改善することができます。
歯磨きをしっかり行い、お口の中を健康に保つことが大切です。
つわりがひどいと歯列矯正治療を続けることが難しい
妊娠初期(1~4ヶ月頃)は特につわりが出やすい時期になります。
吐きづわりのある方だと、お口の中に矯正装置が入っているだけでも吐き気が増してしまう可能性もあります。
体調が悪いときは無理をせず、体調が良くなるまで治療を中断してみるなど、担当の歯科医師とよく相談をして進めていくのが良いでしょう。
痛み止めなどを服用する場合担当医師へ相談が必要になる
歯列矯正を始めると、歯が動く時などに痛みを感じることがあります。
そのような場合、痛み止めを服用する方もいます。
妊娠している場合、安全に使用できる痛み止めを服用する必要があります。
痛み止めだけに限らず、妊娠中は服用できない薬もあるため、自己判断をせず担当医師に相談するようにしましょう。
妊娠中にできる歯列矯正の方法
歯列矯正には、歯にブラケット(一般的によく見られる固定式の装置)を装着して行うワイヤー矯正治療と歯に自分でマウスピースを装着するマウスピース矯正治療があります。妊娠中はどちらの矯正方法を選んでいただいても構いません。マウスピース矯正は歯磨きがしやすく、治療を中断する可能性が低いのでおすすめです。しかし、つわりがひどくて、マウスピースを装着し続けることが難しい場合もあります。
ワイヤー矯正の場合、いろんな症例に対応することができますが、歯磨きをしっかり行わなければなりません。自分で装置の取り外しができないため、つわりがひどくいとお口に中の装置が気持ち悪く感じてしまうこともあります。装置を除去してもらう必要が出てくることもあり得るでしょう。
矯正装置の種類を決めるときは、それぞれの装置のメリットデメリットを考慮して、担当歯科医師と十分に相談してから決めましょう。
歯列矯正中に妊娠が発覚した場合の対処法
歯列矯正中に妊娠が分かった場合、患者さまの体調に問題がなければそのまま治療を続けることが可能です。
ですが、むし歯や歯周病のリスクは通常に比べて高くなるので、歯磨きは丁寧に行うことを心がけましょう。
妊娠中は体調が突然変化することもあります。無理をせず、治療を休みたくなった場合は担当歯科医師に相談することをおすすめします。自己判断で治療を中断するのは避けましょう。
よくある質問
授乳中でも歯列矯正はできますか?
授乳中の方でも歯列矯正をしていただくことは可能です。
ただし、服用できる薬に制限があるので注意しましょう。心配な場合は、担当の医師に相談しましょう。
妊娠中に治療を中断してもいいですか?
妊娠中は身体面・精神面においてデリケートな時期なので、無理をしないことが大切です。体調が優れない場合は、担当の歯科医師と相談をして治療を中断することも可能です。
赤ちゃんと一緒に通院しても大丈夫ですか?
基本的に出産後の通院は、いつからでも可能です。
出産後は赤ちゃんのお世話で忙しく、お母さんの体調が安定しないこともしばしばあるので無理をせず、しっかり体力が回復してから治療を進めていきましょう。
赤ちゃんをベビーカーで連れて行くときは、ベビーカーで院内に入れるかどうか確認しておくのが良いでしょう。スロープがない場合や院内にベビーカーを置けるスペースが無い場合、ベビーカーでの通院が難しいこともあります。
当院では、ベビーカーのまま一緒に診療室に入っていただくことが可能です。
歯列矯正治療を始めるのは、妊娠前と出産後どちらがいいですか?
