インビザライン治療中の必需品・便利グッズをご紹介!
- こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。
「インビザライン治療には何が必要なんだろう?」「マウスピースのお手入れは何を使えばいいの?」など、インビザライン矯正に関して疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。インビザライン治療中は、食事前後のマウスピースの着脱やお手入れなど「新たな習慣」が必要です。マウスピースを装着すると虫歯になりやすくなるため、お口のケアも非常に重要といえるでしょう。
今回は、インビザライン治療中のマウスピースのお手入れ、お口のケアのための必需品をご紹介します。治療を快適にサポートする便利グッズや外食時に役立つアイテムもご紹介しますので、インビザライン治療中の方はぜひ参考にしてください。
インビザライン治療中の必需品4選!
インビザライン治療中はマウスピースを清潔に保ち、お口のケアをしっかりと行わなければいけません。インビザライン治療中の必需品を4つご紹介します。
マウスピースケース
食事や歯磨きなどでマウスピースを外したときに、保管するためのマウスピースケースが必要です。マウスピースを外した際にティッシュなどで包んで保管すると、誤って紛失する場合や、気づかずに踏んで破損する場合があります。
紛失・破損を防止し清潔に保つために、マウスピースを適切に保管することが重要です。外出時はマウスピースケースを持ち歩き、外したときは必ずマウスピースケースに入れて保管しましょう。
マウスピースケースは、治療を開始するときに付属品としてもらえることが多いです。さまざまなデザインのものが販売されているため、気に入ったものを使用するとよいでしょう。
マウスピース用洗浄剤
インビザライン治療では、同じマウスピースを1〜2週間使用します。マウスピースは1日20〜22時間装着する必要があるため、汚れが付着しやすいです。マウスピースを不潔な状態で放置すると細菌が繁殖し、悪臭や虫歯・歯周病の原因になる可能性があります。
マウスピースを清潔に保つために、マウスピース用の洗浄剤を使用するとよいでしょう。マウスピースを水で洗浄したあとに洗浄剤を使用することで、除菌・消臭ができます。
洗浄剤は市販されていますが、入れ歯用やマウスピース用などさまざまな種類があります。入れ歯用の洗浄剤には漂白剤が含まれていることがあり、マウスピースを傷める可能性があるため注意してください。
洗浄剤の購入を検討している場合は歯科医院に相談し、歯科医師や歯科衛生士が推奨するものを使用するとよいでしょう。洗浄剤には、つけ置きタイプや除菌スプレータイプなどがあります。ご自身が使いやすいものを選んで使用してください。
デンタルフロス
インビザライン治療で歯が動くと、歯と歯の間にすき間ができ、食べ物が挟まりやすくなります。歯ブラシだけでは汚れを落とすのが難しくなるため、デンタルフロスを使用して歯間の清潔を保ちましょう。
デンタルフロスには、必要な長さに切って使用するロールタイプと、ホルダーにフロスが取り付けられているホルダータイプがあります。フロスの種類は数多くあるので、歯科医師や歯科衛生士に相談して、お口の常態に合ったものを選びましょう。
マウスウォッシュ
インビザライン治療中は、マウスピースを長時間装着して歯を覆います。そのため、自浄作用のある唾液が口内に行き届かず、虫歯のリスクが高まります。
ふだんのお口のケアにマウスウォッシュを追加することで、虫歯や歯周病の予防に効果があるでしょう。ホワイトニング効果のあるものなどさまざまな種類があるため、ご自身のお悩みに合ったものを選んでください。
インビザライン治療中の便利グッズ3選!
