コラム

2024.02.02

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)で歯が動いている気がしないと感じる原因と対処法!

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

インビザラインで歯が動いている気がしない女性

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正中に「歯が動いている気がしない」と感じることは珍しくありません。ゆっくりと歯を動かしていく治療方法なので、従来のワイヤー矯正装置と比べて歯の動きを実感しにくいのです。

この記事では、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を使用していて歯が動いていると感じられない時の原因と対処法について詳しく解説します。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とは?

インビザライン治療

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正は、透明のマウスピースを用いた方法です。マウスピースは患者さまの歯に合わせてオーダーメイドで作られます。

1枚のマウスピースによる移動量は約0.25mmと小さく、徐々に歯を動かして理想の歯並びに近づけます。日本国内のクリニックでも多く採用されており、世界的にも高い治療実績を持つ矯正方法です。

歯が動いている気がしないと感じる原因

インビザラインで歯が動いている気がしないと感じる人

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正はワイヤー矯正とは違い、段階的に歯を動かします。歯が動いている気がしないと感じることも多いです。

原因を詳しく確認しましょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の装着方法が適切でない

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)で歯が動いていると感じられない場合、その原因はマウスピースの交換時期や装着方法にあるかもしれません。

例えば、マウスピースが浮いている状態であったり、アタッチメントが外れていたりすると、歯に必要な圧力がかかりません。十分な矯正効果が得られないことがあります。

アタッチメントとは、歯とマウスピースの密着度を高めるために歯につける突起です。外れた場合は必ず歯科医師に相談しましょう。

マウスピースの装着時間や交換時期を守っていない場合も、計画通りに歯が動かないことがあります。マウスピースをしっかりと装着するためには、チューイーという道具を使用しましょう。

ワイヤー矯正に比べて移動速度が遅い

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による歯列矯正は、ワイヤー矯正と比較して歯を動かすペースが遅いです。治療初期には効果を実感しにくいでしょう。

通常、マウスピースを14枚ほど使用し治療開始から約3か月半経過すると、歯の動きを感じられるようになります。歯の動きには個人差があるため、実感するまでに6か月から1年ほどかかる方もいます。

特に治療開始直後は「本当に効果があるのか」という疑問や不安を感じる方が少なくありません。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は徐々に歯を動かしていくため、目に見える変化が出るまでには時間がかかります。継続することで確実に歯並びは改善されるでしょう。

治療計画に無理がある

装置の装着方法に問題がないにもかかわらず歯が動いていると感じられない場合、治療計画が適切でない可能性があります。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療では、クリンチェックと呼ばれるソフトウェアを使用して、治療の経過を観察します。3Dでのチェックにより、肉眼では感じられない歯の動きが確認できることもあります。

計画通りに歯が動いていないと判断された場合、治療計画を見直し、より効果的なアプローチを考えなければなりません。

歯が動いていると実感できる時期

インビザラインで歯が動いていると実感できる時期のイメージ

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による歯列矯正では、1枚のマウスピースで約0.25mm歯が移動します。1か月で1mm程度動くペースです。ゆっくりと移動させるので、治療開始直後は効果を実感するのが難しいでしょう。

歯の移動は事前にシミュレーションされた計画に基づいて行われるため、効果を感じる時期には個人差があります。一般的には、治療開始から4〜6か月が経過すると、歯並びの変化を実感できるでしょう。

歯が動いている気がしないときは

インビザラインで歯が動いている気がしないときの対処法を説明する女性

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を用いた矯正中に歯が動いている気がしないときは、まずは装着方法を見直しましょう。正しい方法で装着しているにも関わらず、歯が動いている気がしない場合は、担当医に相談してください。

装着時間を長くする

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)で治療していて歯が動いていると感じられない場合、最も重要なのはマウスピースの装着時間を守ることです。具体的には、食事や歯磨きの時間以外、1日に20~22時間はマウスピースを装着するように心がけましょう。

治療計画は、7〜14日ごとに新しいマウスピースに交換することを前提に立てられます。プランに沿って治療を成功させるためには、装着時間を厳守することが非常に重要です。