歯列矯正を始めるタイミングとしては、妊娠前に終わらせてしまうか出産後に体調が落ち着いてから開始するのが理想的です。
出産直後は、赤ちゃんのお世話による睡眠不足などで体調が不安定になる方もいます。心身のコンディションがいまいちだと、歯列矯正に対するモチベーションも下がってしまうことも考えられます。
きれいな歯並びにするためにも、無理せず自分の体調に合わせて担当の歯科医師と相談しながら治療を進めていくようにしましょう。
まとめ
妊娠中でも歯列矯正をすることは可能です。
ですが、妊娠していない時と比較するとさまざまな注意点があります。
妊娠中は自分の体調を優先して、治療の進め方や中断を担当歯科医師と相談するようにしましょう。実際に当院にも治療中の方でご妊娠をされ、治療を中断して出産後に治療を再開されている患者様もおられます。
ふじよし矯正歯科クリニックでは、初回無料で矯正の相談を行っています。歯列矯正を考えている方や歯並びが気になっている方は是非一度相談にお越しください。
アタッチメントについて
アタッチメントとは
アタッチメントとは、歯の表面に付ける歯に近い色をしたコンポジットレジン(合成樹脂)の突起物のことです。歯に何も付いていない状態の場合と、歯の表面にアタッチメントが付いている状態の場合を比較すると、アタッチメントが付いている方がアライナーの保持力が向上され、より精密に歯を動かすことができます。
マウスピースを外した状態の場合、アタッチメントは歯の表面に付けるため、唇や舌が触れるとボコボコして少し違和感がありますが、ほぼ1日中マウスピースを装着しているため、あまり気になりません。
見た目も歯の色に近い色をしているため、ほとんど目立ちません。アタッチメントを付けることによって、歯に加わる矯正力を強め、効率的に歯を動かすことができます。しかし、アタッチメントは形状や設置する場所などによって役割が異なります。
アタッチメントの役割
マウスピースの保持力を強化する
アタッチメントは、歯を動かすだけでなく、マウスピースが浮かないようにマウスピースをしっかりフィットさせ、固定させる役割があります。中途半端にマウスピースを入れてしまうと、治療計画通りの動きにならず、新しいマウスピースに交換しても入らなかったり、浮いてしまうことがあります。そして、歯に何も付いていない状態でマウスピースもツルツルな状態の場合、滑ってしまって歯を動かすための矯正力を十分に加えることが出来ず、治療計画通りに歯は動いてくれません。そのため、アタッチメントを歯の表面に付けることで、マウスピースの保持力を強化し、固定させることで、マウスピースが浮かないように防ぐことができます。
歯に矯正力を加える
アタッチメントには、さまざまな形状があり、設置する場所や個数によって、歯に加わる矯正力をコントロールすることができます。歯を動かしたい方向に適切なアタッチメントの種類を選択し、歯に直接装着していきます。アタッチメントは、アライナーの保持力を強化し、侵入、押し出し、回転、歯根(歯の根っこ)の制御、および移動の場合にアライナーが最適な歯の動きを提供することができます。
アタッチメントの種類
アタッチメントは大きく2つの種類に分かれています。
通常アタッチメント
通常アタッチメントとは、歯科医師が直接設置することができるアタッチメントです。通常アタッチメントは、楕円形(だえんけい)・長方形・傾斜付長方形の3種類が基本的に使用されています。通常の長方形アタッチメントは、サイズおよび傾斜角の調整をすることができます。
最適アタッチメント
最適アタッチメントは、アライン・テクノロジー社が自動で設置します。
最適アタッチメントは、サイズ・形状・設置位置の変更をすることはできません。
(個々の歯冠形態に合わせて最適にカスタマイズされているため。)
最適アタッチメントは、回転用・挺出用・ルートコントロール用・過蓋咬合用などがあります。
回転用最適アタッチメント
回転とは、歯軸(歯の長軸)を中心に回転することです。歯が捻転(ねんてん)(歯がねじれている)している場合に、回転力を加えて歯列弓上に正しく排列させます。この回転用最適アタッチメントを使って、犬歯や小臼歯の捻転(歯のねじれ)を解消させることができます。
捻転には3種類あります。近心捻転・遠心捻転・翼状捻転(対称捻転)があります。
近心(きんしん)とは、歯の中心に近づく方向をいいます。
遠心(えんしん)とは、歯の中心に遠ざかる方向をいいます。
