2024.04.10

歯の接触癖(TCH)について

今回は、歯の接触癖(TCH)についてお話します。TCHとは(Tooth Contacting Habit)の略です。上と下の歯が接触するのは、話すときと飲食のときのみなのを皆さんはご存知でしょうか?日常生活をおくっているなかで、無意識に上と下の歯を接触させてしまっている方は、接触癖(TCH)があります。接触癖(TCH)は、寝ているときにおこなっている歯ぎしりや日中の食いしばりとは違います。

普段の日常生活の中で、例えば、スマホやテレビを見ているときや、ゲームや勉強をしているとき、話さずに飲食をしていないときに歯が接触しているかどうかです。接触癖(TCH)は、歯列矯正治療を長引かす原因になります。当院では、接触癖があると、矯正装置がとれやすくなるため、ワイヤーで矯正治療の方へは、装置装着の時に注意事項として接触癖(TCH)に関する用紙をお渡ししております。

TCH 歯の接触癖について(当院でお渡ししている用紙の内容)

日常生活の中で、上下の歯を接触させていないか自分で注意してみてください。

噛みしめやくいしばりを意識していなくても、日常的な歯の接触は歯や顎に非常に大きな負担をかけます。

1、本来、人間の上下の歯が接触するのは、物を噛む時と飲みこむ時だけだという事を覚えておいてください。食事やつばを飲み込むなどの時に瞬間的に接触するのみです。

2、もし頻繁に歯を接触させていると、歯は摩耗(まもう)し続け、あちこちにしみる感じが出たり、歯がひび割れてしまい、時には歯が壊れてしまう事さえあります。お口の周りの筋肉や関節が破壊され続け、なかなか治らないという結果になる事もあります。歯の移動が遅くなり、矯正治療が長引いてしまいます。

3、この様な癖がありましたら、ただちに止めるように注意してください。一般的には、自覚が無い場合が多いので、この機会に次のような症状がないか意識してみてください。

  • ・日中、無意識に奥歯や前歯が接触していませんか。軽く接触していても悪い影響があります
  • ・唇を合わせた状態で上下の歯が接触していませんか。
  • ・起床時に顎が疲れたような感覚がありませんか。首筋や肩が凝っていませんか。
  • ・片頭痛がよく起こりませんか。
  • ・仕事などに夢中になっている時、ふと気づくとしっかり噛みしめていたり、舌を上あごに吸いつけていたりすることがありませんか。
  • ・顎が開かなくなったり、開けるときに痛みを感じた経験がありませんか。
  • ・硬い食べ物をよく食べませんか。
  • ・頬の周りの筋肉が固くて、いつも緊張している気がしませんか。
  • ・お豆腐のような柔らかい食べ物でも強く噛んでいませんか。
  • ・硬い食べ物が歯に良いと思いこんでいませんか。
  • ・ガムやスルメ、昆布などをいつも噛んでいませんか。
  • ・早食いではないですか、頬張って食べる癖はありませんか。

4、上下歯列接触癖(TCH)、噛みしめや歯ぎしりの習慣を止めるもっとも効果的な方法は、唇を閉じて歯を離す感覚を覚えることです。「唇を閉じて、上下の歯を離し、力を抜く」ことを意識してみてください。このことを一日に何度も練習してください。

5、この簡単な方法で、顎の関節とお口回りの筋肉は非常にリラックスし、緊張やこわばりから解放されます。また、知覚過敏が軽減し、歯の寿命も格段に伸びるということが報告されています

(参考文献 日本歯科医師会雑誌 Vol.63 No.3 2010-6

接触癖(TCH)のリスクについて

①矯正の装置がとれやすくなる

矯正治療中は、歯の並びや噛み合わせを治すために、お口の中に様々な装置が付きます。装置がついている状態で常に上と下の歯を接触させてしまう癖があると、矯正の装置がとれやすくなってしまいます。

②矯正治療中の歯の動きが遅くなる

歯の並びや噛み合わせを治療する矯正治療では、歯の根っこを少しずつ動かして歯並びを治療していきます。歯を動かして治療をしていくなかで、接触癖があると、歯の動きを妨げられることがあり、歯の動きが遅くなってしまいます。歯の動きが遅くなると、治療期間も長くなってしまいますのでご注意ください。

③奥歯がすり減る

歯は、前歯も奥歯も歯の先端はキザキザのような形をしています。キザキザして山のような形をしているのが、本来の歯の形ですが、接触癖があると、歯と歯が強く擦れてあたっているのでキザキザがなくなってしまい、結果、歯がすり減ってしまいます。接触癖だけではなく、硬い食べ物を好んで食べている方や、氷を噛んでしまう癖があると、同じように歯がすり減ってしまいますので、意識して癖がなくなるようにしていきましょう。

