コラム

2023.12.15

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中に口内炎ができる理由と対処法を解説!

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

口内炎が痛い女性

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療中は口内炎ができやすいです。「口内炎ができる理由は?」「口内炎ができたときはどうしたらいい?」「マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正中は口内炎になりたくない」など、さまざまな思いを持つでしょう。

今回は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中に口内炎ができる理由と対処法について解説します。口内炎を予防する方法もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

口内炎とは?

口内炎

口内炎とは、口内や周辺の粘膜で発生する炎症の総称です。症状が出る明確な原因は不明ですが、ストレスやビタミン不足、睡眠不足などが原因と考えられています。物理的な刺激やウイルス感染なども考えられるでしょう。

口内炎の種類は多くありますが、発生頻度が最も多いのはアフタ性口内炎です。2〜10mm程度の丸く白い潰瘍が、口内のあらゆる場所に発生します。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中に発生するのは、カタル性口内炎が多いでしょう。カタル性口内炎は、入れ歯や矯正器具などの物理的な刺激によって発生する口内炎です。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は1日20〜22時間装着するので、物理的な刺激を受け続けることでカタル性口内炎が発生します。

口内炎は、数日〜2週間程度で自然治癒する場合が多いです。2週間以上治らない場合は、別の疾患の影響の可能性があります。

口内炎を防ぐためには、口内を清潔に保ち、規則正しい生活習慣を送ることが重要です。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中に口内炎ができる理由

口内炎が気になる女性

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中に口内炎ができる理由は、以下のとおりです。

物理的刺激

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療では、物理的な刺激によって口内炎が発生する場合があります。治療にはマウスピース型の矯正装置を用いるため、縁が当たって粘膜に負担がかかるためです。

また、合わないマウスピースの使用を継続している場合も、口内炎が発生するでしょう。口内炎を防ぐためにも、使用中のマウスピースが合わない場合は調整してもらってください。

細菌感染

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療中に細菌に感染し、口内炎ができる場合があります。口内環境が悪化すると、ストレスや疲労が原因で免疫力が低下し、細菌感染を引き起こすでしょう。

日常的に口内ケアを丁寧に行い、ストレスを発散して規則正しい生活を送ることが重要です。

口内細菌の増殖を防ぐために、生活習慣を見直すとよいでしょう。

ウイルス感染

ウイルスに感染することで、口内炎が発生する場合もあります。体内にはさまざまなウイルスが常在していますが、ヘルペスウイルスはストレスや疲労などが原因で免疫力が低下すると増殖しやすいです。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療自体がストレスになり、口内炎が発生することもあるでしょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中に口内炎ができたときの対処法

歯医者で治療

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中に口内炎ができたときの対処法は、以下のとおりです。

口腔用軟膏を使用する

矯正治療中にできた口内炎は、ステロイドを含む口腔用軟膏を使用することで改善が期待できます。副腎皮質ステロイドには、炎症を抑える効果があるためです。

しかし、ステロイドはホルモン製剤のため、多用すると症状が悪化する可能性があります。用法・容量を守って使用してください。

ステロイド成分が含まれる市販薬もありますが、使用しても改善されない場合は医療用の口腔用軟膏を処方してもらいましょう。

歯科医師に相談する

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中の口内炎が改善しない場合は、歯科医師に相談してください。自然に治癒するのを待ってもよいですが、治療中にできた口内炎は放置しないほうがよいでしょう。

口内炎にマウスピースが触れる痛みで、マウスピースを装着できなくなる可能性があるためです。

マウスピースを調整する

マウスピースの刺激が原因で口内炎ができている場合は、マウスピースの再調整も検討しましょう。合わないマウスピースを使用し続けると、口内炎が改善しません。

矯正治療中に口内炎ができるのを予防する方法

口内炎予防の食事

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中に口内炎ができるのを予防する方法は、以下のとおりです。