インビザライン治療中の必需品とは別に、持っていると便利なグッズを3つご紹介します。
アライナーリムーバー
アライナーリムーバーは、マウスピースを取り外すための器具です。マウスピースにアライナーリムーバーの先端のフックを引っ掛け、軽く引っ張って外します。
マウスピースは歯にぴったりとフィットするため取り外しにくく、慣れるまでは着脱が難しいと感じる方が多いです。マウスピースを固定するために歯の表面にアタッチメントを付けると、さらに取り外しにくくなります。
無理に外そうとすると、爪を傷める場合やマウスピースが破損する場合があるでしょう。アライナーリムーバーを使用すると簡単に取り外しでき、爪にも負担がかかりません。
超音波洗浄機
超音波洗浄機とは、超音波で水を振動させて汚れを落とす洗浄装置のことです。メガネや時計などの洗浄機器として知られていますが、マウスピースの洗浄にも使用できます。超音波洗浄機は洗浄液だけでは落とせない汚れも落としてくれるため、マウスピースを清潔に保つことが可能です。
超音波洗浄機は、3,000〜10,000円程度で販売されています。置き場所に困らない小さいタイプや洗浄槽の取り外しができるタイプ、付属品が充実しているタイプなど、さまざまな製品が販売されているため、ご自身に合ったものを選びましょう。
エラスティックホルダー
インビザライン治療では、ゴムかけという処置を行うことがあります。ゴムかけとは、ゴムの力を利用して歯を動かし、上下の噛み合わせなどを改善する処置です。
ご自身で上下のマウスピースの突起にゴムを引っ掛けますが、慣れないうちは難しく、時間がかかります。ゴムかけに利用するエラスティックホルダーは、先端にフックがついたプラスチック製の器具です。
使い方は、先端のフックにゴムを引っ掛けて上下のマウスピースの突起にかけるだけです。正しくゴムがかけられないと治療期間が延びる場合や、治療の結果に影響する場合があるため、ゴムかけが苦手な方はエラスティックホルダーを活用するとよいでしょう。
インビザライン治療中の外食時のお役立ちアイテム
インビザライン治療中に、外食だからとお口のケアを怠ると、虫歯や歯周病になる可能性が高くなります。インビザライン治療中の外食時のお口のケアに役立つアイテムを3つご紹介します。
歯ブラシ
食後に歯磨きをせずマウスピースを装着すると、虫歯や歯周病の原因になります。外食時でもお口のケアができるように、歯ブラシをふだんから持ち歩いてください。
食後すぐに歯磨きができない場合は、うがいをしてマウスピースを装着し、歯磨きができる状況になったらすぐに歯磨きとマウスピースの洗浄を行いましょう。
ウェットティッシュ
ウェットティッシュは、外出先で水を使えない場合に非常に役立ちます。
マウスピースを取り外したときは水で洗い流してマウスピースケースで保管しますが、外出先で水が使えないこともあるでしょう。ウェットティッシュがあれば、マウスピースに付いた汚れや唾液を拭き取ることができます。取り外しの前後に手指を拭いて清潔にする目的でも使用できます。
携帯用マウスウォッシュ
外食後すぐに歯磨きができない場合、マウスウォッシュでお口の中を洗うとよいでしょう。歯磨きができる場合でも、マウスピースを装着する前にマウスウォッシュを使用することで、お口の中をより清潔に保てます。
携帯用の小さいマウスウォッシュも販売されているので、外出時は持ち歩くとよいでしょう。
まとめ
インビザライン治療中は、マウスピースの着脱やお手入れを行う必要があります。マウスピースを長時間装着することから虫歯になりやすいため、お口のケアが非常に重要です。
治療前と異なる新たな習慣が必要になり、マウスピースによる痛みや違和感も相まって、ストレスを感じることもあるでしょう。今回ご紹介した便利グッズは、ストレスを感じやすいインビザライン治療を快適にサポートしてくれます。矯正治療は長期に渡るため、できるだけ快適に過ごすためにぜひ活用してください。
インビザライン矯正を検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
インビザラインで歯が動く仕組みとは?補助装置についても解説!
