コラム

2023.08.04

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療期間と治療のプロセスを詳しく解説

こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。

マウスピースを両手で持って装着する女性

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療について、どのようなイメージをお持ちでしょうか。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は治療期間が長いと思っている方も少なくありません。

長い場合は治療期間が3年以上かかる方もいますが、マウスピースを装着する期間は2~3年ほどの方が多いです。

今回は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療期間や治療のプロセスなどを解説します。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とは?

2枚のマウスピースを持つ左手

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)とは、近年人気が高まっているマウスピース矯正ブランドのひとつです。シェア率は世界でもトップクラスで、豊富な実績を誇ります。透明なマウスピースを使用するため、目立ちにくいことがメリットでしょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)は、食事や歯磨きの時間を除いた1日20~22時間以上透明なマウスピースを装着します。1〜2週間ごとに新しいマウスピースに交換することで、歯をゆっくり動かし歯列を矯正するのです。

永久歯に生え変わっていれば、こどもから大人まで幅広い年齢層の方が治療できます。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療期間はどれくらい?

緑とオレンジの机に置かれたカレンダー

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療期間は個人差が大きく、一律ではありません。

部分矯正では半年〜1年程度、全顎矯正では23年程度といわれています。重度の症例は3年以上になることも少なくありません。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正期間が終わったあとは、保定期間とよばれる歯を安定させる期間が必要です。

治療期間を短くしたいと考える方もいるでしょう。

しかし、治療期間の極端な短縮は難しいといえます。無理に治療期間を縮めようとすると、治療後の後戻りや疼痛の原因になります。

少しでも治療期間を短くしたい方は、毎日の装着時間をできるだけ長くする、定期メンテナンスでしっかり歯科医師の助言・診察を受けることなどを徹底しましょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療のプロセス

START GOALのステップアップ

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の歯列矯正は、初診後にすぐに行えるわけではありません。治療のプロセスを確認しましょう。

診察前のカウンセリング

まずは、診察前にカウンセリングを行います。歯列の悩みや希望の矯正方法、費用、仕事内容(定期的な通院が可能か、マウスピースの装着ができるか)などを聴取されます。

希望の仕上がりにならなかったなどのトラブルを避けるために、ご自身の希望をしっかりと伝えましょう。

精密検査

カウンセリングが終わったら、診察と精密検査を行います。歯科医師が口腔内の様子を視診します。レントゲンやCT、スキャナーを使用して、歯や歯茎の健康状態や歯の根幹などもしっかり確認します。

シミュレーション(3D)

精密検査の情報をもとに、どのような歯列になるかシミュレーションします。3D技術で360度さまざまな角度から歯列の完成系を確認します。

修正したい部分があれば伝えて、違うパターンを作成してもらいましょう。

マウスピースの作成・装着開始

シミュレーションして歯型を取ったあと、約6週間でマウスピース型矯正装置(インビザライン※)のマウスピースが完成します。マウスピースの枚数は人によって異なりますが、治療に必要なマウスピースが一括で作成されます。

マウスピース装着に関する指導を受けたら、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)での矯正治療が始まるのです。

定期検診

トラブルが発生していなければ、1~2か月に1回、定期検診を受けます。定期検診では、虫歯や歯周病の有無などを調べます。歯が計画どおりに動いているか確認し、必要であればマウスピースの微調整を行うでしょう。

歯やマウスピースの状態を確認して、アタッチメントを装着することもあります。アタッチメントは、矯正治療が終了するまで装着するのが一般的です。

リテーナーの装着

矯正治療が終了したら、歯が後戻りしないようにリテーナーを装着します。

後戻りとは、移動させた歯がもとの位置に戻ろうとすることです。リテーナーを装着して歯の後戻りを防ぎ、矯正後の位置に歯を定着させる期間を「保定期間」とよびます。最初の1年は34回、2年目以降は1年に1回の頻度で通院します。歯ならびは加齢とともに変化するので、1年に1回の定期チェックが望ましいでしょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療が長引く原因

顎に手を当てて悩む女性

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)が長引く原因にはどのようなものがあるのでしょうか。防ぐことが難しい理由もありますが、ご自身で注意すれば予防できる理由もあります。

歯列の乱れが重度である

治療に使用するマウスピースの枚数は40~60枚と、個人差が非常に大きいです。1枚のマウスピースで2週間の差が生じると考えると、1年程の差があることがわかります。

歯列の乱れが重度な場合、マウスピースの枚数が多くなるでしょう。マウスピースの枚数が多いほど、治療期間が長くなるのです。

マウスピースの装着時間が短い

マウスピースの装着時間が短いと、計画どおりに歯が動きません。新しいマウスピースに交換した際に強い痛みを感じることがあります。

新しいマウスピースを装着できない場合や痛みが強い場合は、1つ前のマウスピースの装着期間を延ばすことが多いです。マウスピースの交換時期が遅れるので、治療期間が延びるでしょう。

口腔内の環境がよくない

マウスピースの装着時間を確保しようと、歯磨きを怠ってはいけません。

虫歯や歯周病になると、歯列矯正を中断して治療を優先させることがあります。治療中は矯正治療を進められない場合が多いため、治療期間が延びることに繋がります。

虫歯の治療で歯を削ると、作成したマウスピースを装着できなくなることもあるでしょう。マウスピースの再製作には2週間程かかるので、治療期間が延びるでしょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療を長引かせないために気を付けること

!マークが書かれた黒板を持つ女性

歯列の乱れが重度であるなど、生まれもった要因から治療期間が長引く場合は、大幅な短縮は難しいでしょう。

しかし、装着時間や自己管理が不足して治療期間が長引くことは防げます。治療を長引かせないために気を付けることは、以下のとおりです。

装着時間を守る

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)では、食事・歯磨きを除く20~22時間以上マウスピースを装着することが推奨されています。1時間のつけ忘れでも、積み重なれば歯の移動が大幅に遅れる可能性があります。

マウスピースの装着時間は必ず守りましょう。

マウスピースを適切に装着する

マウスピースはしっかりと装着しましょう。マウスピースをうまく装着できていないと、矯正力がかからない可能性があります。

チューイーなどの装着補助具を使用するなど、工夫して正しく装着してください。

マウスピースを紛失しない

マウスピースを紛失すると、作り直しに時間と費用が必要です。

何枚か先のマウスピースであっても、気づいた段階ですみやかに治療中の医療機関に相談してください。

口腔ケアを丁寧に行う

治療中に虫歯や歯周病が発生すると、治療を優先する場合が多いです。

矯正治療を中断することになるため、口腔ケアはしっかり行いましょう。特に、歯列が複雑に入り組んでいる部分は、デンタルフロスや洗口液、タフトブラシなどを活用して清潔にしてください。

定期検診を受ける

治療が順調に進んでいると、受診を面倒に感じるかもしれません。治療を長引かせないためには、トラブルを早期に発見し、早期に対応することが重要です。

自覚症状がなくてもトラブルが起きている可能性はあるので、必ず定期検診を受けて、歯科医師に口内を確認してもらいましょう。

まとめ

専用のケースにインビザラインを片付ける

今回は、マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療期間やプロセスについて解説しました。

矯正治療は、どのような方法で行っても年単位での治療期間が必要です。マウスピース型矯正装置(インビザライン※)の治療期間を長引かせないために、注意すべきことはいくつかあります。今回ご紹介した内容に注意して、矯正治療のすべてのプロセスを乗り越えましょう。

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による治療を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。