コラム

2024.01.26

追加アライナーって何?必要になるケースと追加する場合の費用!

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

インビザライン治療をする人

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を用いた治療では、治療計画を立てる段階で使用するアライナーの枚数が決まります。

しかし、治療中に予期せぬ問題が発生した場合、追加アライナーが必要になることがあります。どのようなケースで追加のアライナーが必要となるのでしょうか。また、費用はどれくらいかかるのでしょうか。

この記事では、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正で必要になることがある追加アライナーについて詳しく解説します。追加アライナーが必要となる主な理由から、作製プロセス、患者さまが負担する費用についても触れていきます。

追加アライナーとは?

マウスピース矯正

追加アライナーとは、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正において当初予定していたアライナーの数では治療が完了しない場合に作成される、追加のマウスピースのことです。追加アライナーは、通常使用されるアライナーと変わりありません。

つまり、治療に必要なマウスピースの枚数が増え、治療期間が延長することを意味します。計画された治療結果を得るために、追加アライナーを用いて調整するのです。

追加アライナーが必要なケースとは?

追加アライナーが必要なケースを考える女性

基本的に、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正では治療前にシミュレーションを行うため、必要なアライナーの枚数は予測できます。

しかし、治療中に思わぬ事象が発生することもあるでしょう。追加ライナーが必要になる主な理由をご紹介します。

装着時間が短い

アライナーの適切な装着時間や交換時期を守れていない場合、追加アライナーが必要になることがあります。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正治療は従来のワイヤー矯正と異なり、患者さま自身がアライナーを管理する必要があります。

アライナーを1日20時間未満で装着している日が続いたり、適切な時期にアライナーを交換できていなかったりすると、歯が予定通りに動きません。結果的に、追加のアライナーが必要になることがあります。

患者さま自身の管理が不十分だと、治療期間の延長や追加のアライナーの作成が必要になる可能性があるのです。

顎や歯根の状態で歯が動きにくい

矯正治療では、歯を支える顎の骨の柔らかさが歯の動き方に影響を与えるとされています。

こどもの顎は成長段階にあるため歯が動きやすく、年齢とともに歯の動きが鈍くなるのです。また、顎の骨の密度には個人差があり、これも歯がスムーズに動くかどうかに影響します。

さらに、前歯と比べて歯根の数が多い奥歯は動かしにくいとされています。そのため、口の中の状態や動かしたい歯の部位によっては、歯の移動が遅れることがあるのです。

治療計画とずれが生じると、修正するために追加のアライナーが必要になります。

歯の移動距離が長い

歯を長い距離動かす必要があるケースでは、追加アライナーが必要になることがあります。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正は、重度の歯並びの乱れや、抜歯が必要な場合など、歯を大きく移動させることが苦手とされています。

そのため、予定していたアライナーの枚数だけでは、歯が十分に移動しない場合があるのです。特に、重度の叢生(歯が重なり合っている状態)や出っ歯のように、歯が本来あるべき位置から大きくズレているケースでは、追加のアライナーが必要となることが多いです。

治療途中に仕上がりに関する要望が発生した

治療途中に患者さまからの仕上がりに関する具体的な要望がある場合、追加アライナーを用いることがあります。治療の途中段階だけでなく、最終段階においても行われることがあります。

例えば「もう少しこの歯を引っ込めたい」「噛み合わせが気になる」といった要望がある場合、追加のアライナーを使用するかもしれません。より理想に近い歯並びや噛み合わせを実現するためです。

患者さまの希望に応じてアライナーの枚数を増やしたり、治療期間を延長したりすることがあります。

追加アライナーを作製する流れ

追加アライナーを作製する流れイメージ

追加アライナーを作製する際は、矯正開始時と同様に検査から始めます。以下に、具体的な流れをご紹介します。

精密検査

追加のアライナーを作製する際は、まず患者さまの現在の歯並びの状態を正確に把握します。歯型の採取、レントゲン撮影、顔貌写真の撮影を行うのが一般的です。

ただし、患者さまの歯並びの状態や治療の進行具合によって、必要とされる検査内容は異なります。

治療計画の再編成

検査で得られたデータをもとに、治療計画を再評価し必要に応じて修正を行います。修正された治療計画は、今後の治療方針を決定する重要な基盤になります。

その後、新たに修正された治療計画に基づく治療の流れやステップを丁寧に説明します。

追加アライナーの作製依頼

患者さまのデータと治療計画を収集した後、これらの情報をマウスピース型矯正装置(インビザライン※)を提供している会社に送信し、追加アライナーの作製を依頼します。追加アライナーの製作と配送には通常1~2か月程度かかります。

アライナーが届くまでは、最後に使用していたアライナーを引き続き装着することが多いです。

追加アライナーの装着

追加アライナーが歯科医院に到着したら、これまでと同様に治療を進めます。歯科医師から指示された期間ごとにマウスピースを交換し、装着していきます。

追加アライナーの費用はどれくらい?

追加アライナーの費用イメージ

追加アライナーの費用は、治療を受ける歯科クリニックによって異なります。

一部のクリニックでは、初めに支払う治療代金に追加アライナーの料金が含まれている場合もあるでしょう。別途追加料金が必要となる場合もあります。

また、追加アライナーの費用は、全体矯正か部分矯正かによっても変わります。一般的には、追加アライナー1回分の費用として1万~3万円程度必要になることが多いです。

追加アライナーを作製したあとの注意点

追加アライナーを作製したあとの注意点イメージ

追加アライナーが到着して治療を再開するにあたって、注意すべき点がいくつかあります。以降、追加アライナーの作製をできるだけ避けるために気を付けましょう。

装着時間を守る

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正治療では、アライナーを1日20~22時間装着することが必要です。追加アライナーを作製した場合も、この装着時間を厳守することが重要です。

装着時間を守らないと歯の移動が進まず、結果としてさらに追加アライナーが必要になる恐れがあります。そのため、食事や歯磨きの時間以外はアライナーを装着しましょう。

また、治療計画に従って適切な時期に新しいアライナーに交換することも大切です。十分な装着時間を確保せずに新しいアライナーに交換することは避けてください。

歯が十分に動いていない可能性があり、アライナーが適切にフィットしない場合があります。歯に不適切な力が加わり、間違った位置に歯が動くリスクも生じます。

正しい方法で追加アライナーを装着する

アライナーは、正しく装着することが非常に重要です。アライナーが歯の根元まできちんと装着されていない、または浮いている状態だと、歯が間違った方向に動く可能性があります。

アライナーは歯と密着することによって矯正力を発揮し、歯を適切に動かします。

そのため、チューイーと呼ばれるシリコンの棒を使用しましょう。奥歯から前歯まで均等に噛んで、アライナーを歯の根元までしっかりと密着させてください。

特に、新しいアライナーに交換した直後や追加アライナーを初めて装着する際には、アライナーが浮きやすいです。チューイーをしっかり噛んで、アライナーと歯が密着するようにしましょう。

まとめ

インビザラインのマウスピース

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正において、追加アライナーが必要になるケースは様々です。治療計画の再評価、患者さまの要望、または歯や顎の状況により、追加アライナーの作製が行われることがあります。

重要なのは、アライナーの正しい装着方法と、指示された装着時間を守ることです。アライナーを1日20~22時間装着し、適切な時期に新しいアライナーに交換することが治療の成功に不可欠です。

また、アライナーが歯の根元までしっかりと装着されているか確認し、必要であればチューイーを使用して密着させましょう。追加アライナーの作製にあたって、追加費用が発生する場合もあります。

治療期間の延長も避けられないため、医師の指示を守って治療に励むことが大切です。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正治療を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。