こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。
インビザライン矯正は、歯列矯正のひとつで透明の薄いマウスピースを装着して歯並びを整えていきます。目立ちにくく審美性を保ちながら歯並びを整えることができるため、選択する方が増えている治療法ですが、インビザラインの取り扱いで注意することのひとつに食事があります。
今回は、インビザライン矯正中の食事で気をつけることや食後のケア方法をご紹介します。
インビザライン矯正中マウスピースをつけたまま食事できる?
インビザライン矯正では、マウスピースを装着したまま食事はしないようにしましょう。
ただし、水や炭酸水などは装着したままとっても問題ありません。マウスピースを装着したまま食事をすると以下の3つのリスクが高まるため、必ずマウスピースを外してから食事をしましょう。
虫歯や歯周病になるリスクが高くなる
マウスピースを装着したまま食事をすると、マウスピースと歯のすき間から食べカスが入り込んでしまいます。通常、歯の表面に汚れが付着した場合、唾液の殺菌作用や再石灰化作用によって虫歯や歯周病を防ぎます。
しかし、マウスピースを装着していると歯の表面に唾液が行きわたりにくく、細菌の活動が優位に働いてしまうリスクが高いでしょう。
インビザライン中に虫歯になり、虫歯の治療をするとマウスピースが合わなくなることがあります。虫歯や歯周病の原因は歯の表面に残る汚れです。食事の際はマウスピースを外して、汚れが残らないようにすることが大切です。
破損の原因となる
噛む力は男性で60kg、女性で40kgといわれています。
インビザラインのマウスピースは0.5㎜ほどの厚みしかないため、マウスピースをつけたまま食事をすると、噛む力に負けて割れたり欠けて破損したりする原因となるでしょう。破損したマウスピースを修復することは難しいため、治療計画に支障がでる可能性があります。
マウスピースが着色する
マウスピースを装着したまま食事すると、飲食物の色がマウスピースについてしまう原因となります。特に、カレーやコーヒーなど歯に色がつきやすいものは、マウスピースにも色がつきやすいです。
透明で目立たないマウスピースが着色してしまうと審美性が大きく損なわれてしまうため、食事の際はマウスピースを外しましょう。
インビザライン矯正中に飲食可能なもの
マウスピースを取り外していれば飲食の制限はほぼありません。ワイヤー矯正と異なり、矯正前と変わらない食生活ができる点はインビザライン矯正の大きなメリットといえるでしょう。
ただし、インビザライン矯正直後や新しいマウスピースに変えて痛みや違和感などの症状があるときは、負担のかからない、やわらかい食事に変更するなどの工夫が必要となります。
インビザライン矯正中に飲食をひかえたほうがよいもの
インビザライン矯正中は、食事の制限はありませんが、硬い食べ物や粘着性のある食べ物はひかえましょう。
インビザラインは、歯に弱い力を加えて歯並びを整える治療法です。歯と骨の間には歯根膜(しこんまく)とよばれる組織があります。矯正治療中は歯根膜が敏感な状態となるため、刺激に対して敏感です。硬い食べ物や粘着性のある食べ物は歯根膜に強い刺激が伝わるため、痛みなどのトラブルにつながる可能性があります。
インビザライン矯正中の食事に関する注意点
インビザライン矯正中は、食事の際に注意すべき点があります。インビザライン矯正中における食事の注意点は、以下のとおりです。
・飲食する際はマウスピースを外す
・自己管理をしっかり行う
・飲食後のマウスピースのつけ忘れに注意する
以下、それぞれ解説します。
飲食の際はマウスピースを外す
飲食の際はマウスピースを必ず外しましょう。マウスピースを装着したままの飲食は、虫歯や歯周病のリスクが高まり、破損や着色の原因となります。間食はもちろん、飴やガム、水分補給をする際も外す必要があります。
インビザラインの効果を十分に得るためには、1日20~22時間以上マウスピースを装着するように指示されるケースが多いでしょう。間食が増えると装着時間も短くなってしまうため、間食はなるべくひかえましょう。