翼状捻転(よくじょうねんてん)とは、上顎中切歯が左右対称に歯がねじれているものです。対称捻転(たいしょうねんてん)ともいわれています。
前歯部挺出用(オープンバイト用)最適アタッチメント
前歯部挺出用アタッチメントは、開咬(かいこう)の症例で用いられるアタッチメントです。開咬とは、奥歯は咬み合っていても、上下の前歯が咬み合わず隙間がある歯並びのことをいいます。オープンバイトともいわれています。上下の前歯の隙間に舌を押しつけてしまう癖(舌癖)があるのも特徴的です。
挺出(ていしゅつ)とは、歯軸(歯の長軸)に沿って歯冠(しかん)方向に矯正力を加えると、歯を引っ張るように移動させたりすることを挺出といいます。
過蓋咬合用最適アタッチメント
過蓋咬合用最適アタッチメントは、過蓋咬合(かがいこうごう)の症例で用いられます。過蓋咬合とは、上下で咬み合わせた時に前歯の咬み合わせが深く、下の前歯が2/3以上見えない状態のことをいいます。ディープバイトともいわれています。オープンバイトと対称にディープバイトは、圧下させます。圧下(あっか)とは、歯根(歯の根っこ)方向に矯正力を加え、歯を歯根の方へ移動させることをいいます。そして、アライナー(マウスピース)にバイトランプを設置させることにより、過蓋咬合が改善されます。バイトランプとは、主に過蓋咬合の症例で用いられ、奥歯の挺出を阻害しないように、アライナー(マウスピース)の上の前歯の裏側に奥行き最大3㎜の突起物を設置します。上下の歯を咬み合わせた時に、バイトランプに下の前歯が当たるように設置されており、下の前歯が当たることにより、奥歯の咬み合わせを浮かせることができます。バイトランプは自動設置ではなく、歯科医師の判断により設置されます。
ルートコントロール用最適アタッチメント
「ルート=根」なので”歯の根っこ”のことをいいます。
ルートコントロール用最適アタッチメントとは、正中離開(せいちゅうりかい)(前歯の隙間)や抜歯した部分の空隙閉鎖、歯が傾いている場合などに用いられ、歯根(しこん)を動かすためのアタッチメントです。上の前歯や上下の犬歯・小臼歯などに適用されます。2つの最適アタッチメントを設置するスペースが不十分あるいは干渉が想定される場合、歯に最適アタッチメントを1つとアライナー(マウスピース)にプレッシャーポイントを設置します。
プレッシャーポイントとは、過蓋咬合の症例などで用いられ、前歯の圧下や小臼歯を挺出させたい場合に、アライナーの舌側に設置し、圧下力を歯の長軸に沿って誘導します。上下の前歯と下の犬歯などに適用されます。
アタッチメントの注意点
① 歯磨きを丁寧に行う。
インビザライン矯正は、マウスピースを外すことはできますが、アタッチメントを外すことはできません。そのため、アタッチメントの周りに汚れが溜まりやすく、着色も付きやすく、見た目が悪くなってしまうため、アタッチメンとの周りも丁寧に歯磨きをお願いいたします。ただし、強く磨きすぎると、アタッチメントが外れる可能性があるので注意してください。
② 口内炎
アタッチメントは歯の表面に装着するため、アタッチメントの先端部分が頬の粘膜にこすれて口内炎になる可能性があります。アタッチメントは、マウスピースをほぼ1日中装着しているため、口腔内で直接粘膜に接触する時間は少ないですが、アタッチメントが粘膜にこすれて切り傷になったり、口内炎になる可能性があります。
③ 着脱をしっかり行う。
歯にアタッチメントが付くと、マウスピースが外しにくくなり、装着しづらくなります。そのため、マウスピースを中途半端に入れたままにすると、矯正力が十分に加えられず、治療計画通りの動きにならなくなってしまい、治療期間が延びてしまう可能性があります。そして、マウスピースを外すときも無理矢理外してしまうと、アタッチメントが外れたり、マウスピースが破損する可能性があるため注意してください。マウスピースの着脱は、正しい方法で行い、慣れるまで時間がかかりますので、しっかり着脱の練習をしておきましょう。着脱が難しい場合は、気軽にスタッフへお声掛けをお願いいたします。
④ アタッチメントが外れることがある。
アタッチメントはさまざまな原因で外れることがあります。アタッチメントが外れた場合は、再装着する場合があります。そして、アタッチメント以外に顎間ゴム用のボタン類が外れた場合は付け直す必要がありますので、外れたことに気づいたら、医院へご連絡をお願いいたします。
矯正治療中こんな時どうする?