チューイーを使用する

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を使用していて歯が動いている感じがしない場合、チューイーという補助装置の使用が効果的です。チューイーは、マウスピースを歯にしっかりとフィットさせるために使用します。

特に、マウスピースを新しいものに交換した直後の最初の2日間は、チューイーを使用することが重要です。チューイーを使用せずに無理に歯を噛み合わせると、マウスピースが適切にフィットせず、変形や破損のリスクが高まります。

そのため、必ずチューイーを使って適切にフィットさせることが大切です。歯が効果的に動きやすくなり、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療の効果を高めることができます。

適切な方法でマウスピース型矯正装置(インビザライン※)を外す

マウスピースの着脱を注意して行う必要があります。具体的な方法としては、まず奥歯の部分から外しましょう。

マウスピースの外側と内側を指で挟み、奥歯のほうからゆっくりと持ち上げます。次に、反対側の奥歯の部分も同様にマウスピースを持ち上げます。

両方の奥歯からマウスピースを持ち上げた後、前方に向かって引っ張るようにしてマウスピースを外します。この手順でマウスピースを外さないと、矯正装置が破損するリスクがあるでしょう。

担当医に相談する

上記の方法を継続しても歯が動いている気がしない場合は、他の原因が考えられます。自分では気づかないトラブルが発生している可能性もあるため、歯科医師にこまめに相談しましょう。

定期的なチェックや相談により、治療の進行を適切に管理できます。矯正治療の効果を最大限に引き出せるでしょう。

自分では見落としがちな問題点も、専門家の目を通すことで早期に発見し、対応できます。

歯が動きやすい人の特徴

歯が動きやすい人の特徴のリスト

歯の動きやすさは患者さまによって異なります。同じ症例でも、治療期間には差があるのです。

ここでは、歯が動きやすい人の特徴をご紹介します。

症例が軽度の人

症状が軽微である場合、必要な歯の移動距離が少ないです。歯が動きやすいとは限りませんが、治療期間は短くなる傾向にあります。

医師の指示を厳守している人

先ほど解説したように、治療を順調に進めるためには、医師の指示を守ることが非常に重要です。矯正装置を正しく使用していない場合、歯の動きは遅くなります。

医師の指示に従って装置を使用し、適切に歯のケアを行っている人は歯が動きやすいでしょう。

スペースが十分にある人

矯正治療は、歯を適切な位置に移動させるために行います。そのため、動かすためのスペースがない場合は、歯がなかなか動きません。

例えば、すきっ歯などもともと歯を移動させるスペースがある場合、歯の移動がスムーズに進傾向があります。

口腔内の悪習慣がない人

舌や口の悪習慣も、歯の動きやすさに関係します。食いしばりや歯ぎしり、舌で歯を押す癖、頬杖をつくといった習慣がある人は、歯が動きにくくなる傾向があります。

これらの習慣によって、歯に余計な力が加わってしまうためです。矯正治療を行っている間は、口元に余計な力を加えないよう意識しましょう。

代謝が良い人

歯が動きやすい人の特徴の一つとして、代謝が良いことも挙げられます。矯正治療は、歯を支えている骨の吸収と再形成を利用して歯を動かします。

代謝が良い人は骨の代謝が活発になり、結果として歯の動きが良くなる傾向があります。歯の移動がスムーズに進むため、治療期間が短縮される可能性があるでしょう。

こども

こどもは体全体の組織が柔らかく、歯も短期間で動く傾向があります。18歳頃までの年齢では歯の動きが比較的早いため、矯正治療期間が長引くことは少ないでしょう。

まとめ

インビザラインのマウスピースを持つ女性

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正治療は、歯を段階的に動かしていく方法です。治療後すぐに劇的な変化は感じられないでしょう。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)では、1か月に約1mmのペースで歯が動くため、効果が感じられるまでに4〜6か月ほどかかります。

歯が動いている気がしないと感じる場合は、装着時間が短かったり、チューイーを使用せずに装着していたりすることが原因のケースが多いです。歯の移動が実感できない方は、一度装着方法を見直してみましょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。