自己管理をしっかり行う
飲食の際に外したマウスピースは、専用のケースに入れて保管しましょう。外食の際に、ペーパーナプキンに包んだまま誤って処分してしまった方は少なくありません。
万が一、マウスピースを紛失してしまうと治療計画どおりに歯が移動せず、治療期間が長くなったり追加費用がかかったりするリスクがあります。飲食の際は、マウスピースを専用のケースに入れる習慣をつけましょう。
飲食後のマウスピースのつけ忘れに注意する
マウスピースは、飲食の際にかならず外す必要があります。飲食の際、外したまま長期間マウスピースを装着せずに過ごすこともあるでしょう。
しかし、マウスピースを外している時間が長くなると、1日に必要な装着時間に満たなくなる場合があります。
インビザラインは、十分な効果を得るために必要な装着時間が決められています。インビザライン矯正できれいな歯並びを手に入れるためには、歯科医師の指示をしっかり守ることが大切です。飲食後は歯磨きをして、すみやかにマウスピースを装着しましょう。
食後のケア方法
インビザライン矯正中は、食後にどのようなケアを行えばよいのか疑問を感じている方も少なくないでしょう。インビザライン矯正中の食後のケアは、マウスピースと口内のケアが必要不可欠です。以下、マウスピースと口内のケア方法をご紹介します。
マウスピースのケア方法
飲食後は外したマウスピースをすみやかに装着しなくてはいけません。
ただし、取り外したマウスピースは、流水下で洗ってから装着しましょう。外した際に洗わずそのまま装着すると、唾液や汚れが石灰化し、マウスピースが汚れたり、においが発生したりするリスクがあります。
清潔な状態を保つためにも、外した際に洗浄する習慣をつけることが大切です。マウスピースを洗う際は、水か人肌程度のぬるま湯で洗いましょう。お湯を使用するとマウスピースが変形するリスクがあります。
また、こすり洗いをするときは、指か歯ブラシを使用して優しく洗い流します。研磨剤の入った歯磨き粉を使用すると、マウスピースに細かな傷がつくリスクが高いです。傷ついたマウスピースは、雑菌が繁殖しやすい環境となってしまうため、歯磨き粉は使用せずに洗浄しましょう。
口内のケア方法
飲食後マウスピースを装着する際は、なるべく歯磨きを行ってから装着しましょう。
飲食後は、歯の表面に食べカスなどの汚れが多く残っている状態です。不衛生な環境のままマウスピースを装着すると、唾液が行きわたらない分、細菌の活動が優位に働き、虫歯や歯周病のリスクが高くなるでしょう。
虫歯や歯周病は、歯の表面の歯垢(プラーク)が原因で罹患します。インビザライン矯正中において、歯ブラシはもちろん、デンタルフロスや糸ようじなどの清掃用具も併用して、磨き残しのない清潔な口内を保つことがポイントといえるでしょう。
インビザライン矯正中に虫歯の治療を行うと、マウスピースが入らなくなるトラブルが起こるリスクが高まります。治療期間や費用の負担が増えてしまうため、しっかり口内をケアすることが大切です。
まとめ
インビザライン矯正中は、飲食する際はマウスピースを外しましょう。マウスピースを装着したままの飲食は、虫歯や歯周病のリスクが高くなり、マウスピースの破損や着色の原因となります。治療計画の遅れやマウスピースの再作製などの影響がでる可能性があるため、飲食の際はマウスピースを外して保管する習慣をつけましょう。
飲食後はすみやかにマウスピースを装着する必要がありますが、口内とマウスピースをしっかりケアしてから装着することが大切です。歯ブラシやフロス、糸ようじなどを使用して口内の汚れをしっかり落とし、マウスピースは流水下で洗浄して清潔な状態にしてから装着します。はじめは面倒に感じますが、時間の経過とともに慣れてくるため、ふだんどおり食事を楽しむことができるでしょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。