コラム

2026.01.21

加齢現象による歯ならびと噛み合わせの変化

 加齢現象による歯ならびと噛み合わせの変化が気になる女性

こんにちは。

神戸市垂水区にある矯正専門歯科医院のふじよし矯正歯科クリニックです。

今回は加齢現象による、歯ならびや噛み合わせの変化についてのコラムとなります。

人は年齢とともにお口の中の組織が弱っていきます。歯の周りの組織が弱くなってしまうことで、歯肉が下がって見えたり、歯が動きやすい状態となります。 

なぜ、歳を重ねるにつれて、歯ならびや噛み合わせの変化が起こってしまうのでしょうか。その理由や原因などをご紹介します。

 加齢現象による口の中の変化を男性患者に説明している女性歯科医師

  1. 加齢現象によるお口の中の変化

歳を重ねるにつれて、歯周病になっていなくても歯の周りの組織は弱っていきます。特に、日本人は欧米人と比べると歯肉が薄いと言われています。そのため、歯肉が下がって見えやすい傾向があります。歯肉が下がってしまうことで、歯が長く見えるようになります。また、歯を支えている骨も弱くなってしまうため、歯が動きやすい状態となります。

このようなことが起こることで、歯ならびや噛み合わせに変化が起こります。

歯ならびは年々ゆっくりと変化が起きているので、なかなかすぐには気づかず、一定量の動きが起こった時にふと気づくことがほとんどでしょう。

  1. 加齢現象による歯ならびと噛み合わせの変化

年齢を重ねるにつれて、前歯の歯ならびから噛み合わせという順に変化が起こることがほとんどです。特に多いのが、下の前歯の歯ならびの変化です。

  • 歯列の幅がせまくなる

歯は普段から唇や頬の外からの圧と舌からの内側の圧との間でバランスの取れた部位にとどまる傾向があります。

これが年齢を重ねるにつれて、口の周りの筋力や舌の筋力が落ちることでバランスが崩れてしまい、だんだんと歯列の幅が狭くなってしまいます。歯列の幅が狭くなると、1番小さい歯である下の前歯に影響してきます。お口の周りの筋力が低下することで、口角もあがりづらくなるため、より下の前歯が見えやすくなるので余計に目立って見えます。

上の歯ならびの場合だと、歯列の幅が狭くなることでV字型になりやすくなります。V字型になると、奥歯が前方に倒れてくることで前歯は出っ歯の傾向になりなす。また、前に倒れることですきっ歯になることもあります。

  • 噛み合わせが悪くなる

年齢を重ねるにつれて、歯ならびと共に噛み合わせも変化していきます。歯ならびが崩れてしまうことで、最終的に奥歯の噛み合わせに負担がかかることで噛み合わせが悪くなってしまうといえるでしょう。

加齢現象による歯ならびが悪くなる原因について考え、悩んでいる女性

  1. 加齢現象による歯ならびが悪くなる原因

歯ならびは日常生活の習慣や加齢に伴い、大人になってからも変化が起こります。小さな力でも、継続的に力が加わることで歯ならびに影響を与えてしまうこともあります。歯ならびが悪くなる原因の具体的な例として、

・歯周病・虫歯の悪化
・日常生活の悪習慣・癖
・親知らず
・歯科治療の中断
・加齢による口周りの筋力の低下

が挙げられます。

子どもの頃や若い頃に矯正治療で歯ならびを整えた方でも年齢を重ねるにつれて、歯並びが悪くなることや歯肉が下がるという症状が出る可能性は十分にあります。

歯ならびが悪くなった時のリスクについて考えている男性歯科医師と女性歯科医師

  1. 歯ならびが悪くなった時のリスクについて

    歯周病・虫歯の悪化

    歯周病や虫歯は気付かないうちに進行しています。特に、奥歯は見え辛いため、虫歯による痛みが出てきた頃には大きく削らなければならないほど進行している場合があります。

    また、歯周病が悪化し、歯を支えている周りの骨が溶けてしまうことで歯がグラグラになり、噛み辛くなることもあります。

    • 日常生活の悪習慣・癖

    普段、頬杖をする癖があるという方はいませんか?

    頬杖は、下から支えている手と上からの頭の重さに歯(歯列)が挟まれている状態となっています。つまり、歯列(しれつ)に偏った力が加わるため、歯ならびが悪くなる可能性があります。

    これは、うつぶせ寝や横向きで眠ることも頬杖と同様で、歯列の一部に大きな負担がかかることで歯ならびに影響してしまいます。

    また、寝ている間に無意識で歯ぎしりや歯の食いしばりをすることは、歯がすり減ってしまう原因となります。歯がすり減る影響により、噛み合わせも変わってしまうこともあります。また、食いしばりをする力が強いと歯が割れることもあり、ひどい場合は抜歯になってしまうケースもあります。

    • 親知らず

    親知らずは、歯列の1番奥に生えてくる歯のことです。親知らずがない方もいます。大人の歯が生え揃い、綺麗な歯ならびである場合でも後から親知らずが生えてくることで、親知らずに押されて歯ならびがガタガタに崩れてしまうことがあります。

    特に親知らずが横向きに生えてきている場合、前の歯を押す方向で生えてくることになります。そのため、親知らずは大人になってからも歯ならびを悪くする原因だということが言えます。

    • 歯科治療の中断

    虫歯や歯周病の悪化により歯を抜歯したまま放置してしまうと、空いているスペースに歯が動いていくため、歯並びが悪くなる場合があります。

    また、仮歯が取れたまま放置していると噛み合うはずの歯がないため、歯が伸びてきてしまい噛み合わせのバランスが悪くなる場合もあります。

    • 加齢による口周りの筋力の低下

    年齢を重ねるにつれて体力が落ちてしまいます。それと同様にお口の周りの筋肉も衰えてきてしまいます。歯列は、頬と舌のバランスで保たれています。そのため、舌の筋力が低下すると歯は内側に傾き、頬の筋肉が弱くなると歯は外側に傾いてくる可能性があります。

    また、お口の周りの筋力が低下することで口角が下がる原因にもつながります。

    歯ならびが悪くならないようにする対策を紹介する女性歯科医師

    1. 歯ならびが悪くならないようにする対策

    定期的に歯科医院を受診する

    歯ならびを悪くする原因となる虫歯や歯周病は放ったままにせず、歯科医院で適切な処置を行い、治しましょう。また、定期的に歯科医院を受診し、検診を受けることをおすすめします。毎日歯磨きをしていても、磨けていない部分や落としきれていない汚れが残ってしまうことがほとんどです。磨き残しや歯の汚れが溜まってくるとで、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。虫歯や歯周病を未然に防ぐためには定期的に歯科検診を受診することが重要となります。

    悪い生活習慣や癖をやめる

    普段何気なく行っている頬杖や歯の食いしばりなどをしていることに気が付いたときに、意識をしてやめることを心がけましょう。そうすることで、歯ならびの悪化を防ぐことに繋がります。

    口腔周囲筋のトレーニングを行う

    歯列は、頬の筋肉や舌の筋肉に支えられています。そのため、歯の内側と外側両方の筋肉のトレーニングを行うことで、歯ならびが悪くなるのを防ぐことが可能です。