④知覚過敏になりやすくなる

歯の表面はエナメル質に覆われています。エナメル質は、人の体の中で一番硬い組織なのです。硬いエナメル質に覆われていることで、熱いものや冷たいもの、硬い食べ物にも耐えられようになっています。接触癖があると、上と下の歯が過剰にあたっていることで、エナメル質がはがれてしまいます。エナメル質がはがれると、エナメル質の下にある象牙質(ぞうげしつ)がでてしまい、象牙質が刺激されると、神経に伝わるため、歯を磨いたり、熱いもの、冷たいものが象牙質にふれることによって知覚過敏になってしまいます。

⑤顎関節症になってしまう

顎関節症というと、歯ぎしりが原因だと思う方が多いと思いますが、接触癖も原因の一つになります。上と下の歯が必要以上にあたっていると、顎の関節にも大きな負担になります。顎関節症になると、顎が痛い、口が開け辛いなどの症状があり、日常生活にも大きな影響がでてきます。顎関節症は、特に10代~30代の女性が発症しやすい傾向があります。矯正治療中に、顎が痛い・音が鳴る・口が開け辛いなど気になることがありましたら、お早めに先生もしくはスタッフにお知らせください。顎関節症を発症した場合、矯正治療よりも、顎関節症の治療を優先する場合があります。

⑥肩こりや頭痛を併発する

歯の接触癖があると、顎の筋肉に負担がかかるため、顎の筋肉に近い首や肩まわりの筋肉にも影響がでます。悪化すると、肩こりや頭痛を併発することがあります。

接触癖(TCH)は、無意識なときにあらわれる癖なので、治すには意識的にする必要があります。矯正治療のためだけではなく、健康な歯の寿命を長くするためにも接触癖に気をつけていきましょう。

気になることがありましたら、いつでも当院の先生やスタッフにご相談ください。

2024.04.03

不正咬合の原因について

不正咬合とは、上顎や下顎の位置関係や歯並びなどが、さまざまな要因によって上と下の咬み合わせが正常ではない状態のことをいいます。不正咬合は、骨格性・歯性・機能性の3つに成因から成り立っています。

・骨格性不正咬合

主に顎骨の形態、位置異常にあるものをいう。

・歯性不正咬合

主に歯の傾斜や位置異常にあるものをいう。

・機能性不正咬合

下顎骨が安静位から中心咬合位へと閉じていく経路(閉鎖経路)上で、早期接触や咬頭干渉により下顎が偏位し、不正咬合になるものをいう。下顎位の機能的な偏位がある不正咬合を指し、機能的反対咬合や機能的交叉咬合などがある。

不正咬合の種類

①上顎前突(じょうがくぜんとつ)

上顎前突とは、上の前歯が前に傾斜し、上顎が全体的に出ている状態のことをいいます。「出っ歯」ともいわれています。上顎前突は、前歯が外傷を受ける可能性が高く、口唇()が閉じにくく、口呼吸を伴います。口呼吸によって、口の中が乾燥しやすくなり、唾液の分泌量が減少し、ドライマウスになる可能性が高くなります。ドライマウスが原因で口臭や歯肉炎、虫歯になりやすくなります。その他に、指しゃぶりや舌突出癖、吸唇癖などの口腔習癖が上顎前突になる原因でもあります。

厚生労働省の不正咬合の調査では、最新平成23(2011)の「1220歳の男女の前歯の不正咬合の状態」で上顎前突の割合は12.9%で叢生の2番目に多くみられます。

②下顎前突(かがくぜんとつ)

下顎前突とは、下の前歯が上の前歯より前に出ている状態のことをいいます。「受け口」や「反対咬合(はんたいこうごう)」ともいわれています。骨格性下顎前突では、とくに遺伝的要因が大きく関与しており、環境的要因としては、習癖・ホルモン障害・外傷などがあります。下顎前突を有する患者様では、咀嚼効率や下顎運動の円滑性の低下、発音への影響および顎関節症と相関などといった顎口腔の機能的な問題に加え、見た目に対する心理的な問題などもあります。

厚生労働省の不正咬合の下顎前突の割合は2.4%を占めています。

③過蓋咬合(かがいこうごう)

過蓋咬合とは、上下の咬み合わせが深く、下の前歯がほとんど見えない状態のことをいいます。「ディープバイト」ともいわれています。下顎前歯が上顎の歯肉(歯茎)に噛み込み、痛みが生じる場合や、下顎の前方や側方への動きが制限される場合もあります。

厚生労働省の不正咬合の過蓋咬合の割合は4.8%を占めています。

④開咬(かいこう)

開咬とは、上下の前歯部が咬み合わず隙間がある歯並びのことをいいます。「オープンバイト」ともいわれています。開咬の原因としては、遺伝的要因や前歯の萌出方向の異常、舌癖などがあります。開咬は、咀嚼や発音、嚥下機能に障害が認められます。前歯でものを咬めないため、奥歯に負担がかかり、顎にも負担がかかることで顎や顎関節を痛めてしまうことがあります。そして、舌を突き出す癖(舌突出癖)や指しゃぶり(母指吸引癖)、爪を咬む癖(咬爪癖)などの習癖を改善することもとても重要になります。