こんにちは。神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」です。
インビザラインで歯が動く仕組みには、歯根膜が大きく関係しています。歯に圧力をかけられた歯根膜が膨張・収縮することで、顎の骨の吸収・再生が行われて徐々に歯が動くのです。
今回は、インビザラインで歯が動く仕組みや補助装置について詳しく解説します。
歯の矯正治療で歯が動く仕組み
歯は、歯茎から見えている歯冠と、歯茎に隠れている歯根から成り立ちます。歯根の周囲にある、骨と結合している薄い膜が歯根膜です。歯科矯正では、歯根膜の働きを活用して歯を動かします。
歯冠に力を加えると歯根にも伝わり、加えられた力によって引っ張られる側の歯根膜は伸び、逆に押された側の歯根膜は縮みます。さらに力を加え続けると、引っ張られて伸びた側の歯根膜は厚みを増し、押されて縮んだ側の歯根膜の厚みは減るのです。厚みを増した歯根膜は、もとの厚さに戻ろうと働き、すき間を埋めるように新しい骨を形成します。厚みが減った側の歯根膜は、もとの大きさに戻ろうと働き、骨を溶かす細胞を活性化させます。
ワイヤー矯正やインビザラインなど、どの矯正方法でも、歯根膜が一定の厚さを保つための働きを利用して歯が動かされます。歯根膜がもとの厚みに戻ろうとする性質を利用して、少しずつ確実に歯を正しい位置へと導くのが、矯正治療の仕組みです。
仕組みを知らないと、力を加えて無理に歯を動かしているように見えるかもしれません。
しかし、実際には人間の体が本来持つ、歯根膜が厚さを一定に保とうとする働きを利用して歯を自然に動かします。
インビザラインで歯が動く仕組み
インビザラインは、歯と歯茎全体を包み込むマウスピース型の矯正装置を用いて歯を動かす方法です。従来のワイヤーとブラケットを使用した矯正とは異なり、目立たないことが特徴です。
インビザライン矯正は、口腔内のスキャナーで歯形や歯並びの情報を取得することから始まります。得られたデータを分析し、一人ひとりの口腔状態に合わせたオーダーメイドのマウスピースが製作されるのです。アライナーともよばれるマウスピースは、もとの歯並びと少しずらして製作されます。そのため、マウスピースを装着するとずれによって歯に圧力がかかって歯が動くのが、インビザラインの仕組みです。
一般的に、マウスピースは約1~2週間ごとに新しいものに交換します。1つのマウスピースで、0.25mmほど歯が動きます。微細な力で徐々に歯が動かすため、インビザライン矯正は、ワイヤー型矯正に比べて痛みや不快感が少ないと思われる方が多いことも特徴です。
歯を動かすために使われる補助装置
インビザライン矯正では、効率的に歯を動かすために補助装置が用いられることも多いです。今回は、アタッチメントと顎間ゴム(ゴムかけ)をご紹介します。
アタッチメント
インビザラインの矯正治療では、より効果的な治療を目指して、アタッチメントとよばれる小さな樹脂製の器具が使用されることがあります。
アタッチメントは、歯の色に近い突起状の器具で、歯並びの微調整や治療をスピーディに進める目的で使用される場合が多いです。治療完了後には跡を残さず取り外されるため、心配する必要はありません。
アタッチメントの使用は、マウスピース型の矯正装置が歯に固定されることを助け、歯の向きや角度の微調整を可能にします。適切な位置にアタッチメントを設置することで、矯正治療がより効果的に行えるのです。
ただし、全ての症例でアタッチメントが使用されるわけではありません。必要に応じて歯科医師が使用を指示します。
アタッチメントの形状や大きさによって作用する力は変わります。例えば、縦に生えている歯に対してねじれた力を加える、前に出ている歯を歯茎から90度の向きに動かすような力を加えることなども可能です。治療目標に応じて、最適な形状のアタッチメントが取り付けられるでしょう。