今回は、歯並びや噛み合わせを治療する歯列矯正治療に、ご自身の環境などが変わり、歯列矯正治療以外で下記のようなことが起こった場合どうしたらいいのか?についてお話していきます。歯の並びや噛み合わせを治療する歯列矯正治療は、骨の中にある歯の根っこを少しずつ動かして治療していくため、治療が始まってから終わるまで数年かかるのが特徴です。数年といっても、大人の方でも約3年、小学生から始めると永久歯に生え変わるまでの期間の1期治療と、永久歯に生え変わってからの2期治療があり、治療が終わるまでに小学・中学・高校と進学していくことも多くあります。数年に及ぶ治療期間の中で、歯列矯正治療以外の様々なことがあります。その時に治療をどうしていけばいいか?悩むかもしれませんが、歯列矯正治療は、一時的に中止や中断をすることが可能な治療なのです。
矯正治療を中止・中断する
歯並びや噛み合わせを治療する歯列矯正治療は、骨の中にある歯の根っこをゆっくりと動かして治療していきます。長期にわたる治療のため、治療中に大切な行事やイベント・予期せぬことがおきた時には、一時的に装置を外したりして中止や中断ができます。ただし、歯が元に戻ってしまわないようにする事も必要です。また、患者様のご都合で装置を外した場合や、あらたに付け直す場合は、別途費用がかかることがかかりますのでご注意ください。では、どんな時に装置を外すのを考えるのか、治療の途中で中止や中断をするかそれぞれお話します。
結婚式や成人式
矯正の装置を取ってほしいと相談される時に、一番多いのが結婚式です。特に女性の方が気になるようで「〇月に結婚式があるのですが、矯正の装置を外すことは可能ですか?」っと。ご自身の結婚式だと人生で一番輝く日です。写真の前撮りや、挙式、新婚旅行などで写真やビデオも多く撮ることがあります。特にワイヤーでの治療中で気になさるようです。ワイヤー治療で使用している、ブラケットとワイヤーを一時的に取るのは可能ですが、装置を取っている間に歯が元に戻らないように、当院では外している間につける透明のマウスピースをお渡ししております。また、装置の取り外し・付け直しには別途費用がかかります。成人式での場合も同様です。
妊娠・出産
歯列矯正治療中に、妊娠・出産を経験される方もおられます。この場合、装置を外すことはほとんどないですが、悪阻で通院できない・出産前後も通院できないことがあります。矯正の装置が外れてなければ、体調が戻るまで矯正の治療は一時中断になります。この中断の間が長くなればなるほど治療期間も長くなり、治療が終わるのが遅くなります。
病気や怪我
年齢に関係なく、病気や怪我をすることはあります。基本的には、体調が悪いときは装置をしなくてもよいですが、矯正の装置を外してしていないときは治療をしていないと同じなので治療期間が延びてしまうことがあります。また、マウスピースでの治療をされているかたは、アライナー(マウスピース)をとっている時間が長くなってしまうと、アライナーが合わなくなってしまうので長時間外すのはおやめください。
入院
病気や怪我の時と同じですが、入院の内容によって変わります。もし、全身麻酔が必要な場合などの手術があると、矯正の装置によっては装置をとらないといけない場合があります。入院先の担当医から指摘された時は、矯正歯科の主治医にご相談ください。
MRIなどのレントゲン
当院でもたまにお問い合わせがありますのが、「MRIを撮ることになった。矯正をしていることを伝えると矯正の先生に確認をしてほしいと言われた」と、おそらくMRIを撮るときの説明で、体の中に金属はないですか?と聞かれますので、その際に「矯正治療中で口の中に矯正の装置がはいっている」と伝えると、矯正の先生にMRIを撮っても大丈夫か確認してほしい流れになります。首から下のMRI撮影は、大丈夫です。とお伝えはしておりますが、撮影する体の部位によっては、MRI撮影前に矯正の装置を一旦とることがあります。MRIの撮影が終わりましたら再度矯正の装置を付け直ししますので、ご来院いただいております。MRIの撮影をするときは、部位の確認をする必要がありますので当院までお電話をお願いいたします。
旅行(修学旅行など)