厚生労働省の不正咬合の開咬の割合は5.7%を占めています。

⑤叢生(そうせい)

叢生とは、ガタガタな歯並びや、叢(くさむら)のように歯が重なって生えている歯並びのことをいいます。「乱杭歯(らんぐいし)」ともいわれています。叢生の原因としては、歯が大きすぎる、顎が小さいことで歯が生えるスペースが不足してしまうことで叢生が起こります。八重歯も叢生の1つです。なので、歯と顎の大きさのバランスがアンバランスまた習癖などの原因によって叢生になってしまいます。

厚生労働省の不正咬合の叢生の割合は44.3%を占めています。不正咬合の中で1番多い不正咬合です。

⑥正中離開(せいちゅうりかい)

正中離開とは、上の前歯の真ん中(正中)に隙間がある歯並びのことをいいます。正中離開は、骨の中に過剰歯がある、側切歯の先天性欠如や矮小側切歯、上唇小帯の付着位置異常などの原因があります。厚生労働省の不正咬合の空隙の割合は12.4%を占めています。

不正咬合の原因には、「先天的原因」と「後天的原因」があります。

先天的原因

遺伝

不正咬合の発現には、遺伝的な原因が関与していることが多いです。

下顎前突(受け口)は遺伝的要因に関与していることが多いです。

先天異常

上唇小帯(上唇のすじ)や舌小帯(舌のすじ)の異常、口唇口蓋裂などの先天的疾患などがある場合、歯並びに影響すし、不正咬合を伴うことがあります。また、口唇・口蓋の形成手術による瘢痕組織の影響があり、上顎骨の劣成長や狭窄歯列に伴う叢生ならびに反対咬合(受け口)になる可能性があります。

歯数の異常・歯の形態異常

過剰歯(かじょうし)

過剰歯とは、基本的な歯の数を超えて作られた歯のことをいいます。過剰歯があると歯並びが悪くなったり、永久歯が萌出できないなどの影響があります。

先天性欠如歯

永久歯は親知らずを除くと全部で28本あります。しかし、その生えてくるべき永久歯が何らかの原因で作られず歯が生えてこないのを先天性欠如歯といいます。先天性欠如は、空隙歯列や隣の歯の傾斜などを引き起こします。

巨大歯

平均的な歯のサイズと比べて、異常に大きい歯のことをいいます。歯が大きいことにより、叢生の原因にもなり、見た目にも影響が出る可能性があります。

矮小歯(わいしょうし)

平均的な歯のサイズと比べて、異常に小さい歯のことをいいます。円錐のような形をしていることが多く、上び前から2番目の歯によく見られ、空隙歯列(すきっ歯)の原因にもなります。

後天的原因

口腔習癖

口腔習癖とは、日常生活の中で無意識に行っている口腔に関した習慣行動のことをいいます。

成長発育期にある小児では、口腔の形態的、機能的発達に障害を及ぼすことが多いとされています。

それは、口腔周囲以外にも小児の心理的な問題や性格とも関連し、乳幼児期の行動がそのままの場合もあります。また、母親の過干渉や溺愛、子供の遊び場が少ないなどの生活環境や社会環境が影響していることも原因の1つです。そして、口腔習癖は歯並びやかみ合わせに影響を与え、成長発育期の咀嚼・嚥下・呼吸・発音などにも影響を及ぼします。

母指吸引癖(指しゃぶり)

親指をくわえ、吸引する習癖で吸引癖のなかで最も多いです。出生直後から母乳を吸うために、ヒトは哺乳反射をもっています。乳児期の指しゃぶりは生理的なものであるが、幼児期には心身の発育に伴い、3~4歳頃には自然減少します。習癖が継続すると、頻度・時間・強度によっては不正咬合をもたらします。指しゃぶりをすることによって、上顎前歯は唇側に押されることにより上顎前突、上顎前歯の唇側傾斜、上下の前歯の間に指を入れることにより開咬になります。他にも下顎前歯の舌側傾斜、上顎歯列の狭搾、不明瞭な発音(サ行)などの影響を引き起こします。

吸唇癖・咬唇癖

口唇を咬んだり、吸引したりする癖のことをいいます。吸唇癖は指しゃぶりの

代償的行動であり、咬唇癖は1種のストレスが原因であり、開咬、上顎前突、   上顎前歯の唇側傾斜、下顎前歯の舌側傾斜などの影響を引き起こします。

口呼吸

アレルギー性鼻炎やアデノイドなどの鼻咽腔疾患があると、鼻呼吸が困難になり、

長時間口から呼吸することをいいます。その原因は、鼻咽腔疾患による鼻呼吸の困難、   上顎前突により口唇の閉鎖が困難、とくに原因がなく習慣的に行ってしまうなどの原因が考えられます。口呼吸を行うことによって、開咬・上顎前突・歯列の狭窄・交叉咬合・歯肉炎・歯周炎などの影響を引き起こします。

