コラム

2023.10.18

歯ならびと寿命の関係

歯ならびが美しいと見た目が良くなることはもちろんですが、歯の健康寿命が長くなるというメリットもあります。
歯列矯正で歯ならびを美しくすることで、なぜ歯の健康寿命が長くなるのでしょう。

歯ならびと歯の寿命の関係

高齢になるにつれて歯が失われていく多くの原因は、むし歯や歯周病にあります。適切な治療を行った場合でも、むし歯や歯周病等の症状の進行具合によっては、歯の寿命が短くなってしまうことがあります。
そのため、歯の健康寿命を長くしたい!とお考えの方はむし歯や歯周病のリスクを下げるために、普段の歯みがきや歯の定期健診、早期に治療を受けるという事を徹底的に行う必要があります。
その時に、歯ならびが悪い状態だと丁寧にブラッシングを行っていてもむし歯や歯周病になるリスクを下げることが出来ません。
歯ならびが悪い状態だと歯ブラシが届きにくい所だと、プラーク(歯垢)や食べかすを全て取り除くことは難しくなってしまいます。
そのため、歯ならびが悪いと歯のトラブルが起こりやすいリスクが高くなると言えるでしょう。
このようなことを防ぐためには、歯ならびを整えて磨き残しがなくなるようなお口の環境にすることが、歯の寿命を長くするために求められます。
歯列矯正は、見た目をよくすることだけではなく、日頃のブラッシングを行いやすくするためにも重要な治療になります。

歯ならびを整えて歯の負担を軽減することで、歯の寿命を伸ばすことができる?!

歯ならびを整え、噛み合わせによる歯の負担を軽減することで歯の寿命を伸ばすことができます。
実際に歯列矯正をお悩みの患者様の中には、歯ならびの見た目の問題だけではなく、噛み合わせのことでお悩みを抱えている方もいらっしゃいます。
噛み合わせが悪い状態のままだと、食べ物を噛むときに力のかかる歯が固定してしまうので負担がかかる歯が極端になってしまいます。これは、歯の寿命が短くなってしまう原因の一つになります。
そのため、特定した歯だけに負担をかけないようにするには、歯列矯正で歯ならびを整える必要があります。

歯ならびの悪さと歯の寿命の関係

①  むし歯や歯周病のリスクが高くなる

歯ならびが悪いと歯磨きがしづらく、むし歯や歯周病になるリスクが上がるため、歯を早期に失う可能性があります。
歯が重なっていたり、歯の向きが傾いて生えていると、きれいに磨いたつもりでも磨き残しが残ってしまいます。
磨き残しが溜まっていくと、むし歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢)と言われる細菌のかたまりになってしまいます。
むし歯や歯周病のリスクを避けるためには、毎日の歯ブラシでプラークを落とすことが大切になります。そのため、歯ならびが整っている方が歯磨きを行いやすくなります。

② 歯や歯肉に負担がかかる

歯ならびが悪いと、噛み合わせも悪くなることがあります。
噛む時に力が均等に伝わるのではなく、一部の歯だけに力がかかり負担が大きく変わってきます。
また、噛み合わせが安定していないことで、歯ぎしりや食いしばりの原因にもなります。
そうすると、負担の大きい歯の根にヒビが入ったり、割れてしまうリスクが高くなります。
歯ならびが悪いことで健康な歯を傷つけてしまい、歯を失う可能性があります。また、噛み合わせが悪いと歯だけではなく、歯肉にも負担がかかります。場合によっては、歯周病発症している方は歯周病の進行を早めてしまうリスクがあります。

③  しっかりと噛むことができない

歯ならびが悪いと食べ物を前歯で噛みちぎったりすることや、奥歯ですりつぶすことが困難になることがあります。
何歳になっても自分の歯でしっかりと噛むためには、普段のブラッシングはもちろんですが、歯ならびを整えてくことも重要になります。

