コラム

2024.01.09

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正中に噛み合わせが悪くなる原因と対処法を解説!

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

インビザラインのマウスピース

噛み合わせが悪いことに悩み、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療を検討している方がいるかもしれません。しかし、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正中に噛み合わせが悪くなる可能性もあります。噛み合わせが悪くなると不安に思うでしょう。食事の際にストレスを感じるかもしれません。

今回は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正で噛み合わせは治せるのかどうかを詳しく解説します。噛み合わせが悪いまま放置した場合に起こり得るリスクや、矯正中に噛み合わせが悪くなったときの対処法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

正しい噛み合わせとは?

歯並びがいい女性

まずは、正しい噛み合わせを知りましょう。正しい噛み合わせとは、以下の3つを満たしている状態のことをいいます。

歯の上下左右が対象である

歯の上下左右が対象であることが、正しい噛み合わせの条件です。

歯の上下が対象かどうかは、歯の正中線で判断します。正中線とは、前歯2本の歯の間にある線です。正中線が上下ぴったりと合う場合は、歯の上下が対象であるといえます。

左右が対象かどうかを確認する際に、注意するべきなのは顎の位置です。下顎の位置は、姿勢や生活習慣、癖によってずれることがあります。

歯ぎしりの癖がある、片側の歯で食べ物を噛む癖がある、頬杖をつく癖がある場合は、左右の位置がずれやすくなります。

噛み合わせの深さが適切である

噛み合わせの深さは、2~3mm確保されているのが通常です。歯を噛み合わせたときに、上の前歯が下の前歯を2~3mm覆っており、上下の前歯のすき間が2~3mmあれば、正常に食べ物を噛み切れます。

噛み合わせが深すぎても浅すぎても、適切な噛み合わせとはいえません。

上の歯1本が下の歯2本に支えられている

歯は先端が尖っているため、下の歯と歯の間に上の歯が収まるのが正常です。つまり、歯を噛み合わせたときに、上の歯1本が下の歯2本に接触するのが理想です。

上の歯1本と下の歯1本が接触している場合は、正しい歯並びとはいえません。歯並びが正しくないということは、噛み合わせも正しくないということです。

噛み合わせが悪いまま放置するリスク

噛み合わせが悪いまま放置するリスクイメージ

噛み合わせが悪いまま放置するリスクを確認しましょう。

顎に負担がかかる

噛み合わせが悪いと、本来食べ物を噛むときには使わない別の筋肉を使います。噛む際は強い力がかかるので、顎の筋肉に大きな負担がかかります。

顎の筋肉に過度な負担がかかることで、顎関節症や頭痛、肩こりなど、さまざまな症状を引き起こすことがあるのです。顎の筋肉とつながっている耳にも負担がかかる可能性があり、耳に違和感を覚えるケースもあります。

胃腸に負担がかかる

噛み合わせが悪いと、食べ物をしっかりと噛めません。しっかりと噛めないまま飲み込むと胃に負担がかかり、消化不良を引き起こす可能性があります。

特に、お肉や硬いものを好む方は、うまく胃腸で消化されずに胃炎などにつながることがあるでしょう。

見た目に影響を及ぼす

噛み合わせが悪いと、顎に負担がかかることを上述しました。顎に負担がかかり続けると、顔の見た目に影響を及ぼすことがあります。

例えば、本来とは異なる筋肉を酷使したことで顔のエラが張る場合や、顎のバランスが悪くなって受け口になる場合があるでしょう。顔の印象が変わるため、見た目に大きな影響を及ぼします。

虫歯や歯周病のリスクが高まる

噛み合わせが悪いと、食べカスが溜まりやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。虫歯や歯周病によって歯を失えば、さらに噛み合わせが悪くなる悪循環に陥るでしょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療で噛み合わせは治せる?