それ以外でも、舌突出癖・弄舌癖・咬爪癖・頬杖・ものをかむ(しゃぶる)・食いしばりなどの口腔習癖で歯並びや咬み合わせに影響を及ぼしてしまいます。

乳歯の早期喪失・晩期残存

乳歯の早期喪失は、後継永久歯が生える余地がないことから、叢生や埋伏の原因となります。乳歯が残存すると後継永久歯の位置異常をもたらすことがあります。

虫歯

虫歯や歯周病によって乳歯が早期に喪失してしまった場合、歯が斜めに生えたり、ずれて生えてしまい叢生になる原因になります。

小帯の異常

上唇小帯の高位付着は正中離開をもたらし、舌小帯の強直は低位舌を引き起こしたり発音に影響を及ぼすことがあります。

2024.03.14

アタッチメントが外れる原因について

アタッチメントとは、歯の表面に付ける歯に近い色のコンポジットレジン(合成樹脂)の突起物のことです。歯に何も付いていない状態の場合と、歯の表面にアタッチメントが付いている状態の場合を比較すると、アタッチメントが歯の表面に付いている方が、マウスピース(アライナー)の保持力が向上され、より精密に歯を動かすことができます。

マウスピースを外しているときは、アタッチメントは歯の表面に付けるため、唇や舌が触れると、ボコボコして少し違和感がありますが、ほぼ1日中マウスピースを装着しているため、あまり気になりません。見た目も歯の色に近い色をしているため、ほとんど目立ちません。アタッチメントを付けることによって、歯に加わる矯正力を強め、効率的に歯を動かすことができます。

アタッチメントが外れる原因

アタッチメントの周りに汚れが溜まる

アタッチメントは歯の表面に付いており、歯の裏側にも付けることがあります。アタッチメントがボコボコしているため、アタッチメントの周りに汚れが溜まりやすくなり、だんだん劣化する恐れがあり、外れる原因になる可能性があります。歯磨きは、マウスピースを装着する前に、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスを使って丁寧に磨き、口腔内を清潔にしてから、マウスピースを装着しましょう。

しかし、ゴシゴシと強く磨きすぎると、アタッチメントが外れる可能性があるので注意してください。

マウスピースの着脱方法

誤った着脱方法で行ってしまうと、アタッチメントが外れる可能性があるため、正しい方法で着脱を行うようにお願いいたします。
マウスピースを外すときは、奥歯から前歯の順番に外してください。奥歯の内側から指で引っ掛けて、奥歯を外します。奥歯が外れたら、犬歯部分から指で前歯を外してください。

無理矢理マウスピースを引っ張ったり、勢いよく外してしまうと、アタッチメントが一緒に外れてしまうことがあります。片方から無理に引っ張ろうとすると、マウスピースが変形したり、破損する可能性があるので、必ず両手で正しい外し方で行ってください。

マウスピースを装着するときは、前歯から奥歯の順番で装着してください。そして、必ず指ではめるようにお願いいたします。噛んではめてしまうと、マウスピースが変形したり、破損したりまたはアタッチメントが外れる可能性があります。
マウスピースの着脱は、歯並びのガタガタがひどい場合は、着脱が難しくなります。

しかし、着脱に慣れるまでは少し時間はかかりますが、正しい着脱方法でたくさん練習していただくと、着脱も苦にはなりません。着脱方法に関して、難しいこと・分からないことがあれば、気軽にスタッフへお声掛けしていただくか、医院へご連絡をお願いいたします。

補綴物(ほてつぶつ)(銀歯やセラミックなどの人工歯)

銀歯やセラミックなどの補綴物は、治療していない歯(天然歯)と比べて、アタッチメントやブラケットなどの矯正装置が外れやすくなります。歯科用接着剤は、歯のエナメル質に接着しやすくできているため、金属やセラミックといった補綴物は、歯科用接着剤と相性が悪く、アタッチメントやブラケットなどの矯正装置が外れる可能性があります。補綴物の歯にアタッチメントを付ける場合は、専用の接着剤を使用したり、歯の表面を粗造(そぞう)(ざらざら)にするために少し削らせていただくことがあります。また、矯正治療中は仮歯をつけていただき、矯正治療が終わった後に、補綴物をいれていただくこともあります。

食事

アタッチメントは、食事中に外れることが多いです。食事のときはマウスピースを外しているため、アタッチメントに直接接触しやすく、外れてしまうことが多いです。特に硬い食べ物や、ギシギシ噛むようなもの、粘着性のある食べ物などを食べるとアタッチメントが外れやすいです。これらの食べ物は、アタッチメントだけでなく、ブラケットやその他の矯正装置も外れる可能性がありますので控えるようにお願いいたします。

硬い食べ物

氷・飴・せんべい・りんご・フランスパン・ナッツ類・トウモロコシ 等

ギシギシ噛むもの

カルパス・ビーフジャーキー・スルメ 等

粘着性のある食べ物

キャラメル・チューイングガム・おもち 等

歯ぎしりや食いしばり、TCH

TCHとは、”Tooth Contacting Habit”の頭文字をとったものです。意味は、”上下の歯を無意識にくっつけている癖”(歯列接触癖)のことをいいます。TCHや歯ぎしり、食いしばりは、無意識のうちに起きてしまうことが多いです。皆さんは、平常の安静時に上下の歯が接触していませんか?