短期間の旅行(修学旅行・自然学校など)の時、取り外しができる装置は、旅行中に関してはつけなくても大丈夫です。もし旅行に持っていく場合は、紛失しないように気をつけてください。紛失した場合は、再製作料が別途必要になります。同じ取り外しができる装置にマウスピース(インビザライン)がありますが、マウスピースでの治療の方は毎日22時間装着が必須なため、旅行中もアライナーはつけるようお願いします。
県外への引っ越し
歯並びや噛み合わせを治療する歯列矯正治療は、治療の期間が長いため矯正治療中に、進学や就職などで県外に引っ越される患者様もおられます。引っ越しを機に当院での治療を中止して他院へ転医する場合と、引っ越し先から治療が終わるまで通われるか、二つ選択肢がございます。当院では、県外に引っ越し後も月に一回通われている患者様が多いです。
- ・受験で県外の学校を目指している
- ・就職したら勤務先が県外になる
- ・仕事の転勤が決まった(県外の場合)
- ・結婚して県外に引っ越す
など、矯正治療中に県外など遠くへ引っ越しの予定がある時は、主治医にお知らせください。今後の治療計画の見直しが必要になります。引っ越しと同時に転医する場合は、治療の中止のお話や、紹介状や転医資料(別途費用)のお渡しなどがありますので、急なお申し出だと対応出来かねることがあります。予定が分かり次第、お知らせください。
海外への留学
当院には、近隣に神戸市外国語大学があるため、矯正の治療の途中で数か月ほど海外へ留学される患者様が多いです。ワイヤーで治療中かマウスピースでの治療中かで対応が異なりますが、どちらも矯正の治療を一時中断して帰国後にご連絡をいただき、治療を再開していきます。留学中に装置が外れた等のトラブルは避けられませんが、留学する時期に応じて治療をしていきます。留学が決まった時点で、主治医にご相談ください。
今回は、長期に渡る矯正の治療中に起こりうることで、治療を一時中断や中止するときの事例についてお話しました。治療の期間が長くなるとその間に様々なことが起こります。上記に書いたこと以外でも、こんな時はどうすればいいか?と思うことがありますたら、当院の主治医もしくわスタッフまでお気軽にご相談ください。
矯正中に起こりやすい歯肉(歯ぐき)のトラブル
今回は、歯列矯正中に起こりやすい歯肉のトラブルである、
- ・ 歯肉退縮 (しにくたいしゅく))
(歯肉が下がったり、瘦せたりする現象のこと)
・ 歯肉炎(しにくえん)
(歯肉に痛みを感じたり、出血する現象のこと)
の2つについてご紹介いたします。
矯正をすると歯肉が下がってしまう原因
① お口の中のお手入れ不足
お口の中のお手入れ不足により、歯の汚れが溜まることで歯肉が炎症を起こしてしまいます。歯肉の炎症が続くと、歯肉の細胞やコラーゲンが破壊されて歯肉が下がってしまいます。歯肉が下がることを歯肉退縮と言います。
② 矯正装置のお手入れ不足
矯正治療中は、お口の中に装置を使用します。
装置がお口の中についていると歯磨きが行い辛く、取り外し式の装置の場合でもお手入れ不足だと装置に付着した汚れにより歯肉に炎症を起こして、歯肉が下がってしまいます。(歯肉退縮)
③ 過度な矯正力
矯正治療では歯を動かすために、歯に力をかけています。
矯正の力は、歯を支えている骨に伝わり、骨の吸収や再生という代謝が起こります。
そして、歯にかける矯正の力が強い場合、歯を支えている骨の再生がうまく行われない可能性があります。歯を支えている骨の再生がうまく行えない場合は、歯肉退縮が起きてしまいます。
④ 骨が薄い部分に歯が移動する
歯を支える骨が薄いところに力をかけると、骨の代謝がうまく行われず、歯を支える骨の再生も行えない可能性があります。
歯にかける矯正の力が強い場合と同様で、歯を支えている骨の再生が行えないと歯肉退縮が起こってしまうことがあります。
歯肉が下がると起こるデメリット
① 見た目が気になる
歯肉が下がる(歯肉退縮と言います)と
- ・ 歯が長く見える
・ 歯と歯の間に隙間ができる(ブラックトライアングル)
ため、見た目が気になる方もいらっしゃると思います。
② 知覚過敏の症状を感じることがある
知覚過敏とは、冷たいものや温かいものなどの刺激で歯が痛む状態です。
歯肉退縮をして出てきた歯の根っこの部分は、エナメル質で保護されていないため刺激に敏感なので、冷たいものなどの刺激を受けると歯に痛みを感じます。
