コラム

2024.04.05

インビザラインは痛い?痛みが生じる原因と対処法を詳しく解説!

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

インビザラインで痛みが生じた人

歯の矯正治療をしたいけれど、痛みが出ないか心配という方もいらっしゃるでしょう。

透明で目立ちにくいマウスピースを用いるインビザラインは、従来のワイヤー矯正と異なる点がいくつもあります。インビザライン矯正中に痛みが生じるかどうか、気になる方は多いのではないでしょうか。

今回は、インビザラインは痛いのかどうかについて解説します。痛みが生じる原因や痛みへの対処法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インビザラインは痛い?

インビザラインが痛い人

インビザラインは従来のワイヤー矯正と比較して痛みを感じにくいとされています。

インビザラインは、透明なプラスチック製のマウスピースを用いた矯正方法です。1日に20〜22時間マウスピースを装着し、12週間ごとに自分で新しいマウスピースに交換して歯を目的の位置にゆっくりと移動させます。

1つのマウスピースで移動させる歯の距離は、最大でも0.25mmとごくわずかです。歯を短期間で動かすのではなく、段階的に圧力を加えて徐々に移動させます。

マウスピースは、歯に少しずつ圧力をかけるように設計されており、急激に大きな力が加わることはありません。そのため、インビザラインは矯正治療の中でも痛みが少ない治療といえます。

また、マウスピースは滑らかなプラスチックでできており、尖った金属のパーツとは異なり口内の軟組織に対して刺激を与えません。インビザラインは痛みに敏感な人や、日常生活で口の中に違和感を覚えたくない方に選ばれています。

ワイヤー矯正との違い

従来のワイヤー矯正は、金属製のブラケットとワイヤーを使用して歯を動かす方法です。この矯正方法では、定期的にワイヤーを調整して歯に圧力をかけて歯を移動させます。インビザラインと比較すると圧力が強いため痛みを感じることもあります。

また、金属製のブラケットが口内の軟組織に触れて、擦れたり傷ついたりすることで痛みにつながります。食事の際に食べ物がブラケットに挟まると、それを取り除こうとして歯茎や舌を傷つける可能性もあるでしょう。

インビザライン矯正中に痛みが生じる原因

インビザラインのマウスピース

インビザライン矯正中に痛みが生じる原因を確認しましょう。

初めてマウスピースを装着した

初めてマウスピースを装着したときは、今までと異なる刺激が歯や歯茎に加わるので違和感や痛みを感じやすいです。治療開始直後は特に痛みが出やすく、3日~1週間ほど痛みが続くケースもあります。

ただし、ほとんどの場合、これは一時的な反応で徐々に痛みは和らいでいきます。

新しいマウスピースに慣れていない

インビザラインでは、12週間ごとに新しいマウスピースに交換していきます。新しいマウスピースを装着した直後の2〜3日間は違和感や痛みを覚えるでしょう。

歯並びが新しいマウスピースの形状に合わせて動いてくると、痛みも徐々に落ち着いてきます。

マウスピースやアタッチメントが口内を傷つける

インビザラインでは、歯にアタッチメントという小さな突起を付けることがあります。アタッチメントが口内を傷つけると痛みの原因になります。

マウスピース自体が製造過程で十分に研磨されていない場合は、口内の粘膜を擦って傷つける可能性があります。また、使用中にマウスピースが変形し、歯茎や舌を刺激することも考えられるでしょう。

歯が後戻りしている

移動した歯が元の位置に戻ることを、後戻りといいます。後戻りした状態でマウスピースを装着すると、歯列とマウスピースが大きくズレているため、痛みを感じやすくなります。

抜歯した部分が治っていない

インビザラインでは、抜歯せずに矯正治療を進めることが多いです。

ただし、歯列不正が重度な場合や特定の歯が原因で治療が進められない場合には、抜歯を検討します。抜歯を伴う矯正治療では、抜歯した部位に違和感や痛みを覚えることがあります。その部分にマウスピースが当たれば痛みが強くなるでしょう。

抜歯後の傷跡は時間とともに治癒していきますが、気にならなくなるまでには1か月程かかります。

長時間マウスピースを外していた

長時間にわたってマウスピースを外し続けると、先ほどもふれた後戻りが生じます。

後戻りした状態でマウスピースを装着し直すと、歯列とマウスピースの型がずれているため、痛みや違和感を覚えます。外していた期間が長ければ長いほど、この痛みは強くなります。

