こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者の「ふじよし矯正歯科クリニック」です。
いつもコラムを読んでいただきありがとうございます。
今回は、歯並びを治療する矯正歯科で行うワイヤーでの治療で使用する、標準の銀色のワイヤーと白いワイヤーの、それぞれの特性と違いやメリットデメリットについてお話していきます。
ご自身の歯並びや、お子様(中高生以上)の歯並びが気になっている方はぜひ参考にしていただければと思います。
当院では、標準の銀色のワイヤーはもちろんですが、オプションで別途料金が必要ですが、ご希望があれば白いワイヤーを選択できます。
詳しい料金は当院のホームページをご覧ください。
歯並びを治療するワイヤー矯正とは
「矯正」と聞けば、まずワイヤーが歯についているイメージが最初に思うのではないでしょうか?ワイヤーは、中高生以上で永久歯が生えそろっている方の矯正治療で使われています。
歯の表面に一個ずつブラケットというワイヤーを固定する装置をつけ、ブラケットの溝にワイヤーを通していきます。
歯の表面につけたブラケットにワイヤーを通すことで、歯に動かす力を加えることができ、少しずつ歯が動いて歯並びを治していきます。
普段見えている歯の下(歯茎の中)には、歯槽骨という骨があります。
この歯槽骨と歯の間には柔らかいクッション性のある歯根膜があります。
歯に動かす力がかかると、この歯根膜は刺激され縮みます。
縮むと元に戻ろうとするときに動いていく方向の骨を溶かしていき歯は動いていきます。このことを吸収といいます。
歯が動いていく方向の歯の反対側は、歯根膜が引かれることによって伸びます。
伸びて薄くなると元の厚さになろうとして骨を作ろうとします。このことを再生といいます。
歯並びを治す矯正治療は、この吸収と再生を繰り返して治療をしていきます。
銀色のワイヤーと白色(ホワイト)ワイヤーの違い
矯正治療といえば、銀色のワイヤーやブラケットが歯についていて銀色の装置がギラギラと目立つイメージではないでしょうか?
当院でも、標準のワイヤーは銀色になります。が、目立つのはワイヤーを固定している歯の表面につけるブラケットが銀色の場合です。
当院では、笑ったり会話した時に歯が見える部分は透明のブラケットを使用しております。
奥歯は銀色のバンドという装置になりますが、奥歯なので目立ちにくいように配慮しております。
同じ人が銀色のワイヤーと白色のワイヤーとつけたものが上記の写真です。
一番最初のワイヤーなので細く柔らかいワイヤーなので皆さんが思っているよりも違いはないように見えるかもしれません。
ただ、ワイヤーは歯並びを治していく矯正治療の間、歯の動きによってだんだんと太く硬くなっていきます。
最初から治療が終わる最後までずっと写真のような細さのワイヤーではないので、ワイヤー治療をする場合は、標準の銀色のワイヤーにするのか・より目立ちにくい白いワイヤーにするのか治療の前に決めていただく必要があります。
白いワイヤーよりも目立ちにくのは、マウスピース治療になりますが、マウスピース治療は全ての患者様に適用するのが難しく、マウスピース治療で矯正治療ができるか判断するのは歯科医師になります。
標準の銀色のワイヤーのメリットデメリット
銀色のワイヤーの一番のデメリットは、「ワイヤーが銀色のため歯と色が違ってしまいワイヤーが目立つ」だと思います。
昔(数十年前)は、ブラケットもワイヤーも銀色が主流だったのでそのイメージが強いかもしれませんが、今は、各メーカーから目立たない透明のブラケットも多数出ており、当院でもワイヤー治療のかたは皆さんに透明の目立たないブラケットを使用しております。
それでも、ワイヤーの色は銀色だと他の人から見た時にワイヤーが目立ってしまいます。
少し前ですがコロナ過のとき、一斉に子供も大人も皆がマスク生活になり人前で歯を見せることがなくなったとき、実は歯並びを治すために矯正治療をするかたが増えていました。
その時に、銀色のワイヤーにするか白のワイヤーにするか悩んだ方は少なかったのです。何故なら、「マスクをしているから」です。
通勤通学時も会社内や学校内、遊びに出かけるときも皆さんマスクをしていたので、別途料金がかかる白いワイヤーを選択されるかたが少なかったです。
やはり、矯正治療はしたいけど、人から見たときに知られたくない。という気持ちがあるのかと思います。
次に銀色のワイヤーのメリットですが、やはり長年の治療結果があり、歯の並びが軽度であっても重度であっても治療が可能なことです。
歯の並びが比較的重度な場合、マウスピースで治療することが困難な場合もありますが、ワイヤー治療だと治療可能になることです。
ちなみに、ワイヤーの色が銀色でも白でも矯正治療にかかる治療期間は同じになります。
白いワイヤーのメリットデメリット
白いワイヤーを選ぶ一番の理由は、「目立ちにくい」だと思います。
やはり白いワイヤーのメリットは、歯とワイヤーの色が近いため他の人から見て銀色のワイヤーよりも矯正治療をしていることが気づかれにくいと思います。
ただ、白いワイヤーは銀色のワイヤーを白くコーティングすることで白いワイヤーになっているため、食事や歯磨きなどでこの白いコーティングがとれてしまうと下の銀色が見えてきてしまうことがあります。
コーティングが取れてしまうと銀色が出てきてしまうのがデメリットかと思います。
ワイヤー治療の方が来院された場合、毎回ワイヤーの調整をしますが、調整の内容によっては、元のワイヤーを戻す場合と新しく次のサイズのワイヤーに変える場合とあります。
新しいサイズのワイヤーに変える場合は白いですが、そのままのサイズのワイヤーを戻す場合は、食事や飲食などで少し黄ばむこともあり真っ白ではないこともあり、さらにコーティングもはがれやすいため、白さが損なわれることもあります。
白いワイヤーを選ぶ際には、着色で黄ばむこともある・白いコーティングがはがれてしまいワイヤーの一部が銀色になってしまうこともあることを理解した上でワイヤー治療の選択をしていただければと思います。
まとめ
今回は、歯の並びを治療するうえで一番主流のワイヤー治療でのワイヤーの色の違いについてお話してきました。
中高生以上の方が矯正治療だとまずワイヤーを用いたワイヤー矯正になりますが、ワイヤーには標準の銀色のワイヤーと白いワイヤーがあること、それぞれのメリットデメリットがあること、白いワイヤーは別途料金が必要なことを考慮して数年かかる矯正治療をお考えいただければと思います。
当院では、歯並びを治すための相談は初回無料でございます。気になる方はお気軽にご連絡をお待ちしております。