③ むし歯になる
歯肉退縮により出てきた歯の根っこの部分(歯根 しこん)は、非常に虫歯になりやすいです。
通常の歯は硬いエナメル質で保護されていますが、歯根は本来であれば歯肉に覆われている部分であるためエナメル質はありません。
歯根が露出すると、露出している部分に細菌が繁殖しやすくなります。
歯根の虫歯は進行が早く、重症化すると歯の根っこの神経(歯髄 しずい)や骨(歯槽骨 しそうこつ)にまで進行する可能性があります。
④ 歯がグラグラする
歯肉退縮をしていると、歯肉を支えている骨が通常より少なくなっている可能性があります。
そのため、歯を支える骨が少なくなっているため歯がグラグラすることがあります。
歯肉が下がったと感じたらすること
① お口の中のお手入れを丁寧に行う
しっかりお口の中のお手入れをすることにより、歯肉の炎症を抑えることが大事になります。歯肉の炎症を無くすことで、歯肉が退縮するのを防ぐことができます。
お口の中に矯正装置が入っている場合、歯ブラシのみでの清掃だけではきれいにすることは難しいかと思います。
そのような場合には、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具の使用をおすすめします。
② 装置のお手入れを丁寧に行う
お口の中のお手入れと同じくらい装置のお手入れも大切になります。
取り外し式の装置を使用している場合、装置をきれいに保つために科学的な洗浄も大切です。
当院では、取り外し式の装置を使用している患者様に洗浄剤のご使用を勧めています。殺菌効果などがあるため、装置を清潔に保つことができるでしょう。
③ 矯正装置の不良をそのままにしない
矯正装置が合わなかったり、歯や歯肉に違和感がある場合は早めに歯科医院に受診するようにしましょう。
装置の調整を行うことで、歯肉の退縮を防ぐことができます。
④ 歯科医師に相談してみましょう
歯肉が退縮していると感じたら、まずは一度歯科医師に相談することをおすすめします。可能な範囲で矯正装置の調整や歯周病の治療を受けることで、症状の悪化を防ぐことができます。
歯肉退縮が起きやすい人の特徴
- ・ 歯列矯正をしている方
・ もともとの歯肉が薄い方
・ 歯磨きが充分に行えていない(磨き残しがある)方
・ 歯ブラシの(歯に対する)当て方が強い方
・ 歯周病の方
・ 喫煙習慣などにより口腔内の環境が悪い方
・ 歯ぎしりや食いしばりのクセがある方
・ 歯の噛み合わせが悪い方
5.矯正中に歯肉炎(しにくえん)になってしまう原因
① 歯列矯正をしている
歯肉炎は歯列矯正中に起こりやすい症状になります。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正のどちらの矯正装置でも歯肉炎は起こりやすいと言えます。
ワイヤー矯正の場合、矯正装置の影響で歯が磨きづらくなってしまうのが原因になります。歯に磨き残しが溜まっていくとプラークといわれる細菌の塊が増え、
歯肉に炎症を起こしてしまいます。
マウスピース矯正の場合、食事と歯磨きの時はマウスピースを外していただいています。そのため、歯磨きも行いやすいです。ですが、歯磨きを行わずにマウスピースを装着してしまうと、歯にぴったりと細菌がくっついているままになるため、虫歯になるリスクが高くなります。
② お口の中のお手入れ不足
歯肉炎はお口の中のお手入れ不足により、歯の汚れが溜まることで歯肉が炎症を起こしてしまいます。
歯に汚れが溜まっていることで、細菌がさらに増殖します。
歯磨きを定期的に行わなかったり、細かい部分まで磨けていない影響で歯肉に炎症が起きます。
また、定期的に歯磨きを行っていても歯ブラシの種類が合っていない場合や歯を磨く時間が短すぎる場合にも歯肉炎が起きてしまう可能性があります。
③ 生活習慣による影響
歯肉炎は、喫煙やストレスなどの生活習慣が原因で歯肉炎を発症することもあります。また、免疫の低下や血行不良などによってお口の中の環境が乱れることで歯肉炎になる可能性もあります。
歯肉炎は誰でも発症のリスクがあるお口のトラブルだといえるでしょう。
矯正中の歯肉炎には要注意
歯肉炎はさまざまな人が起こる可能性のあるお口のトラブルです。
