こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中のトラブルとして、マウスピースが割れることが挙げられます。マウスピースが割れた場合、割れたマウスピースの使用を続けることはできません。
治療を中断せざるを得ないため、治療期間が長引くなどの問題を引き起こすでしょう。
今回は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が割れる原因や、割れたときの注意点・対処法について詳しく解説します。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が割れる原因
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、透明なポリウレタンでできています。装着時の違和感がないように、厚さは0.5mm程度しかありません。そのため、強い衝撃が加わると割れることがあります。
マウスピースが割れる原因は、以下のとおりです。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、強い圧力がマウスピースに加わります。継続的に強い圧力がかかると、マウスピースが割れることがあるでしょう。
日中に行わない方でも、就寝中に歯ぎしり・食いしばりを行う場合があります。日中でも、何かに集中しているときなどに無意識で行うことが多いため「何もしていないのにマウスピースが割れた」と感じる方もいるでしょう。
歯ぎしりや食いしばりの癖があるとわかっている場合は、矯正治療を始める前に歯科医師に相談してください。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を装着したまま食事をする
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、歯磨きや食事のときは外すことができます。装着した状態で食事できないわけではないですが、硬い食べ物などを噛んだ衝撃でマウスピースが割れることがあります。
そもそも、マウスピースを装着したまま食事をすることは推奨されていません。マウスピースと歯の間に汚れが入り込み、虫歯や歯周病の原因になるためです。食事をするときはマウスピースを外しましょう。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を無理に外す
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)には、適切な外し方があります。無理に力を入れて外すと、マウスピースが割れることがあります。
外すときは、奥歯の内側に指を引っかけてマウスピースを浮かせてから、前歯に向かって外しましょう。アタッチメントという突起がついている場合、より外れにくいかもしれません。
歯科医院で外し方を指導してもらうとよいでしょう。
保管方法が正しくなかった
マウスピースを外したときは、専用のケースに入れて保管することが推奨されています。
食事や歯磨きのときに外して机の上などに置くと、透明で目立たないことから上に物を置いて割れる可能性があるでしょう。手や腕が当たって落として割れる可能性もあります。
紛失する原因にもなるので、外したときは専用のケースに入れて保管しましょう。ティッシュに包んでポケットやバッグに入れることも、割れるリスクが高いため避けてください。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が割れたときの注意点
割れたマウスピースが装着できる状態でも、装着し続けてはいけません。歯がうまく動かないばかりか、歯に不適切な力がかかり計画どおりに治療が進まなくなります。
歯の位置が戻る可能性や、間違った方向に力がかかって予定していない位置に歯が移動する可能性もあるでしょう。
また、市販されている接着剤などを使ってご自身で修理することも避けてください。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は非常に繊細に作られています。ご自身で修理したマウスピースを使用すると、適切な矯正力がかかりません。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が割れたときの対処法
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が割れた場合は、速やかに歯科医院に連絡しましょう。放置すると、計画どおりに治療が進みません。
速やかに歯科医院に連絡して、どのように対処すべきか確認してください。少しヒビが入っている程度であれば、装着を続けるよう指示されるかもしれません。
マウスピースの交換時期を考慮して、次のマウスピースを装着するよう指示されることもあるでしょう。1枚前のマウスピースを装着し、割れたマウスピースを再作成する場合もあります。
マウスピースの修理・作り直しが必要になるケースも多いです。修理や作り直しには、別途費用がかかる可能性があります。
上述しましたが、ご自身でマウスピースを修理しようとはしないでください。「少し割れただけだから装着し続けても大丈夫だろう」と考え、自己判断で使用を続けることも避けましょう。
必ず歯科医師に相談して指示を仰ぎ、適切に対処してください。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を割らないためには
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)を割らないためには、日頃から十分に気をつけてマウスピースを取り扱う必要があります。
具体的な内容は、以下のとおりです。
外したときはケースに入れて保管する
マウスピースを外したときは、専用のケースに入れて保管しましょう。保管場所を決めることも重要です。
毎回異なる場所に置くと、マウスピースに気づかずに上に物を置く、落とすなどして割れる可能性があります。マウスピースは透明で目立たないので、外したらすぐにケースに入れる習慣を身につけましょう。
外出時にもケースを持ち歩くと、破損・紛失を防げます。
マウスピースの着脱を丁寧に行う
マウスピースの取り外しは、無理な力をかけないように丁寧に行いましょう。無理に外そうとすると割れることがあります。
治療で必要なアタッチメントを歯につけている場合、マウスピースが外れにくいかもしれません。
着脱方法は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正治療を始めるときに歯科医院から指導してもらえます。十分に確認し、適切な方法で着脱してください。うまく着脱できない場合は、再度教えてもらうことも可能です。
ネイルをしているなどマウスピースの着脱が難しい場合は、アライナーリムーバーを使うとよいでしょう。アライナーリムーバーは、マウスピースを外すための器具です。
食事のときはマウスピースを外す
食事をするときは、必ずマウスピースを外しましょう。装着した状態でも食事はできますが、割れる可能性が高いです。
外食のときもスムーズに外せるように、専用のケースを持ち歩きましょう。
歯ぎしりと食いしばりを改善する
歯ぎしりや食いしばりは、睡眠時に無意識に行っていることが多く、ご自身では気づけないケースも珍しくありません。睡眠中の歯ぎしり・食いしばりをご自身で改善することは難しいので、ナイトガードを使用するとよいでしょう。
歯ぎしりや食いしばりは、ストレスや疲労が原因の場合があります。ゆっくり入浴する、ストレッチをするなど、ご自身に合ったリラックス方法を取り入れることも効果的でしょう。
日中に食いしばっている自覚がある場合は、常に上下の歯を離すように意識してください。「ぐっと噛み締めているな」と気づいたら、すぐに力を緩めるようにしましょう。
まとめ
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、装着時の違和感を軽減するために非常に薄く作られています。そのため、過度な力がかかると割れることがあります。
マウスピースが割れた場合は、自己判断でそのまま使用することや、ご自身で修理することは避けてください。速やかに歯科医院に連絡しましょう。割れたマウスピースを放置すると、計画どおりに治療が進みません。
割れることがないように、注意してマウスピースを管理することも大切です。着脱の際には無理な力を入れないように注意し、外したときは専用のケースに入れて保管しましょう。
マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正治療を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。