平常の安静時は、上下の歯は2~3㎜ほど空いているのが正常な状態であり、上下の歯が接触するのは、食事の時と会話の時だけです。特に歯ぎしりや食いしばりは、歯や歯槽骨に伝わる力が大きく、それ以外にお口の筋肉や顎の関節に大きな負担がかかります。TCHや歯ぎしり、食いしばりがあると、口腔内の状態は歯が摩耗し、しみるようになったり(知覚過敏)、歯にひびが入ったり、歯が破折してしまうこともあります。

また、歯肉や歯周組織に炎症が起こり、歯周炎を進行させたり、顎の関節や筋肉に力が加わることで、顎関節症や咬筋の筋肉痛などが起こる可能性があります。そして、アタッチメントやその他の矯正装置にも影響し、外れてしまうことがあります。食いしばりや歯ぎしりを改善する方法は、唇を閉じた状態で歯を離す感覚を覚えることです。「唇を閉じて、上下の歯を離し、力を抜く」ということを意識してみてください。また、ストレスも原因の1つのため、ストレスを解消することも重要になります。

歯ぎしりや食いしばりを自覚している方は、日常生活で目に入りやすい場所(冷蔵庫・洗面台・トイレなど)に貼り紙をしておくこともいいかもしれません。歯ぎしりや食いしばり・TCHを改善することで、アタッチメントやブラケットなどの矯正装置が外れる可能性が少なくなり、知覚過敏が減少し、歯の寿命も延び、また顎の筋肉とお口の周りの筋肉の緊張やこわばりから解放されるということが報告されています。

接着不良

アタッチメントが外れる原因として、アタッチメントの接着不良があります。アタッチメントを装着する場合、アタッチメントを付けるための”アタッチメントテンプレート”というものがあります。これは、当院では医院側が使用するものになるため、患者様にはお渡しせず、こちらでお預かりさせていただいています。アタッチメントテンプレートとは、アタッチメントを歯に付けるための専用のマウスピースです。

患者様が使用するマウスピースと比べて、薄くやわらかい素材になっています。そのアタッチメントテンプレートにレジンを注入し、アタッチメントテンプレートを歯に装着し、歯とアタッチメントテンプレートを密着させ、しっかり圧接した状態で光照射器を使ってレジンを硬化させます。

しかし、圧接不足やレジンの量が少ない場合、歯とアタッチメントの間に隙間ができてしまい、アタッチメントが少し浮いた状態で装着されてしまいます。そのため、アタッチメントが外れやすくなってしまいます。そして、マウスピースが浮いてしまう原因にもつながってしまう可能性があるため、レジンを適量注入し、しっかりと歯とアタッチメントテンプレートを密着させ、圧接しながらアタッチメントを装着することが大切です。

これらの原因によって、アタッチメントが外れてしまう可能性があります。
外れてしまった場合、再装着する場合があります。また、分からないことや困ったことがあれば、
当院へご連絡をお願いいたします。

2024.02.22

歯並びと日常生活での癖について

今回は、日常生活のなかで、歯の並びが悪くなってしまう習慣的にしてしまう癖についてお話します。人には誰しも癖があり、その癖も様々なものがあると思います。癖を治すのはとても大変な事ですが、悪習慣になってしまうのであれば早めに治していくほうが良いです。その中でも、歯の並びに影響が出てしまう悪い癖をいくつかお話します。下記の癖が、お子さんやご自身で当てはまることがあるかチェックしてみてください。

また、当院では、歯ならびの相談の時に記入していただく用紙(歯ならび相談申込書)に
・次のような癖はありますか?
指を吸う 爪を咬む 唇を咬む 鉛筆などの物を咬む 起きている時も口がよく開いている
ほほ杖 うつぶせ寝  その他あればご記入ください。
と記載しております。お口やあごに関する癖についてお気づきの点がございましたらご記入ください。

幼少期の指しゃぶり


上顎前突(出っ歯)の原因になる指しゃぶりですが、乳児期に指を吸っていても問題はありません。その後、幼少期~小学に上がる頃になってもまだ指しゃぶりをしていると、歯やお口の中に影響がでてしまいます。吸う指は親指だけとは限らず、人差し指や中指の場合もあります。いずれの指であっても、自分の指を常に吸っていると、吸う力によって歯は押されてしまい前に傾いてしまいます。私自身も、指しゃぶりをしていた記憶があり、上の前歯2本が前に出ている上顎前突(出っ歯)でした。歯列矯正前は、右の親指(指紋のほう)が上の前歯の裏にぴったりはまっていましたが、矯正治療後は、指が入る隙間も角度もなくなりました。上顎前突になると、食べ物を前歯で噛むことが出来ず、発音にも影響がでることがあります。また、上の前歯と下の前歯が噛み合わない開咬(かいこう)や、歯がガタガタに並んでしまう叢生(そうせい)の原因にもなります。