顎間ゴム(ゴムかけ)
顎間ゴム(ゴムかけ)は、歯科矯正治療において上の歯と下の歯の噛み合わせを改善するために使用されます。フック状の装置に医療用ゴムを引っ掛けるものです。
見た目の歯並びが改善されたあとに行われることが多く、機能面の改善を目的に最終仕上げとして行われます。
歯科矯正では、見た目の改善だけでなく、噛み合わせの状態も重要視されます。歯並びが美しくなっても、食事中に顎に痛みを感じると食事が苦痛になるでしょう。このようなケースにおいても、顎間ゴムは重要な役割を果たすのです。目安ですが、1日20時間ほど装着します。
ゴムの種類と用途を表にまとめました。
<顎間ゴムの種類と用途>
ゴムの種類 | 用途 |
---|---|
Ⅱ級ゴム | ・主に上顎前突(出っ歯)の症例に使用する ・上顎の犬歯と下顎の第一大臼歯にゴムをかけ、上顎が後方へ、下顎は前方へ引っ張る |
Ⅲ級ゴム | ・主に反対咬合(受け口)の症例に使用する ・下顎の犬歯と上顎の第一大臼歯にゴムをかけ、上顎が前方へ、下顎が後方へ引っ張る |
クロスゴム | ・クロスバイトやシザーズバイト(歯列が左右にずれている)に使用する ・上顎と下顎の同じ歯の頬側、舌側または口蓋側にゴムをかける |
垂直ゴム | ・上顎と下顎の歯が接触していない、開咬に使用する ・上顎と下顎の同じ歯の頬側にゴムをかけ、上下の歯を互いに垂直に引っ張る |
インビザライン治療の効果はいつ頃から実感できる?
インビザラインによる矯正治療の効果を感じるまでの期間は、個々の状況や治療計画によって異なります。インビザライン治療の効果を感じられる一般的な時期は、以下のとおりです。
初期の変化
インビザライン矯正では、1枚のマウスピースで0.25mmほどしか動かせないため、治療を開始してすぐには効果を実感できません。通常、治療開始から3~4か月程度で効果を実感できるでしょう。
中期の変化
数か月〜1年程度の途中経過時期には、歯の移動や整列が進み、より明らかな変化が感じられるでしょう。アライナーを定期的に交換することで、歯列は理想の位置へと徐々に近づきます。数か月〜1年程度経つと、歯の位置や噛み合わせの改善が明確に感じられる方が多いです。
最終的な変化
最終的な治療結果は、治療開始から1~2年後に実感できます。部分矯正や軽度の症例の場合は、早くて半年ほどです。
まとめ
インビザライン矯正で歯が動く仕組みは、歯根と骨の間にある歯根膜が関係しています。マウスピースで歯冠に力を加えることで、片側の歯根膜は引っ張られて厚みが増します。一方、押された側の歯根膜は縮んで厚みが減るので、厚みを補うために骨が形成され、引っ張られた側の歯根膜の骨は吸収されていくのです。
骨の吸収と再生のサイクルを利用して歯を動かすのが、矯正治療の仕組みです。早く動かそうと過度に力を加えると、歯根に炎症が起きて歯根吸収が起きます。歯根吸収が起きると、痛みを感じる場合や、歯がグラグラと動く場合があるでしょう。矯正治療では、適度な力を加えること、骨の吸収と再生のサイクルに合わせて歯を移動させることが非常に重要です。
インビザライン矯正では、歯を効率的に動かすためにアタッチメントや顎間ゴム(ゴムかけ)などの補助装置を使用することがあります。正しく使用することで、より早く、よりきれいな歯並びを手に入れられるでしょう。
インビザライン矯正は、1つのマウスピースで0.25mmほどしか歯が移動しません。矯正の効果を実感するまでに3~4か月ほどかかりますが、治療中の問題や後戻りのリスクを下げるために、根気強く続けましょう。インビザライン矯正について疑問や不安がある場合は、事前に歯科医師に相談してください。
インビザラインを検討されている方は、神戸市垂水区にある歯医者「ふじよし矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。