その中でも歯列矯正中に起こる歯肉炎は特に注意が必要になります。
① 放置していると危険
歯肉炎が起きてしまって、そのまま放置しておくのは危険です。
歯肉炎は放置していると、歯周病(ししゅうびょう)や歯槽膿漏(しそうのうろう)になってしまう可能性があります。
歯肉の炎症が段々と進行することで、歯を支えている骨が溶けてしまい、歯がグラグラし、最悪の場合だと歯が抜けてしまいます。
歯肉炎は徐々に進行していくので、気がついたら素早く対処することをおすすめします。
② 完治するのに時間がかかる
歯肉炎を発症してしまったら、なかなかすぐには治りません。
一度治ったとしても、再発する可能性高いため完治するには時間がかかるという認識を持っておくといいと思います。
矯正治療中に、歯肉炎起こしてしまうと歯につけている装置が歯肉に埋まってしまうこともあります。歯肉炎の影響で、装置を付けられなくなると、矯正の治療期間や診療時間が長引いてしまう可能性も考えられます。
歯肉炎に気がついたらすること
① 歯磨き習慣を改善する
歯肉炎になってしまったら、まずは歯磨き習慣を見直してみましょう。
特に矯正中だと、口の中に装置があることで歯磨きが行い辛く、細かいところまで磨くことが難しくなります。普通の歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやワンタフトブラシ(1本ブラシ)などの清掃補助用具を使用することで細かい部分の汚れを落としやすいのでおすすめです。
また、食後に歯を磨く習慣を身に付けましょう。
② 歯医者さんで歯のクリーニングを受ける
歯肉炎が発症してしまったら、かかりつけの歯医者さんでアプローチしてもらうことをおすすめします。
歯肉の状態やプラークや歯石などの歯の汚れを取り除いてもらうことができます。
クリーニングを定期的に受けることでお口の中の環境の改善に繋がります。
普段の歯磨きでは取り切れない部分もあるので、定期的に歯医者さんに通うと良いでしょう。
歯列矯正治療での痛み
今回は、歯列矯正治療中におこる痛みについてお話します。
痛みが気になって歯列矯正治療を迷っている方はぜひ最後までご覧いただいて歯列矯正治療の痛みについてご理解いただければと思います。
歯列矯正はどのくらい痛い?
歯並びの相談の時に患者様から一番よく聞かれるのが、
「歯列矯正って痛いと聞くけどどれくらい痛いですか?」
「どんな痛みですか?」
「治療中はずっと痛いですか?」
など、痛さや痛みを気にされているかたが多くおられます。
痛いですか?と聞かれると当院では、【痛いです】とお伝えしております。でも、【痛みで治療をやめられた方はいないです】とも加えてお伝えさせていただいております。
とくに、痛みの感じ方は人それぞれで違いますので、痛かったと言われる患者様もいますし、逆にそんなに痛くなかったと言われる患者様もおられます。
矯正治療中におこる痛みは3つ
①歯が動いているとき(ワイヤーやマウスピースを交換したとき)
ワイヤーでの歯列矯正でもマウスピース型の歯列矯正でも、どちらも同じく矯正装置を歯につけて力を加えると歯が動き始めます。歯を少しずつゆっくりと動かして治療していますので痛みがでます。特に最初に装置をつけて歯が動いていくときに痛みを感じることが多いです。
痛みはいつまで続く?
この痛みは、装置をつけてから2~3日がピークで徐々に慣れていき1週間ぐらいで痛みは和らぎます。歯列矯正治療をしている数か月から数年間、すっと毎日痛いわけではありませんので安心してください。個人差はありますが、治療に慣れてくるとワイヤーやマウスピースを交換しても痛みを感じなくなる患者様もおられます。
歯が動くときはどんな痛み?
この時の歯の痛みというのは、虫歯のときのような痛みではなく、歯の根っこがウズウズとうずくような、浮いたような痛みを感じます。なぜなら、上の歯も下の歯も歯槽骨(しそうこつ)という骨に埋まって生えています。歯を動かすというより骨の中に埋まっている歯を動かしていると思ってください。
私自身、矯正治療中ですが、下の前歯が動いているときは、下あごが痛かったですし、上の前歯が動いているときは、鼻の下が痛かった経験があります。歯が痛む、というより歯の根っこ付近が痛くなると思ってください。
痛みをやわらげるには?