爪やくちびるを咬む


無意識のうちに、爪や、えんぴつ・ボールペンなどの物を咬んでいたり、上の前歯で下の唇を咬んでしまっていませんか?爪や物を咬んでしまう癖も、指しゃぶりと同じように、爪や物に歯を押されていることで上顎前突(出っ歯)になりやすく、上の前歯と下の前歯が噛み合わない開咬(かいこう)になる原因になります。また、くちびるを咬んでしまう癖があると、
・上の前歯に下唇を咬む(上顎前突)(出っ歯)
・下の前歯で上唇を咬む(反対咬合)(受け口)
になる原因になります。どちらの場合も、唇を吸っている時の力で歯が押されてしまい、歯の並びがガタガタになってします叢生(そうせい)の原因になることもあります。

口での呼吸(口呼吸)


皆さんは普段の呼吸は、鼻呼吸ですか?口呼吸ですか?風邪や鼻炎などでお鼻が詰まっていないときは、鼻呼吸が正しい呼吸です。もし、話をしているとき・ご飯を食べているとき以外の、リラックスしているときに、お口が少しでも開いてしまうような方は、普段、口で呼吸をしてしまっている可能性があります。鼻呼吸を正しく出来ていると、唇は閉じられ、舌の先がスポット(上の前歯の裏側の少しくぼみがあるところ)にあります。舌の先が常にスポットに付いていることで、舌の筋肉が鍛えられると同時に、くちびるや頬の外側からの押している力と、舌が内側(お口の中)から押している力が均等になり、歯の並びが整えらます。この外側と内側の力が口呼吸によってバランスが崩れてしまうと、歯の並びがガタガタになってしまう叢生(そうせい)の原因になります。

頬杖


お口の中にことではないので、あまり気にしていない方が多いのが頬杖です。スマホを見ているときや、本を読んでいるときなど、無意識のうちの頬杖をついていませんか?頬杖を左右均等にしている方は少なく、必ずどちらか(右か左か)に頬杖をつく癖があります。頬杖をついていることで、片方のあごに手と乗せている頭の重さの力がかかり、あごの成長を妨げる原因になります。あごの成長を妨げてしまうと、左右の骨格が歪んでしまい左右非対称なお顔になってしまうことがあります。また、頬杖は顎関節症になってしまうことがありますので、要注意です。

舌癖(ぜつへき)

舌癖には様々な種類がありますが、食事中や話しているとき以外(リラックスしているとき)に、舌が上と下の歯の間からでてしまう舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)や、舌が正しい位置(スポット)についておらず、常に下の前歯の裏側に舌の先があたっている低位舌(ていいぜつ)などがあります。舌が歯の間からでているとき、舌が歯を押してしまっているため、歯が外側に倒れしまい、上顎前突(出っ歯)や、上と下の前歯が噛み合わず開咬(かいこう)になることがあります。

歯ぎしりや食いしばり


寝ている時に、歯を強くこすってしまう歯ぎしりと、何かに集中している時に、奥歯をギューッと噛みしめている食いしばりがあります。歯ぎしりや食いしばりは、日中に受けたストレスを発散させる行為だと言われていますが、どちらも歯に過度に力がかかってしまい、歯を消耗させてしまううえに、歯が傾いてしまう原因になります。また、矯正の治療中に、噛み合わせが変わることで一時的に歯ぎしりや食いしばりがおこる事があります。矯正治療中に、歯ぎしりや食いしばりがあると、矯正の装置が取れてしまうことがあります。歯ぎしりは寝ている時になるので、ご自身でも気づかないこともありますが、食いしばりは日中気をつけて、食事のときと、話すとき以外は、奥歯を噛まずに少し浮かせておくように意識するだけで防げます。歯がすり減ってしまわないよう気をつけましょう。

どちらか片側で噛む


食べ物をお口の中にいれて噛むとき、右か左どちらで噛んでいますか?右だけで噛んでいる・左だけで噛んでいる癖のことを、片噛みといいます。いつも左右どちらで噛んでいるか意識していますか?ご飯を一口、口に入れて飲みこむまで、どちらか片方だけで噛んでいる場合は片噛みの癖があります。片噛みの癖があると、いつも噛んでいる方の歯にだけ大きく負担がかかってしまいます。そのせいで、噛み合わせが悪くなったり、あごやお顔が左右ずれてしまったりして、姿勢や全身に影響がでます。食べ物を噛むときに、意識して左右両方の歯で噛むようにしてください。