インビザラインで噛み合わせは治せるのか疑問のイメージ

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、歯並びだけでなく噛み合わせも治せる治療方法です。以下の歯並びで噛み合わせが悪くなっている場合は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正で噛み合わせを改善できます。

上顎前突

いわゆる出っ歯の状態です。出っ歯の場合、噛み合わせたときに上下の歯の位置が正しくありません。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正をすることで歯の位置を正せば、噛み合わせも改善されるでしょう。

過蓋咬合

噛み合わせが深い状態のことです。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)で小臼歯を引っ張り出し、高く噛み合うようにして噛み合わせを改善します。

過蓋咬合の場合、叢生を併発している可能性があります。叢生とは、歯並びがガタガタしている状態です。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)で過蓋咬合と叢生の両方を治せば、歯並びだけでなく噛み合わせも改善できるでしょう。

反対咬合や下顎前突

受け口の状態です。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正で受け口を治せば、噛み合わせも改善できます。

ただし、反対咬合や下顎前突は顎の骨が原因となっているケースも多いです。顎の骨が原因の場合は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正のみでは改善が見込めません。

矯正中に噛み合わせが悪くなることもある?

インビザライン矯正

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正中に噛み合わせが悪くなると聞いたことがある方もいるでしょう。実際には、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正治療を受けたから噛み合わせが悪くなることはありません。

しかし、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正中に噛み合わせが悪くなったと感じるケースはあります。矯正中に噛み合わせが悪くなる原因は、以下のとおりです。

マウスピースを指示どおりに装着していない

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正中は、マウスピースを1日20~22時間装着しなければなりません。指示に従ってマウスピースを装着しないと、治療計画どおりに歯が移動しない可能性があります。

歯の移動がうまく進まないと、噛み合わせが悪くなったと感じるかもしれません。また、マウスピースを正しく装着できていない場合も、適切に治療が進まず噛み合わせが悪くなったと感じることがあります。

マウスピースが破損している

破損したマウスピースを装着すると、十分な治療効果を得られません。適切な位置に歯が移動せず、噛み合わせが悪くなったと感じる原因になります。

特に、歯ぎしりや食いしばりの癖があると、マウスピースの破損につながりやすいため注意しましょう。

治療の途中である

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正は、マウスピースを交換しながら徐々に歯を動かす治療方法です。そのため、歯の移動中は噛み合わせが悪くなったと感じることがあります。

特に、上下どちらかの歯のみ矯正をしている場合は、噛み合わせが悪くなったと感じる方が多いです。

また、マウスピースの装着中は、噛み合わせたときにマウスピースの厚みも加わります。マウスピースを外すと、当然ですがマウスピースの厚みがなくなるため、噛み合わせが悪いと感じる場合があります。

矯正中に噛み合わせが悪くなったときの対処法

インビザライン矯正中に噛み合わせが悪くなったときの対処リスト

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正中の噛み合わせは、違和感のみで留まることも多いです。日常生活に影響を及ぼすほど噛み合わせが気になる場合は、早めに歯科医院を受診して噛み合わせをチェックしてもらいましょう。

プロにチェックしてもらうことで、本当に噛み合わせが悪くなっているのかどうかがわかります。チェックしてもらったうえで、ご自身でも次のことに気をつけましょう。

マウスピースを正しく装着する

マウスピースを正しく装着することで計画どおりに治療が進み、噛み合わせの悪さを感じなくなるかもしれません。装着時間だけでなく、装着方法なども見直しましょう。

うまく装着できない場合は、鏡の前でマウスピースの着脱を行ってください。歯科医院で正しい方法を指導してもらうことも効果的です。

変形・破損したマウスピースを使わない

変形・破損したマウスピースを使っていると、十分な治療効果が現れません。歯の移動が進まないので、噛み合わせが悪くなったと感じる可能性があります。

変形・破損したマウスピースは使わないようにしましょう。マウスピースが変形・破損したら、歯科医院を受診して新しいマウスピースを作成してもらってください。

まとめ

歯並びがいい女性

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正が原因で噛み合わせが悪くなることはほとんどありません。

しかし、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正を適切に行えていないと噛み合わせに違和感を覚えることがあります。矯正中に噛み合わせが悪いと感じたら、まずは歯科医院を受診して医師に噛み合わせをチェックしてもらいましょう。

正しい方法でマウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正を継続することが重要です。噛み合わせを改善すれば、頭痛や顎関節症、肩こりなどの体の不調を改善できるでしょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正治療を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。