予防歯科と治療の重要性

歯の予防歯科について

歯の予防歯科とは、定期的に一般歯科(患者さまのかかりつけ歯医者)に行っていただき、むし歯や歯周病などの病気が発症していないか、悪化していないかなどを検査・治療・指導を行うことです。
普段からお口の環境を整えておくことで、歯の寿命を長くさせることにも繋がります。皆様の大切な歯が失うリスクを低くするためには、定期的にかかりつけの歯医者さんに通うことを当院ではおすすめしています。

歯の予防歯科の重要性

歯の予防歯科を行うことで、むし歯や歯周病のリスクを下げることができます。
定期的にかかりつけの歯医者さんに通うことで、むし歯が出来ていたとしても、早くに発見することができます。なので、悪化してしまう前に治療することができます。
歯の予防歯科を受けていることで、普段から自分のお口の環境や状況を知ることができます。なので、歯科医師や歯科衛生士から適切な歯磨きの方法などを教えてもらうことで、将来的に歯を失うリスクを大幅に減らすことができるでしょう。

皆さん、8020運動をご存知ですか?

80歳で自分の歯を20本以上残そう!という運動です。
この運動は、厚生労働省や日本歯科医師から推進されています。
大人の歯は全部で、28本(親知らずは含みません)あります。
自分の歯(天然歯)が20本残っているとおいしく食事をすることができ、さらに全身の健康にも繋がります。

歯の予防歯科のメリット

①  むし歯や歯周病を早期発見、防ぐことができる

初期のむし歯は痛みがなく、自分では気付きにくいことがほとんどです。
むし歯で歯に痛みを感じた時には、かなり進行していることが多いです。
歯周病は、痛みを感じることなく進行します。
気が付いたころには歯がグラグラしているということも珍しくありません。
ですが、定期的に予防歯科に通うことでむし歯や歯周病を早期に発見することができ、早期に治療することが可能です。
また、歯周病の主な原因である歯石を定期健診で取ることにより、歯周病が進行しにくい状態を作ります。

②  健康な歯を維持することができる

歯は一度失ってしまうと、二度と元に戻ることはありません。
歯を健康な状態で長持ちさせるためには、歯を削らない・詰め物が入っていないということも大事なことです。
歯を失ってしまうと、食べることができる食べ物が減り、食事の楽しみも失ってしまいます。食事はQOL(生活の質)の向上にもつながるので、自分の歯を健康に保ちましょう。

③  見た目が美しくなる

歯科医院でブラッシングや歯石除去を行うことで、歯に付着しているプラークや歯石を取り除くことができます。
そのため、歯の表面の汚れが落ちて見た目も美しくきれいになります。

④  歯に痛みを感じて苦しむことが少なくなる

定期的にかかりつけの歯医者さんに通うことで、早期にむし歯を発見することができます。
そのため、むし歯で歯が痛くなってから気が付くのではなくて済みます。

⑤  全身の病気の予防につながる

むし歯や歯周病はお口の中だけではなく、全身の病気にも関わります。
特に、高齢者の方に多い誤嚥性肺炎は、歯周病と大きな関係があります。
さらに、歯周病と糖尿病は、相互に悪影響を及ぼすことが分かっています。
このように、お口の中の菌は全身の病気と関わりがあるので、お口の中をきれいに保つ必要があります。

歯科治療について

歯科の治療は主に、
1, むし歯に対する治療
2, 歯の周りの組織の炎症(歯肉炎、歯周炎)に対する治療
3, 喪失した歯を補う治療(補綴)に分かれます

歯科治療の重要性

これからの歯科医療では、歯が痛くなってから治療するのではなく、お口の中の病気をあらかじめ予防することが重要視されています。
将来的なお口のトラブルを未然に防ぐことによって、生涯にわたり健康な状態を保つことができると考えられています。
生涯にわたって自分の歯で噛むことが出来るという状況が健康寿命を達成するひとつの要因になると考えられていますが、歯科治療の重要性はまだまだ認知されていないのが現状です。

まとめ

歯の噛み合わせを改善することで歯の寿命が長くなるので、年齢に関わらず歯を大切にするためにも一度歯科医院で歯ならびをチェックしてみるのも良いかと思います。
当院では、歯ならびの初回相談無料(30分)で受け付けておりますので、気になる方は是非ご予約お待ちしております。