うつぶせ寝や横向き寝


普段、寝るときは「仰向け」「うつぶせ」「横向き」のどれかだと思います。歯並びに影響がでるのは、うつぶせ寝と横向き寝です。どちらも短時間ならさほど問題はないと思いますが、うつぶせ寝や横向き寝が、毎日寝る時の習慣になってしまっていると、寝ているときに、頭の重さが一点に集中してしまい、顎や歯の並びに影響がでます。矯正の治療中だと、口内炎の原因になることもありますし、顎に負担がかかることで、顎関節症になってしまうこともあります。うつぶせ寝や横向き寝が癖になっているような方は、早急に治しておいたほうが、歯のためにも、全身のバランスのためにも良いです。

まとめ

今回は、歯並びに関係する癖についてお話しました。今回書いた癖は、小さい頃からの癖が大きくなっても治っていないものばかりだと思いますが、特にお子様の場合は、歯や顎の成長にも影響が出ますので早めに改善する必要があります。どんな癖でも、治していくには本人が意識して改善していくしかないですが、気になることなどありましたら、いつでも当院の主治医またはスタッフにお気軽にご相談ください。

2024.01.11

矯正中に起こりやすい歯肉(歯ぐき)のトラブル

今回は、歯列矯正中に起こりやすい歯肉のトラブルである、

  • ・ 歯肉退縮 (しにくたいしゅく))
      (歯肉が下がったり、瘦せたりする現象のこと)
    ・ 歯肉炎(しにくえん)
      (歯肉に痛みを感じたり、出血する現象のこと)

の2つについてご紹介いたします。

矯正をすると歯肉が下がってしまう原因

① お口の中のお手入れ不足

お口の中のお手入れ不足により、歯の汚れが溜まることで歯肉が炎症を起こしてしまいます。歯肉の炎症が続くと、歯肉の細胞やコラーゲンが破壊されて歯肉が下がってしまいます。歯肉が下がることを歯肉退縮と言います。

② 矯正装置のお手入れ不足

矯正治療中は、お口の中に装置を使用します。
装置がお口の中についていると歯磨きが行い辛く、取り外し式の装置の場合でもお手入れ不足だと装置に付着した汚れにより歯肉に炎症を起こして、歯肉が下がってしまいます。(歯肉退縮)

③ 過度な矯正力

矯正治療では歯を動かすために、歯に力をかけています。
矯正の力は、歯を支えている骨に伝わり、骨の吸収や再生という代謝が起こります。
そして、歯にかける矯正の力が強い場合、歯を支えている骨の再生がうまく行われない可能性があります。歯を支えている骨の再生がうまく行えない場合は、歯肉退縮が起きてしまいます。

④ 骨が薄い部分に歯が移動する

歯を支える骨が薄いところに力をかけると、骨の代謝がうまく行われず、歯を支える骨の再生も行えない可能性があります。
歯にかける矯正の力が強い場合と同様で、歯を支えている骨の再生が行えないと歯肉退縮が起こってしまうことがあります。

歯肉が下がると起こるデメリット

① 見た目が気になる

歯肉が下がる(歯肉退縮と言います)と

  • ・ 歯が長く見える
    ・ 歯と歯の間に隙間ができる(ブラックトライアングル)

ため、見た目が気になる方もいらっしゃると思います。

② 知覚過敏の症状を感じることがある

知覚過敏とは、冷たいものや温かいものなどの刺激で歯が痛む状態です。
歯肉退縮をして出てきた歯の根っこの部分は、エナメル質で保護されていないため刺激に敏感なので、冷たいものなどの刺激を受けると歯に痛みを感じます。

③ むし歯になる

歯肉退縮により出てきた歯の根っこの部分(歯根 しこん)は、非常に虫歯になりやすいです。
通常の歯は硬いエナメル質で保護されていますが、歯根は本来であれば歯肉に覆われている部分であるためエナメル質はありません。
歯根が露出すると、露出している部分に細菌が繁殖しやすくなります。
歯根の虫歯は進行が早く、重症化すると歯の根っこの神経(歯髄 しずい)や骨(歯槽骨 しそうこつ)にまで進行する可能性があります。

④ 歯がグラグラする

歯肉退縮をしていると、歯肉を支えている骨が通常より少なくなっている可能性があります。
そのため、歯を支える骨が少なくなっているため歯がグラグラすることがあります。

歯肉が下がったと感じたらすること

① お口の中のお手入れを丁寧に行う

しっかりお口の中のお手入れをすることにより、歯肉の炎症を抑えることが大事になります。歯肉の炎症を無くすことで、歯肉が退縮するのを防ぐことができます。
お口の中に矯正装置が入っている場合、歯ブラシのみでの清掃だけではきれいにすることは難しいかと思います。
そのような場合には、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具の使用をおすすめします。

② 装置のお手入れを丁寧に行う

お口の中のお手入れと同じくらい装置のお手入れも大切になります。
取り外し式の装置を使用している場合、装置をきれいに保つために科学的な洗浄も大切です。
当院では、取り外し式の装置を使用している患者様に洗浄剤のご使用を勧めています。殺菌効果などがあるため、装置を清潔に保つことができるでしょう。