規則正しい生活を送る

規則正しい生活を送ることで、口内炎を予防できます。上述しましたが、口内炎の原因として、口内の常在菌に感染したことが挙げられます。

睡眠不足などで身体が弱っている場合、免疫力が低下しやすいです。そのため、細菌感染のリスクが大幅に上昇します。

具体的には、ストレスを管理すること、十分に睡眠を取ることを意識しましょう。

食生活を改善する

矯正治療を受ける場合は、食生活を改善すると口内炎を予防できます。特に、ビタミンB2を多く含む食品を積極的に摂るとよいでしょう。

ビタミンB2には、口内の粘膜を守る働きがあります。ビタミンB2は、ブロッコリーや納豆、牛乳、卵、のりなどに多く含まれています。

また、極端に酸っぱい・辛い食べ物を食べると、口内粘膜が刺激されるため口内炎ができやすいです。食べてはいけないわけではありませんが、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中は頻繁に食べないようにしましょう。

食べ方にも注意が必要です。少しずつ口に含むことで、誤って口内を傷つけて口内炎が発生するリスクを低減できるでしょう。

口内環境を整える

矯正治療中の口内炎を防ぐためには、口内環境を整えることが非常に重要です。口内環境が悪化すると、口内炎のリスクが高まるでしょう。

食後は口内を清潔に保つために、必ずブラッシングしてください。「ふつう」または「やわらかめ」の歯ブラシを使用し、優しくブラッシングしてください。

歯磨き粉は使用しても構いませんが、歯磨き粉の成分として使用される合成界面活性剤が、口内炎の原因となる場合があります。可能であれば、合成界面活性剤が含まれていないものを選びましょう。

外出先などで歯磨きができない場合は、うがい薬を使用してください。口内環境の悪化を予防できるので、口内炎も防げる可能性があります。

刺激の強いうがい薬もあるため、メントールが入っていない刺激の少ないものを選ぶとよいでしょう。

歯磨きの補助アイテムを使用する

歯ブラシだけでは、完全に口内の汚れを除去することはできません。デンタルフロスや歯間ブラシを使用して、丁寧に口内の汚れを除去しましょう。

汚れをしっかり除去して口内環境を整えられれば、口内炎の予防につながります。口内炎だけでなく、虫歯や歯周病などの口腔トラブルを予防することも可能なので、積極的に補助アイテムを取り入れましょう。

マウスピースを清潔に保つ

マウスピースが清潔に保たれていないと、口内炎のリスクが増加します。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、外すたびに洗浄することが推奨されています。指や柔らかい歯ブラシで擦りながら、流水で汚れを落としてください。

マウスピースを洗浄する際は、歯磨き粉の使用は避けましょう。市販されている歯磨き粉には研磨剤が含まれていることが多く、マウスピースに細かい傷をつける恐れがあるためです。

細かい傷に汚れや細菌が入り込むと、口内環境が悪化するでしょう。口内炎のリスクが高まります。

流水での洗浄だけでは不安な方は、マウスピース用の洗浄剤を使用してください。製品によって異なりますが、週に2〜3回、5〜15分つけ置きして使うものが多いです。

禁煙する

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中は、禁煙したほうがよいでしょう。タバコに含まれる有害物質が口腔粘膜を刺激するため、口内炎ができやすいためです。

ご自身では難しい場合は、禁煙外来を訪れてもよいでしょう。少しずつ本数を減らすなど、口内炎ができにくい環境に整えることが重要です。

定期的に歯科医院を受診する

矯正治療における口内炎を予防するには、定期的に歯科医院を受診することも重要です。マウスピースの不具合は、物理的な刺激による口内炎が発生する原因となります。

そのため、定期的に歯科医院を受診して、マウスピースを調整してもらう必要があるでしょう。

また、定期的に歯科医院を受診していれば、口内環境の悪化に早期に気づけます。口内炎ができる前に口内環境を整えられる可能性もあるので、定期的に歯科医院を受診してください。

まとめ

口内炎が治った女性

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中に口内炎ができる原因として多いのは、口内環境の悪化です。さまざまな理由で口内環境が悪化すると、口内細菌が異常に繁殖することや、ヘルペスウイルスに感染することで、口内炎ができるでしょう。

特に、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での治療中はマウスピースによる物理的な刺激を受け続けるため、口内炎ができやすいです。日頃から口腔ケアを徹底し、マウスピースが合わない場合は歯科医師に相談しましょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正治療を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。