さらに長期間放置すると、当初の治療計画の見直しが必要になることもあります。マウスピースを長時間外した後に痛みを感じたときは、担当の歯科医師に適切な対処法を相談するようにしましょう。

歯の移動にともなう痛み

インビザラインでは、マウスピースが歯に持続的に力を加えることで、歯と歯茎の間にある歯根膜という組織を圧迫します。歯を移動させるために必要なことですが、この際に痛みの原因物質が分泌され、痛みを引き起こします。

インビザラインで加える力はワイヤー矯正に比べると強くありませんが、歯に圧力が加わることで軽度の痛みを感じることがあります。

インビザライン矯正中に痛みが生じたときの対処法

歯科医師に相談

インビザライン矯正中に痛みが生じたときは、適切に対処することが大切です。

一時的にマウスピースを外す

激しい痛みに耐えられないときは、一時的にマウスピースを外して休憩を取ることで回復を待ちます。

ただし、自己判断で長期間外すのはやめましょう。長期間マウスピースを外し続けると、歯が元の位置に後戻りして再度装着した際に痛みがさらに強くなることがあります。

外す時間は最小限に抑え、痛みが続くようなら担当の歯科医師に相談しましょう。

一つ前のマウスピースを使う

新しいマウスピースに交換した直後に激しい痛みがある場合、一つ前のマウスピースに戻すことで症状を和らげることができます。

歯が十分に移動しておらず、新しいマウスピースの形状とのギャップが大きいと違和感が大きくなります。その場合、一時的に以前のマウスピースに戻して歯並びが次の段階のマウスピースに対応できる状態になるのを待ちます。

ただし、一つ前のマウスピースに長期間とどまると歯の動きが止まり、治療計画とのズレが生じるでしょう。痛みが和らいだら、次のマウスピースに移行してください。

マウスピースの突出部分を削る

マウスピースの製造工程で研磨が不十分だったり、長期間の使用でマウスピースが歪んだりすると、口内を擦って痛みが生じることがあります。マウスピースが口内を刺激している場合は、マウスピースの突出している部分を削れば改善できることがあります。

ご自身で削ると矯正力がうまくかからなくなる可能性があるので、歯科医師に削ってもらいましょう。

硬い食べ物を避ける

インビザライン矯正中は、歯や歯茎の周りの組織が敏感になっています。食事の際に硬い食べ物を噛むと、強い痛みを感じることがあります。

強く噛まないといけないような硬い食べ物は避けましょう。例えば、硬いお煎餅を噛み砕いたり、りんごを丸かじりしたりすると痛みにつながります。

硬い食材を食べる場合でも、あらかじめ小さく切って一口サイズにしておきましょう。噛む回数が減り、痛みが生じるリスクを減らせます。

痛み止めを飲む

痛みが強くて耐えられない場合は、痛み止めを服用するとよいでしょう。痛み止めを選ぶ際は、歯の矯正治療中であることを薬剤師に伝えて相談してください。可能であれば、担当の歯科医師に痛み止めを処方してもらいましょう。

担当の歯科医師に相談する

インビザライン矯正中の痛みや違和感が続く場合は、担当の歯科医師に相談することが大切です。痛みの原因を診断し、適切な対処をしてくれます。

これまで見てきたように、痛みの原因は数多くあります。痛みの原因を特定するのは専門家でなければ難しいでしょう。

インビザライン矯正中の痛みへの対処法はいくつもありますが、最も信頼できるのは歯科医師の判断です。痛みの程度や期間を考慮し、必要ならばすぐに担当の歯科医師に相談しましょう。

まとめ

インビザラインのマウスピース

理想の歯並びを目指して歯を移動させる矯正治療は、矯正装置によって歯に圧力を加えます。マウスピースを12週間ごとに取り換えていくインビザラインでは、ひとつのマウスピースが歯に加える圧力は穏やかとされています。そのため、痛みは感じにくいでしょう。

ただし、インビザラインにおいても、歯が移動するのに十分な圧力が加わり続けるのも事実です。治療を通じ、軽度の痛みや違和感が生じることを想定しておきましょう。

問題は、後戻りが起きていたり治療計画とのズレが生じていたり、自分では解決できない原因で痛みが生じているケースです。異変にいち早く気づき適切に対処するためにも、痛みや違和感が続くときは担当の歯科医師に相談するようにしましょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。