③ 矯正装置の不良をそのままにしない

矯正装置が合わなかったり、歯や歯肉に違和感がある場合は早めに歯科医院に受診するようにしましょう。
装置の調整を行うことで、歯肉の退縮を防ぐことができます。

④ 歯科医師に相談してみましょう

歯肉が退縮していると感じたら、まずは一度歯科医師に相談することをおすすめします。可能な範囲で矯正装置の調整や歯周病の治療を受けることで、症状の悪化を防ぐことができます。

歯肉退縮が起きやすい人の特徴

  • ・ 歯列矯正をしている方
    ・ もともとの歯肉が薄い方
    ・ 歯磨きが充分に行えていない(磨き残しがある)方
    ・ 歯ブラシの(歯に対する)当て方が強い方
    ・ 歯周病の方
    ・ 喫煙習慣などにより口腔内の環境が悪い方
    ・ 歯ぎしりや食いしばりのクセがある方
    ・ 歯の噛み合わせが悪い方

5.矯正中に歯肉炎(しにくえん)になってしまう原因

① 歯列矯正をしている

歯肉炎は歯列矯正中に起こりやすい症状になります。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正のどちらの矯正装置でも歯肉炎は起こりやすいと言えます。
ワイヤー矯正の場合、矯正装置の影響で歯が磨きづらくなってしまうのが原因になります。歯に磨き残しが溜まっていくとプラークといわれる細菌の塊が増え、
歯肉に炎症を起こしてしまいます。
マウスピース矯正の場合、食事と歯磨きの時はマウスピースを外していただいています。そのため、歯磨きも行いやすいです。ですが、歯磨きを行わずにマウスピースを装着してしまうと、歯にぴったりと細菌がくっついているままになるため、虫歯になるリスクが高くなります。

② お口の中のお手入れ不足

歯肉炎はお口の中のお手入れ不足により、歯の汚れが溜まることで歯肉が炎症を起こしてしまいます。
歯に汚れが溜まっていることで、細菌がさらに増殖します。
歯磨きを定期的に行わなかったり、細かい部分まで磨けていない影響で歯肉に炎症が起きます。
また、定期的に歯磨きを行っていても歯ブラシの種類が合っていない場合や歯を磨く時間が短すぎる場合にも歯肉炎が起きてしまう可能性があります。

③ 生活習慣による影響

歯肉炎は、喫煙やストレスなどの生活習慣が原因で歯肉炎を発症することもあります。また、免疫の低下や血行不良などによってお口の中の環境が乱れることで歯肉炎になる可能性もあります。
歯肉炎は誰でも発症のリスクがあるお口のトラブルだといえるでしょう。

矯正中の歯肉炎には要注意

歯肉炎はさまざまな人が起こる可能性のあるお口のトラブルです。
その中でも歯列矯正中に起こる歯肉炎は特に注意が必要になります。

① 放置していると危険

歯肉炎が起きてしまって、そのまま放置しておくのは危険です。
歯肉炎は放置していると、歯周病(ししゅうびょう)や歯槽膿漏(しそうのうろう)になってしまう可能性があります。
歯肉の炎症が段々と進行することで、歯を支えている骨が溶けてしまい、歯がグラグラし、最悪の場合だと歯が抜けてしまいます。
歯肉炎は徐々に進行していくので、気がついたら素早く対処することをおすすめします。

② 完治するのに時間がかかる

歯肉炎を発症してしまったら、なかなかすぐには治りません。
一度治ったとしても、再発する可能性高いため完治するには時間がかかるという認識を持っておくといいと思います。
矯正治療中に、歯肉炎起こしてしまうと歯につけている装置が歯肉に埋まってしまうこともあります。歯肉炎の影響で、装置を付けられなくなると、矯正の治療期間や診療時間が長引いてしまう可能性も考えられます。

歯肉炎に気がついたらすること

① 歯磨き習慣を改善する

歯肉炎になってしまったら、まずは歯磨き習慣を見直してみましょう。
特に矯正中だと、口の中に装置があることで歯磨きが行い辛く、細かいところまで磨くことが難しくなります。普通の歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやワンタフトブラシ(1本ブラシ)などの清掃補助用具を使用することで細かい部分の汚れを落としやすいのでおすすめです。
また、食後に歯を磨く習慣を身に付けましょう。

② 歯医者さんで歯のクリーニングを受ける

歯肉炎が発症してしまったら、かかりつけの歯医者さんでアプローチしてもらうことをおすすめします。
歯肉の状態やプラークや歯石などの歯の汚れを取り除いてもらうことができます。
クリーニングを定期的に受けることでお口の中の環境の改善に繋がります。
普段の歯磨きでは取り切れない部分もあるので、定期的に歯医者さんに通うと良いでしょう。

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