ワイヤーの種類にもよりますが、ぬるま湯にお塩を少しいれていただき、口に含んでいただくと温湿布変わりになり痛みが軽減します。お家にある痛み止めの薬を飲んでいただいても大丈夫です。
試験や大会、旅行など大切な予定が入っている場合は終わってからご予約をお取りするようにしていますので予約の際にお伝えください。
ただし、装置が入っている違和感は治療が終わるまであります。治療が終わっても綺麗に並んだ歯が後戻りするのをふせぐために、保定装置を使っていただきます。また保定装置は慣れるまで話しづらいなど痛みとは違う不快感があります。
②つけている矯正装置がお口の中にあたっているとき
歯列矯正治療をはじめると、治療中は長い間お口の中にワイヤーや装置、マウスピース型の歯列矯正の場合はマウスピースが入ることになり、装置の一部がお口の中の頬っぺたや舌にあたって口内炎ができることがあります。
ワイヤー治療中の場合
ワイヤーでの治療の場合、歯が動き始めると余った奥のワイヤーが頬っぺたの内側にささって痛むことがあります。この場合、余ったワイヤーを切れば痛みは無くなりますのでご連絡ください。急患でご予約をおとりします。他には、ワイヤーを歯に通す装置(ブラケット)の一部が唇や頬っぺたの内側にあたってしまって口内炎になることもあります。学校やお仕事の都合ですぐに来院できない場合は、お渡ししているワックスをお使いください。
マウスピース型の治療中の場合
マウスピース型の歯列矯正治療の場合では、薄い素材でできているため、ワイヤー治療よりは口内炎になりにくいですが、まれにマウスピースの縁が舌にあたって痛みがでたりします。また、歯に負荷をかけているゴムをかける部分が頬の内側や唇にあたり痛むことがあります。マウスピースの縁があたって痛む場合は、紙ヤスリをお渡ししています。紙ヤスリで少しこすっていただくと縁の引っ掛かりはなくなります。ゴムをかけるために付いている装置(ボタン)があたって痛い場合は、ワイヤー治療の時と同じようにワックスを使っていただくと痛みは軽減します。
このお渡ししているワックスは、濡れているとつきにくいため、つけるときはティッシュなどで唾や水分を拭き取ってからお使いください。取れてしまって飲み込んでも問題のない素材なのでご安心ください。
どちらの治療の場合でも、口内炎ができるような痛みがでたらご連絡ください。
また、口内炎がお口の中にできてしまったときは、熱い食べ物や辛い食べ物などの刺激物は控えてください。
③硬い食べ物を噛むとき
歯列矯正治療が始まると、硬い食べ物が食べづらくなります。先にお話したように、歯列矯正治療とは歯槽骨(しそうこつ)に埋まっている歯を動かしています。歯列矯正治療をして歯が動いている間を動的治療中といいます。動的治療中は歯の根っこが不安定なため、歯が動揺(どうよう)しています。動揺とは、歯が揺れるようになることをいいます。この動揺のため、硬い食べ物を噛むと歯が抜けてしまいそうな感じになります。実際に抜けてしまうことはありませんが、一度経験すると食べるのを躊躇するようになると思います。私自身も歯列矯正治療を始めてから、大好きな芋けんぴが食べられなくなりました。できるだけ、歯列矯正治療が終わるまでは硬い食べ物は控えていただくようお願いいたします。
痛みがあるときの食事
ワイヤーやマウスピースを交換して歯が痛いとき、痛みのピークは2~3日なのでその間は、歯に負担のかからない柔らかくあまり噛まなくてもいい食べ物にしてください。お粥、雑炊、うどん、などを患者様にもおすすめしています。
歯列矯正治療中は控えていただきたい食べ物
歯が痛むときは、硬い食べ物がたべづらいと思いますが、痛みに慣れてきたときや、痛くないときにも食べるのを控えていただきたい物があります。
たとえば、硬いおせんべい、フランスパンなどのハード系のパン、氷をガリガリ食べる、などは装置が取れる原因にもなります。小さくするかちぎって食べるようにしてください。普段からつい氷をガリっと食べる癖がある方は歯にも悪いので止めていただいたほうがいいです。他にも、ガムも控えていただいています。ガムは、装置についてしまうと取れなくなりますので歯列矯正治療で装置がお口の中に入っている間は食べないでください。
マウスピース型での治療で気をつけたい食事
マウスピース型の歯列矯正では、基本、お食事のときはマウスピースをとっていただくのですが、ワイヤー治療と同様に硬い食べ物は控えてくだい。マウスピース型の歯列矯正の場合、歯にアタッチメントというポチポチした突起物をつけます。硬い食べ物を食べてしまうとこのアタッチメントがとれてしまいます。気づかずにとれたままにしていると計画通りに歯が動かないなど、治療に影響がでます。アタッチメントがとれたときは、お早めにご連絡をください。
また、食事によってマウスピースが着色してしまうことがあります。主に、カレーやコーヒーが着色しやすいので、カレーを食べるのは、次のマウスピースに交換する3日前ぐらいがいいかと思います。一度着色してしまったマウスピースは、洗浄剤を使ってもとれないのでご注意ください。
今回は、歯列矯正治療中におこる痛みについてお話しました。少しでも気になることがありましたら当院の医師・またはスタッフにご相談ください。